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やりたいことをやる方法について

今回は、ミニチュアプレッツェルを作りました。手の平ほど大きいプレッツェルが好きでしたが、最近はあまりみかけなくなりました。

ミニチュアを作ったり、本を読んだり、映画、音楽、買い物・・・と、やりたいことに対して手持ちの時間が短すぎると感じることがあります。

全部を満足ゆくまでやるには、到底時間が足りません。

こういう感覚は多くの人が抱いているようで、まさにそんな悩みにフォーカスした本が話題になっています。

「限りある時間の使い方」オリバー・バークマン かんき出版,2022 です。

この本を読んで多くの気づきを得たのですが、「やりたいことをやる方法」は、以下の通りでした。

●本当にやりたいことがあるのなら(創作活動でも、恋愛でも、社会運動でも)、確実にそれをやり遂げるための唯一の方法は、今すぐにそれを実行することだ。
●今やらなければ、時間はないのだ。
●自分のための時間を日々少しづつでも確保しなければ、時間は手に入らない。いつか魔法のようにすべてが終わり、自由な時間がたっぷりできるなどということは絶対にない。

「限りある時間の使い方」オリバー・バークマン かんき出版,2022

日々の中で「やりたいこと」が頭の中に浮かんできたとき、「今はまだそれをやるときではない」とか、「この用事が片付いたら」「しばらくは忙しいから」というような理由で欲求を押し殺すことがあると思います。

「また遊びましょう」とか、「落ち着いたらゆっくり会いましょう」というフレーズも、似たような印象を受けます。

「今はまだそれをやるべきときではない」という言い訳を繰り返していると、結局自分が本当はなにをやりたかったのかわからなくなるという事態に陥りがちなのですが、その真理が以下のように書かれていました。

「嫌な仕事でも続けるべきだ」とみんなが言うから、まあ仕方ないさと受け入れている。でもそれは、ただの責任回避だ。何かを捨てて何かを選ぶという現実が重すぎて、選択肢がないふりをしているだけだ。重い現実から目をそらしていたほうが、人生は快適かもしれない。でも、その快適さは人を空っぽにして、人生を僕たちの手から奪ってしまう。

「限りある時間の使い方」オリバー・バークマン かんき出版,2022

「生きている時間が限られている」という現実が重すぎるから、そこから目をそらしたくて、「いわゆる世間」が良しとする選択をする。そのせいで、本当に自分がやりたいことをやる時間がないと嘆くというのは、なんだかヘンな話だけれど、現実には起こりがちだと思いました。

一方で、むしろ「時間がある」ことの方が奇跡的なことだと考えると、「時間が足りない」という悩みに対する印象がガラリと変わります。

●無限にあったはずの時間を奪われるわけではない。そもそも、時間が少しでもあること自体が、不可解なほどに奇跡的なことなのだ。
●自分はたまたま生きているだけで、そこに必然的な法則は何もない。すべてはただの偶然で、明日生きている保証なんかどこにもないのだ。
●あなたが何を選ぶとしてもー家族を養うためにお金を稼ぐ、小説を書く、子供をお風呂に入れる、ハイキングに出かけて地平線に沈む淡い冬の太陽を眺めるーそれはけっしてまちがいではない。本当はなかったかもしれない貴重な時間の過ごし方を、自分自身で選び取った結果なのだから。

「限りある時間の使い方」オリバー・バークマン かんき出版,2022

「時間がある」のは当たり前のことではなく、もしかすると「なかったかもしれないもの」だという事実は、日々の中でつい忘れがちです。

「なかったかもしれない時間」を生きているという前提に立てば、おのずと「この時間をどう使おうか」という能動的な心もちになるような気がします。



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