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エルビスの放送できなかったエモエロい腰つき

noteのお題#初めて買ったCD

あー、わたくしの時代はCDもなくてカセットテープすら、まだなくて

レコードの時代でした。ドーナッツ版にLPレコード。今の普通の若者は、下手したらアナログレコードもカセットテープももはや知らないのではないだろうか。

だいたいアナログ レコードっていうこと自体が今っぽいよね。当時はアナログしかなかったからなー。あえて頭にアナログと言う言葉をつけなかった。というか中二はアナログという言葉すら知らなかったかも。

ピンク・フロイドの『ザ ダークサイド オブ ザ ムーン』邦題『狂気』のアルバムジャケット。プリズムとレインボーのやつですね

こんなTシャツが何枚か古着屋さんの壁を飾っていました。店主に聞くと若者はピンク・フロイドとは知らずに売れてるとのこと。その中に一枚このデザインでパーーカーがあったんですね。しかも開閉式のやつ。値段は8000円。

うーん高いのか安いのかよくわからん。しかしピンク・フロイドも知らん若造にデザインのみで着られるぐらいなら俺が買って着るわい。と変な大人の意地で購入しました。

結構気に入って愛着しておりますが、行きつけのバーで20代の若者が、これを見るなり

「カツコいいすねー。PINK FROYDってブランドですか?」と聞いてきて、答えるより先に隣にいた彼の友人が

「お前、何言ってんの!PINK FROYD知らないの?嘘だろ」と、彼らとは音楽話で盛り上がりました。

ちなみにこのアルバムの『マネー』私の勝負曲でもあります。何しろこの曲いて間奏のサックスがかっこよすぎて、サックス買ってコピーしたぐらいですから。

あと『wish you were here』が勝負曲かな〜。人生においてかなり影響を受けた逸品です。

おっと話が逸れてしまいました。初めて買ったCD(レコード)は

『エルビス オン ステージ』でした。

べつにエルビス プレスリーが流行っていたわけではありません。

中二の頃です。この頃はちょっと大人に目覚めてきてお洒落な、当時はボダンダウンのシャツにネクタイでも閉めて、銀座に友達と映画見に行くみたいな。当然観るのは洋画です。字幕を見てもほとんど理解できず、しかもあのころ『ベン ハー』とか『十戒』とか大スペクタクルでやたらと長かったので、ほとんど寝てました。

音楽も当時出たてのアイドルも好きでしたが、兄貴とかいる友達は『ビートルズ』でした。もう解散してましたけど、やっぱり人気でしたね。

天邪鬼な自分は、みんなが『ビートルズ』と騒ぐほどに、興味がなく(信じられない!ビートルズの良さがわからんガキでした)なんとなく違う自分の好きなミュージシャンを見つけたいと思っていました。でも、ネットのある現代と違い情報は限られたていたんですね。中学生の聞ける音楽の範囲は兄でもいない限り、ラジオかテレビしかなかったのです。当然、今流行っているものしか触れることができませんでした。

このぐらいの歳になると、土曜日は夜遅くまで起きていることが許されるようになります。深夜によく洋画をテレビでやっていました。朝までテレビがやっていた時代なんですね。ある晩、チャンネル回すとブラウン管に映し出された洋画の俳優に度肝を抜かれました。オールバックで甘いマスクでちょっと不良ぽくて喧嘩も強い、そして歌もかっこいい!

「誰これ?」母に聞きました。

「エルビス プレスリーよ。かっこいいわね〜」

やっていた映画は『G.I.ブルース』だったと思います。そのころシリーズで『ブルーハワイ』とか何本か立て続けに放送してました。

ハマりました。エルビスに。本屋で彼のことが載ってる雑誌を買い、知れば知るほど好きになりました。まだエルビスが亡くなる少し前で現役活動してたころです。

腰から下の動きがエロすぎてテレビで上半身しか映さなかったという伝説の、エドサリバンショー。今では考えられませんが、それほど過激な問題児こそががロックンロールだったんですね。

え、エモい!!

学校では友達がホウキでギターのふりをしてビートルズのモノマネをしていましたが、

「ビートルズ?キング オブ ロックはやっぱエルビスでしょう」などとチャクベリーさえ知らない中二のガキが、エルビスの悩ましい腰つきの真似をしましたが、みんなエルビスのことはあまりよく知らないので全然受けませんでした。

ようやくお金も貯まり最初のLPレコードを買うのですが、エルビスのどれを買うか悩みに悩みました。音楽雑誌のレビューなんかも図書館で調べて時間をかけたものです。たった一枚のレコードですが、音楽に目覚めて、こずかい貯めて初めて買うレコードはものすごく意味のあることだったのでしょう。簡単にポチどころか、サブスクで音楽を聴く今の時代しか知らない人には想像できないかも知れません。

買ってきたレコードは大事に針を落とし、ステレオスピーカーの真ん中に座り音を聞きました。もう儀式に近いですね。音がステレオから流れた瞬間、それは鳥肌が立つぐらいの臨場感といい音だったのを覚えてます。当時の音響機器はラジオもテレビもモノラルでショボい音だったからなおさらです。


『エルビス オン ステージ』を選んだ理由は、ライブ盤なんだけど、衣装が当時の派手派手なやつではなく黒い革ジャンと革パンツでかっこいいと思ったからでした。

もっと派手な宝石をちりばめた衣装も着てまいした。この襟の高い胸元開けたパンタロン姿にも憧れたな〜。最後の方はドーナツ好きすぎて太ちゃつたけど

note公式に、「大人になってからの音楽の好みは、14歳の時に聴いた音楽で形成されている」と買いてありましたが、今思うと音楽だけでなく生き方までも影響受けてきたかも知れない。ちょうどキャロルも出てきたしロックンロールバンドも始めて、どっぷりとポマードでリーゼントの頃です。

解散コンサートも見にいきました。ステージ上のCAROLの看板に火がついて燃え落ちた伝説のライブ。今じゃありえねいですね。

現代はネットで世界中の音楽も情報も手に入るようになりました。当時は何もなかったですが、できる限りの手段を使い、いろいろな情報を手に入れてました。今思えば、もっと不便な時代でしたが、不便だから楽しめたこともたくさんあります。今も昔も変わらないのは『出会い』だと思います。

音楽との出会い

人との出会い

物との出会い

どんなに探し回っても出会えない時は出会えないし、探すのをやめた時に出会ったりもする。

エルビスとの出会いは、初めて買ったレコード、それは自分の生き方の方向を予感していたのかも知れないと、このお題を書き終えてヒシヒシと感じています。やっぱり文章にして書くと、自分の思考が新ため整頓されてくような気がしますね。

これからも出会いを大切にして生きたいです。もちろんnoteでの出会いも含めて

そうそう、こないだラジオで言っていたのですが

いまだにエルビスはアルバム総売上枚数とファン数は世界トップらしいです。

すごいですね。さすが『キング オブ ロックンロール』


最後まで読んでくれてありがとう!!!幸あれ!!!




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