シナリオ課題作 #1
現在、シナリオセンターでライティングを学んでおります。
毎週課題が出され必要枚数分書いて提出しているのですが、せっかく課題でも書いているので載せていきたいと思います。
掲載シナリオについて
・提出済みのシナリオです。
・添削内容は掲載しません。
・提出後、修正はしておりませんが、書き方的な修正はしております。
課題『駅』/ 春雷 (400字詰め3枚)
人物
羽柴テッタ(18) 高校生。
山崎ヨウタ(18) 羽柴と瑞木の同級生。
瑞木マコト(18) 羽柴と山崎の同級生。
〇駅のホーム・自動販売機横のベンチ(夕)
羽柴テッタ(18)がホームのベンチに座って電車を待っている。
が、ホームに入ってきた電車には乗り込まず見送る。
その手には通学カバンと小さな写真アルバム。
そこに瑞木マコト(18)がやってきて羽柴の横に座る。
マコト「ヨウタ、引っ越しちゃったな。スペインに」
テッタ「……(ため息)」
マコト「ヨウタ、お前のこと結構好きだったと思う。
その写真見ればわかるよ」
マコトは羽柴の手に中にあるアルバムを指さす。
テッタはゆっくりアルバムのページを捲る。その中には笑顔のテッタとマコト。
マコト「アルバムにヨウタの写真が入っていないの、あいつらしいな」
テッタ「忘れてくれってことか」
マコト「かもな」
テッタ「忘れてやんねェけど」
マコト「厄介なのに好かれたな、ヨウタも」
電車がまたホームに入ってくる。マコトは立ち上がり電車に乗り込む。
テッタは座ったまま、また電車を見送る。
テッタ「山崎…」
テッタは手に持ったアルバムを少し強く握る。
〇放課後・教室(夕)
夕陽が差し込む教室に山崎ヨウタ(18)が窓際の席に座っている。
窓は開いていてカーテンを揺らしている。
その前の席にはマコトがヨウタの方を向いて座っている。
ヨウタ「マコト、羽柴のこと頼むな」
マコト「ヨウタ、俺ら高校生だぜ。子守りはごめんだよ」
ヨウタ「羽柴はぶっきらぼうで口数は少ないけれど良い奴なんだ」
マコト「知ってる」
ヨウタ「勘違いされやすいから、フォロー頼む」
マコト、少し呆れた様子でため息をついてヨウタに背中を向ける。
マコト「羽柴のこと恋愛的な意味で好きだろ、ヨウタ。
羽柴だってきっと同じだ。
引っ越したらもう会えないかもしれないんだぞ。
言ったら良いのに、好きだって」
ヨウタ「日本とスペインって遠いよな」
マコト「当たり前だろ」
ヨウタ「でも、また羽柴には会える気がするんだ。
だからその時に伝えようかと思う」
マコト「次、会うとき顔変わってわからないかもしれないぞ」
ヨウタ「でも、大丈夫な気がするんだ」
ヨウタが口角を上げて笑う。
マコトはヨウタに背中を向けたまま少し寂しそうに笑う。
カーテンが風になびいて揺れている。
書いてみて
・学生か大人かでト書きの書き方が変わる。
・BLみを含めて書いてみた。問題なかった。