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脱プラが進む最新ストロー事情:「ストロー付き飲料」と「代替ストロー」の傾向まとめ

このnoteのポイント
・飲料製品を販売している企業は、環境にやさしい素材のストローの採用を開始。
・一方で単純にプラスチックの利用を止めるのではなく、衛生面を考慮して使用すべき範囲を限定したり、利用する場合も長期的にはリユース・リサイクルストローなどの利用を進め、新たに石油由来のプラスチック素材がつくられないような取り組みにコミット。
・木や草などを利用した代替ストローの開発も様々な企業が取り組んでおり、開発の背景などにその企業の「らしさ」が出ている。

こんにちは、Good Tideチームです。

近年、世界的に「脱プラスチック」の動きが高まり、日本でも2018年8月にすかいらーくグループが発表した「すかいらーくバイオマスストロー🄬」への切り替えやスターバックスが2020年1月から導入をはじめた「紙ストロー」など、さまざまな取り組みがスタートしています。

その潮流はファストフードチェーンやカフェだけでなく、ストロー付き飲料商品や代替ストローにも……。これまで当たり前のように使用されてきた「ストロー」を取り巻く変化と最新事情をまとめました。

1. ストローは欠かせない!「ストロー付き飲料」

▼カゴメ株式会社
同社の飲料商品としては初となる、環境に優しい紙ストロ―を採用した季節限定「野菜生活 100」を2021年2月からオンライン限定で販売。店頭では通常のプラスチックストロー付き容器で販売するとしていますが、今後も紙ストローの季節限定商品はオンラインで数量限定で販売していくとのこと。

2020年1月に制定した「カゴメ プラスチック方針」では、紙容器飲料商品に付属するプラスチックストローについて、2030年までに石油から新たに作られるプラスチックの使用量をゼロにする、といった目標を掲げています。


▼日本盛株式会社

2021年2月製造分から「日本盛 鬼ころし」の紙容器に付属するストローの素材を環境に優しい植物由来素材に切り替え。この取り組みにより、年間約3.5%のCO₂排出量削減(※日本盛調べ)を見込んでいるといいます。

同社では、2020年から「日本盛プライオリティ・ナイン」として、持続可能な社会を実現するための優先課題を9つ設定。美しい環境を保つために、環境に優しい素材へ変更していくことなどを定めています。


▼ネスレ日本株式会社

2021年1月から「アイソカル 100」をはじめとする栄養補助飲料12品目に付属していたストローをプラスチック製から紙製に変更。プラスチック削減量は、年間約5.5トン(※ネスレ調べ)に。

ネスレグループでは、製品の包装材料を2025年までに100%リサイクル可能、あるいはリユース可能にするというコミットメントを2018年4月に発表しており、今回の素材変更はその取り組みの一環です。


▼株式会社 明治

ストロー付き飲料商品のストローを、2021年2月から順次環境に配慮したバイオマスプラスチックを5%配合したストローに切り替え

2020年5月に「プラスチック資源循環の取り組み」を発表した同社では、バイオマスプラスチックや再生プラスチックなどの環境に配慮したプラスチックの使用を推進しています。

各社とも環境に関するさまざまな指針・取り組みを発表しており、ストローの素材変更や切り替えもその一環として実施されていることが多いようです。
プラスチック→紙といった単純な素材の切り替えではなく、衛生面を考慮してストロー袋は従来通りプラスチック製を採用したり、販路に合わせて商品の出し分けをするなど、企業の定めるガイドラインや状況に合わせて柔軟に対応していることが分かりました。

2.変わり種も⁉ いろんな「代替ストロー」

次に、プラスチック以外の素材を用いた「代替ストロー」をご紹介します。

▼株式会社クレコ・ラボ「木のストロー」
国産のスギなどを0.15mm程度の極薄にスライスした木のシートを独自の加工で巻き上げたストロー。個人使用の場合は、洗ってしっかりと乾燥させることで複数回使用も可能。


▼株式会社タナックス「紙製ストロー」

包装資材の製造ノウハウを活かし、片面段ボールの仕組みを活用したオリジナルの紙製ストローを開発。波形のフルートを採用した形状で、耐久性とコストの課題を解消しています。今後は森林認証紙での製造も予定しているそうです。


株式会社ブルボン「コロネクッキー」
ストロー代わりに一定時間飲み物が楽しめる、ストロータイプのクッキー。業務用商品のため、一般販売はされていません。包材には、環境に配慮したバイオマスプラスチック原料が一部使用されています。

ストローの素材そのものに目を向けた企業、そして2020年のグッドデザイン賞を受賞したコロネクッキーのように自社の強みやノウハウを生かした企業が、多様な代替ストローを生み出していました。

3. まとめ

環境負荷の少ない代替ストローやストローレスを選ぶ、日ごろからマイストローやマイボトルを持ち歩くなど、ほんの少しの心がけでプラスチックストローを減らすことができます。

皆さんがもし企業としてプラスチックストローを減らしたいと考えているなら、まずは限定商品で取り組む、あるいはすでに代替ストローを販売している企業と協力するなど、できる範囲で課題解決に取り組んでもいいかもしれません。

まずは無理せず、身近なところから取り組んでみませんか?

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