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わたしはわたしを大切にするために性犯罪を告発する

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性犯罪を告発することは難しい。
それを身をもって感じている。

オカルトヒーラーにされたことが性犯罪であったと気づくまでにまずかなり時間がかかった。
わたしは洗脳されていたし「これはあなたが選んだことなんだよ」と何度も言い聞かせられていたから。

まったく好みでもないジジイに性的執着心を植え付けられて、それを恋だとすり替えられていた。

徐々に洗脳が解けるにつれて、これが計画的犯行であったことを理解した。
少しずつ信頼関係を育みながら境界線を侵していき、性的関係へとつなげていく。オカルトヒーラーはそれを知ってか知らずか同じことを何人もの女性に繰り返してきた。


これが性犯罪であったと気づいた時まず思ったことは「もう二度と関わりたくない」ということだった。

自分が騙されてしまったことが情けなくて猛烈に恥ずかしかった。なぜ気づけなかったんだろう。どうしてこんなに境界線が弱いのだろう。

自分がほとほと嫌になって自分を責めた。

本当なら悪いのは加害者であって、加害者を徹底的に責めて然るべきところなのに、性被害だとそうはいかない。特に操られていた場合には、自分からその罠の中に飛び込んでいったと感じるところがあって(それもすでにコントロールの中なのだけど)どうしても自分を責めてしまう。

もし警察に被害を訴えても、警察からも加害者からも同じことを言われる可能性が高いことも十分過ぎるほど予想できる。「あなたが自分でその治療院に通ったんでしょ」「あなたが自分で選んだんでしょ」と。

わたしの場合は洗脳されていたので、それを証明することは不可能だ。警察から見たらどうしたってわたしが自分でオカルトヒーラーの元に足繁く通ったようにしか見えない。

そんな証明不可能なことを訴えて、逆にわたしの方が傷つくくらいなら、いっそもう関わらないほうが楽だと思うのは当然のことだ。

そうやって今までの女性たちも何も言わずオカルトヒーラーのもとを去っていったし、わたしも同じことをしようとしていた。ある友人に話すまでは。

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うれしくて涙がでるよ