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支持性に必要な歩行に関わる脳内機構〜筋緊張コントロールの神経システム〜 レポート③

こちらは、歩行ナイトセミナー「支持性に必要な歩行に関わる脳内機構〜筋緊張コントロールの神経システム〜」のレポートになります。
「まずは基礎から知りたい!」「動画の内容を簡単に知りたい!」という方におすすめです。

前回のレポートはこちら!➡レポート②

今回は脳内機構の役割から解説していきます。

11.脳内機構の役割

脳内機構から正しい情報を送ることで脊髄機構が働きます。脊髄機構が正常でも、脳卒中等で脳内機構が障害されると思うように筋肉を使えません。歩行では筋肉の張り具合(筋緊張)の調整として非常に脳内機構の働きが重要となります。

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脳内機構では大まかに大脳皮質→基底核→脳幹の順で情報が送られ、脊髄機構へ伝わります。ここで特に重要な働きを担っている「脳幹」「基底核」について解説していきます。

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12.脳幹の働き①【γ運動ニューロンの調整】

脳幹には網様体があり、大脳からの情報が網様体を通って脊髄に送られます。この経路を皮質網様体脊髄路と言います。皮質網様体脊髄路からの情報がγ運動ニューロンの感度を調整することで、動作に対応した筋緊張の変化を調整しているのです。

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13.脳幹の働き②【促通と抑制】

筋緊張の調整に関わるもう1つの働きとして、状況に応じて筋緊張を促通させる働きと抑制させる働きがあります。これらは相互作用でどちらか一方が働く仕組みです。基底核や中脳等からの情報により、どちらかが働くようになっています。

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14.歩行時における脳幹の働き

歩行する時は筋緊張を高める必要があります。そこで脳幹の促通機能が働くことにより、γ運動ニューロンの感度を高めて筋緊張の調整を行いやすくしています。しかし、ここが障害されてしまうと促通機能が働きづらくなり、歩行等の動作に対応した筋緊張の調整が難しくなるのです。

15.基底核の働き①【直接経路・間接経路】

基底核では大脳皮質から「~したい!」と情報が送られてきた際に、情報に合った最適な動作を選択しなければなりません。基底核では必要な情報を選択し、大脳皮質へ戻す働きと、必要ない情報を処理する働きがあります。これらの働きを行う経路を直接経路・間接経路と言います。

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16.基底核の働き②【抑制】

※区別するために、基底核での抑制を【抑制】、脳幹での抑制を「抑制」とここでは表記させて頂きます。

基底核では基本的に【抑制】の機能が働いています。先ほど解説した、間接経路での必要ない情報はこの働きによって処理されています。
基底核での【抑制】が正常に働くと脳幹での「抑制」機能が【抑制】されるため結果的に筋緊張は高まります。

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一方で、基底核での【抑制】が働きづらい状況や状態では脳幹の「抑制」が【抑制】されないため、結果的に筋緊張は低いままとなります。
寝ている時は、基本的に大脳皮質が働かないので基底核も【抑制】が働きづらい状況となっています。また、脳卒中等で基底核に障害が起こると基底核での【抑制】の働きができない状態となります。このような場合に筋緊張が低くなるのです。

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17.小脳の働き

小脳は筋紡錐からの情報を脳幹に送る働きをしています。筋紡錐からの情報が正しく伝わると、脳幹からの筋緊張の調整に必要な情報も伝わりやすくなります。正しい動作を行うのであれば、正しい情報の入力が大切になってくるのです。

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セミナー動画では脊髄機構・脳内機構の関係と研究データを結びつけて考える臨床応用の方法も紹介しています。臨床の参考にしてください。

今回のセミナーレポートはここまでです。
次回は【CPGや脊髄機能を臨床に活かす考え方】から解説していきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました!

~近日ナイトセミナーのご案内~


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