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コロナ禍を契機とした障害のある人との新しい仕事づくり

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新型コロナウィルスの影響により、障害福祉事業所など障害のある人のはたらく場も大きな影響をうけています。休業や営業自粛、イベントの中止、店舗への客足減少、得意先の減収など課題は多く…
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2021年7月の記事一覧

一人ひとりと向きあう手探りの表現と仕事づくり | 社会福祉法人みぬま福祉会 工房集

新型コロナウィルス感染症(以下、コロナ)の影響がある中でも立ち止まらず、障害のある人とともに仕事を生みだしている取り組みがあります。そのような取り組みが今後の活動のヒントになると考え、「コロナ禍における障害のある人の仕事づくり」と題して情報交換会をオンラインで開催しました。本noteではオンラインで話された内容に加筆してお届けします。 今回ご紹介するのは埼玉県で活動する「社会福祉法人みぬま福祉会・工房集」。どんなに障害が重くても社会との関わりや働くことをつくりだしているみぬ

アートが修復する人と人の関係:NPO法人チア・アート(前編)

マスクで顔をおおっていると表情って読みとりづらい。でも、相手を見つめるまなざしが優しかったりすることは、マスクをしていてもちゃんと伝わってる。  “患者さんや家族は自身が直面する一場面しか医療の現場を見ることができませんが、職員の多様な側面や表情を見ることで少しでも安心感につながれば”  2020年11月、コミュニケーションが制限される今だからこそ、病院職員の豊かな人間性を見てほしいと、緊張感が高まる病院内で企画されたスペシャルな写真展覧会がありました。 企画をしたのは、

アートが修復する人と人の関係:NPO法人チア・アートへのQ&A(後編)

あえてこの時期にウィルス感染対策などで緊張感が高まる病院内を会場に、写真を通して人と人をつなぎなおすプロジェクト「病院のまなざし」展を行ったNPO法人チア・アート。先月行われた意見交換会では代表の岩田さんがさまざまな質問に答えてくれました。 Q.コロナの感染拡大になって最も過酷な現場の1つが病院。特に急性期の病院かと。コロナ禍でいつも以上に病院の職員は忙しいと思うんですよね。ふだん以上に忙しく緊迫した状況の中で、「アートプロジェクトをしたいんだけど……」とアイデアを話したり

言われて傷ついた言葉でも/街なかで段ボール戦争ゲーム! 台湾編①

コロナウィルスの影響のなか、海をこえた海外の福祉団体ではどんな取り組みが生まれているのでしょうか?コロナ禍で考えたこと、実際にやってみたユニークな取り組みなどを教えてもらいました。旅する気持ちで読んでいただけると嬉しいです。 今日は台湾でアート&デザインの視点から福祉活動に関わるデザインスタジオ Sandwishes Studio(サンドウィッシーズ スタジオ)の段ボール兵器で闘う戦争ごっこゲームをご紹介。お話いただくのは代表のHang Li さんです。 砂の数ほどのたく

コロナ禍では本当に大変でした! ~ ベトナム編 その① ~

コロナウィルスの影響のなか、海をこえた海外の福祉系団体ではどんな取り組みをされていたのでしょうか? 今日ご紹介するのはベトナムのTohe(トーへ)。これからの仕事づくりの未来に思うこと、先の見えない状況で実際に新しくチャレンジされたことを教えてもらいました。 Toheでは恵まれない環境にある子どもたちのために無料のアートクラスを開いたり、そこで生まれたアートを日用品や雑貨に展開して商品販売をしてきました。長い間の活躍もあり、ベトナムで社会貢献の団体を探すときに、ネットサー

YouTube配信、安価な物づくり、お客さんサービス/ 初めてトライしてみた沢山のチャレンジ : ベトナム編②

世界的なコロナウィルスの影響のなか、海の向こうの福祉系団体さんたちの新しい取り組みを教えてもらっています。 ずっと続けていた子どもたちへのアートクラスが中止になり、そして洋服や雑貨の売上も激減してしまったベトナムの社会福祉系企業のTohe(トーへ)さん。 「今の時代にあっていて、もっと子どもたちやお客さんに喜んでもらえるサービスやものってなんだろう?」 と、今必要とされているものをうみだすために、これまでの仕事に1つひとつ手を入れ、変えていくことにしました。 家にいて

収入が減って大ピンチ...!いろんなことにチャレンジしたその結果:ベトナム編③

コロナ 禍で収入が前年の40%にまで落ち込んでしまう大ピンチを経験したのはベトナムの社会企業Toheのみなさん。 これまでは地域のセンターで子どもたちにアートを教えたり、子どもたちの描いたアートワークをつかった商品の制作販売をしていました。 ”収入が減った人たちでも、お金をかけないで手軽に利用できて楽しめるものを作り出そう” ”ステイホーム中の家の中でも楽しめるものをつくろう”  と、あたらしい商品やサービスをつくり始めます。 カスタマーサービスとして、商品の送料も

「コロナ禍でいまベトナムはどうですか?」10つの質問Q&A / ベトナム編④

海の向こうのベトナムで子どもたちとアートをつなぐ活動を続けているのは社会企業Tohe(トーへ)。これまでコロナ禍の新しい仕事づくり(&すごい行動力!)などのお話を聞いてきました。最終回となる今日はQ&A編です。 Toheの皆さんにたんぽぽの家のスタッフたちが、そぼくな疑問をあれこれ聞いてみました。お聞きした質問は全部で10コです。 質問1.コロナウィルスが広がったあと、ベトナムはどんな状況ですか? 2020年にコロナが始まってから現在ベトナムでは第4波の感染が広まっていま