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[「今どうしてますか。」インタビュー] 山口 周南/光あけぼの園さん その1:「売るところがなくなってひたすら作るだけの時間になってしまった時もありました。」


コロナウィルスが広がって刻々と変わる状況。去年からいろんな変化があったと思いますが、今どうしてますか?ー ユニークな試みを続けているローカルの福祉関係の団体さんにリアルな今の状況や思いをお聞きしました。

今回お話をうかがったのは、山口の光あけぼの園・周南あけぼの園さん。

今回は、阿座上さん(光あけぼの園)に、一部、相本さん(周南あけぼの園)にもご参加いただき、お二人にお話をお聞きしました。

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光あけぼの園―  山口県光市木園に位置する障害のある方が働く就労支援施設。春に咲く桜のきれいな島田川沿いにその建物はあります。帆布を使ったバッグを販売製造するはんぶ工房「結」と便利屋事業の2つの活動をしていて、便利屋事業は個人の家での草刈りや植木の選定の事業や光市立公園の清掃など。
ベーシックなトートバックから、個性が光る一点ものの刺繍バックまでそのバリエーションの多さは圧巻です。しかも縫製がとてもきれいで、とにかく丈夫なバックは全てのバックに品質保証がついてくるんですよ。
周南あけぼの園― 海に面する山口県周南市に位置する障害者のある方が働く就労支援施設。アート製作をするアトリエ班、お掃除をする清掃班、古い布を再利用するウエスを扱うウエス班、Tシャツなど様々な製品に印刷をするプリント班の4チームに分かれて活動しています。

周南あけぼの園さん、光あけぼの園さん共に、合言葉は「障害のある人のはたらく、暮らすの充実」

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シンプルで使いやすい光あけぼの園さんの工房結の帆布バック。中に内ポケットもついています。

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新作の餃子バッグ。オリジナリティあふれるチャーミングなバッグも製作。

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清掃班の作業員さんが使っているのも、もちろん丈夫な結のはんぷバック。

G J:こんにちは。コロナ禍になってから、今どうされていますか。
そちらで働くみなさんに変化はありましたか。

相本さん:園の作業自体は大きく代わっていないんですが、利用者さん(*障害のある働き手のみなさん)が楽しみにしている地域に出て外の人と交わる機会だったウエス商品の納品やウエスの回収などがなくなってしまいました。

G J:そうでしたか…。

相本さん:あと、職員は県外の旅行や三密になるような場所に行かないよう自粛しています。

阿座上さん:福祉事業所だからというので、普通の企業より自分たちがもし感染して利用者の方に何かあったらという意識の負荷はやっぱりありますね。「障害者の福祉事務所で10人感染して、、」とかニュースで聞いて、「〇〇歳の女性職員が元で、、、」 に自分が?!とか思ったら怖くて怖くて 笑  出かけるに出掛けれないな。みたいなことはありますね。

G J:色々な帆布製品を販売されたりしていると思うんですが、収益事業はどうなってますか。

相本さん:やっぱりコロナのことが活動に影響して。作ることに関しては販売ルートがなくなってしまいました。売るところがなくなってひたすら作るだけの時間になってしまったという感じです。販売所というのは園の中にあるんですけれども、マスクを大量に作って買いに来ていただきました。

阿座上さん:便利や事業の個人宅訪問の方は、山口はそんなに感染が広がっていない地域ということもあり、大丈夫でしたが、コロナの影響で規制のかかる部分が多い大きな企業さんからの注文がなくなってしまいました。

あと外のイベントに出店する機会はすごく減っていますね。主催でお店のイベントをいつも3月7月11月と年に3回やってその中で1日マルシェもやっているんですけれど、マルシェは去年3月から7月、11月…。と全部できなくなっちゃいました。

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(去年の秋のユイマル(*=工房結のマルシェ)マルシェの様子。 この時は、普通に外でお弁当、ジャム、コーヒー、ソフトクリーム、熱々のカレーパン などなど。ご近所の皆さんの食べ物を販売してました。)

阿座上さん: やっぱりそのマルシェとか来てくださっていたのが、みなさんとお話できる良い機会だったんです。じゃけん、そういう機会がやっぱりないというのは寂しいかな。っていう。

阿座上さん:買い物だけでなく、そこにくるといろんな人に会えてお話ができる場所だったので、それが今ないのが残念だなあ。

でもありがたかったのは、売り上げのよかったマルシェがなくなった分、近所のみなさんが別の日に遊びに来てくれたんですよね。遠くに出かけられない分、近いところに遊びにいこうかという感じで多分こられた。そういう意味で山口県内の方が多かったです。

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(今年3月のはんぷ工房結の7周年の記念イベントは、コロナウィルス発生後。園内でひっそりと行いました。)

阿座上さん: デパートなどのイベントごとがなくなってしまったので今年は大量注文がなかったんですけど、ホームページからの通販が増えています。

G J.今まではデパートなどイベント時の他にはどんなところから大量注文が来ていたんですか?

阿座上さん:思いも寄らないところから注文が来るんですよね。去年の例で言うとゴルフでホールインワンをした記念品の作成として個人の方が東京からわざわざ注文してくださって。

G J.ホールインワンの記念品っていうのがあるんですね!知りませんでした。

阿座上さん:記念品として何年何月と日付が入れられるので、チームグッズとしても特注のバックを発注してくださったりするんですよ。私たちもホールインワンのお返しのことはそれまで全く知らなかったんですけれども。以前はそういった大量注文も個人の方からいただいていました。

(次回に続きますー。)

⭐︎ Good Job Storeでも工房結の製品を扱っていまよ。

(聞き手:Uga)

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