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北欧ヴィンテージ・ライフスタイルショップ+café “vokko”

彦根市湖岸緑地公園の駐車場と遊具が
設置してある場所を通り抜けると、
その奥に、息を飲むような緑の下草で覆われた、
樹木とびわ湖の美しい空間が広がっている。
vokkoヴォッコ ”はこの公園に隣接した場所にある。
お店に入るのには湖岸道路から。

湖岸道路、柳川のゆるやかなカーブを曲がると、
駐車場の奥に見えてくる平屋の小さなお店。
屋根の上の草がとてもチャーミング。

焼板張りのノスタルジックな建物。
奥に見えるのはびわ湖。

室内は明るく、思ったより奥行きがある。
整然とディスプレイされた空間が心地よい。
落ち着いた感じの、店主の巽さんがお出迎え。

一番奥にカウンターとテーブル。
店内の家具は、
北欧のものもあれば日本のものもあり、
様々なコンセプトが、
絶妙に組み合わされて調和している。
古い別荘を借り、改装して、
畳の部屋だった場所には、
よく見ると押し入れの痕跡が残っている。

ご主人の希望で始めたカフェ。
窓際のテーブルに座り、
外を眺めると、大きな木の向こうに湖。
時間の流れがゆったりと感じられる。
どこか異国の地にいると錯覚してしまう。
丁寧に淹れたコーヒーの、
フルーティーな香りは“ブラジル”。
カップは店内でも販売されている。

スウェーデンのヴィンテージの皿は、
微妙なカーブがほっこりと感じる。
 
以前はご夫婦で買い付けに、
フィンランド、スウェーデン、デンマークを中心に
海外に年2回のペースで行っていたそう。
現在はカフェよりも雑貨をメインに、
ライフスタイルを提案しているそうだ。

ボタニカルのアクセサリーは、
素朴でおもしろい形をしている。
生活になじみ、
気に入ったものを身に着ける毎日。

調理器具は日常使っているものとどこか形がちがう。
使ってみれば案外使い勝手がいいかも。
取っ手を引っかけて収納できるかな。

ニュアンスカラーのグラスたち。
シンプルで使いやすそう。
いいなと思う食器に出会い、
たとえ高価なものはなくとも、
気が付いたらそればっかり使っている。
普段を振り返ってみたら、そんなことがよくあると思う。

国産の靴下。
自分がいいと思うものだけを紹介。
一本筋がピーンと通っている。
 
他にも紹介しきれない、
こだわりの楽しい雑貨がもりだくさん。
中には何に使うのかよくわからない物もあるとか。
詳細は後述のホームページでご確認を。

北欧ヴィンテージを扱う店はこの辺では珍しい。
そんなお店だと知らずに、
ふらっと来て一目ぼれをして買って行く人もいるそう。
見ているだけで楽しくて、異国の文化に心がおどる。

店名のvokkoヴォッコは、
買い付けの過程で出会った食器の名前。
音の響きがいいと思ったことから名付けたのだそう。

本当はフィンランド語ではvuokko。
なじみやすいように”u”を取ったそう。
vuokkoは花の名前で、日本名は二輪草。
キンポウゲ科の白い花弁の可憐な花。
フィンランドの母の日には、
子供たちが、朝から森は行きvuokkoを摘んで
お母さんにプレゼントをする習慣がある。 

屋根の上の草について聞いてみた。
北欧には屋根に草が茂った建物がよくある。
木や石だけでできた建物よりも断熱性に優れ、
北欧の過酷な寒さの中で快適な生活環境を作り出し、
地球温暖化に適した家。
巽さんは改装の時にこのようなイメージの
屋根を再現することを希望したけれど、
構造上の問題で難しく、
屋根の一部にプランターを置き、
時々植え替えをしながら、植物を茂らせている。

湖岸道路を走っていてもよく見えるので、
いつも気になっていた疑問が解けた。

巽さん曰く、
「大変なことは冬の寒さ。
山の天気と一緒で、びわ湖は急に天候が変わるし、
毎日眺めても飽きないですね。
四季によっては出歩くのがタブーな時も、
びわ湖を見て穏やかな気持ちになります。
それだけ恩恵を受けているのでしょう。」
と表情は清々しかった。

(写真・文:山口寿)

滋賀県彦根市柳川町 207-1
Open:11:00am~18:00pm
Closed:木曜日 / 第1・3・5水曜日
Phone:0749-43-7808  
www.vokko-net.com