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今週のグッドデザインを紹介します(7/29 〜8/2)

今日は、 7月5週〜8月1週( 7/29〜8/2)のとれたてグッドデザイン5点をまとめてご紹介します!


7/29 充電式コードレス扇風機[LUMENA FAN CLASSIC3]

360°の首振り機能で、空間のすみずみまで風を届けるコードレス扇風機。

LUMENA FAN CLASSIC3

受賞者によるデザイン紹介
LUMENA FAN CLASSIC 3は、シンプルなラインのデザインと最も美しいとされる黄金比を組み合わせたSLIM-EDGEデザインを採用した360度上下左右の首振り機能を加え、室内の空気をより速く循環させる家庭用コードレス扇風機です。

審査委員からのコメント
清潔感のあるホワイトとさらっとした質感、多機能でありながらも、複雑さを感じさせないクリーンな存在感に評価が集まった。涼やかな風をその佇まいが表現しているようであり、扇風機そのものに対する期待が形になったかのようである。細部に目を移すと、操作ボタン、首振り機構部の繊細な造形の積み重ねに気がつかされる。またコードレスとしての持ち運び性にも優れた重量バランスと軽量さも印象に残る。美しい佇まいが、徹底的な細部の見直しから生まれている点に好感が持てる製品である。

https://www.g-mark.org/gallery/winners/20123

7/30 椅子[ANPチェアⅡ]

永く大切に使い繋がれるよう、工法を見直し改良を重ねてつくられたダイニングチェア。

ANPチェアⅡ

受賞者によるデザイン紹介
ANPチェアⅡは、一般住宅向けのダイニングチェアとしてデザインされました。一体に接合してから削り出すことで、引っ掛かりのない柔らかな曲線が美しく、滑らかな手触りと体に優しいフィット感が実現しました。永く使い繋がれる椅子であるよう、改良を重ね、どの様なシーンにも溶け込む軽やかなデザインを目指しました。

審査委員からのコメント
以前に発表されたデザインではあるが、環境に配慮した材料や工法の見直しを行い、見た目を大きく変えることなく強度を改善していく企業の開発姿勢を高く評価した。 見た目と座り心地にギャップがなく、特に素材の特性を活かしたアーム形状は、この椅子のデザインを特徴づけるものであり、座る人に安心感も与えている。

https://www.g-mark.org/gallery/winners/14359

7/31 複合商業施設[ザ・レコーズ]

千葉公園の隣で、旧ビジネスホテルの構造を活かし、これまでの記憶が残る建物をだれもが行き交う街の拠点となる場所へと再生。

ザ・レコーズ

受賞者によるデザイン紹介
JR千葉駅から徒歩圏かつ大型都市公園に隣接するにも関わらず、その価値を埋もれさせてきた築36年のビジネスホテルを「公園との一体感と地域の活性化」を図り、1,2,5Fが店舗、3,4Fがオフィスである複合商業施設へ。ビルオーナーでもありオフィスに入居する地域のデベロッパーが新たな目的を帯びた施設へと再構築したプロジェクト。

審査委員からのコメント
美しいCGと共に発表される大手デベロッパーによる大規模再開発がどこか現実を遊離した夢物語のようなものに見えてしまう一方で、中規模デベロッパーによる小さな開発に現在注目が集まっている。そもそも大規模再開発では開業まで10年を超えるものも少なくない。そうなると入るテナントはもちろん分からないし、あらゆることが仮決定のまま進んでいく。 ザ・レコーズがある場所は元々古いビジネスホテルが建っていた。ただ、公園の眼の前という抜群の立地にも関わらず、その恩恵を最も受けることのできる1階は駐車場だった。それは駐車場が建築基準法上容積率にカウントされないからだ。そこで、上階の床を抜くことで面積を縮小させつつ、内部は吹抜けがたっぷりと取られ、見事に公園と一体となった気持ちの良い場所へと変容させている。秀逸なのは事業も自社で行っている点だろう。ユーザーの目線を保ったまま事業や空間デザインのアイデアを実現させ、建物単体だけでなく、まさに街を「再」開発している。

https://www.g-mark.org/gallery/winners/18081

8/1 公衆トイレ[森と人の輪 立田山憩の森・お祭り広場公衆トイレ]

熊本・立田山の豊かな自然に溶け込む、丸太材を活用した木造公衆トイレ。

森と人の輪 立田山憩の森・お祭り広場公衆トイレ

受賞者によるデザイン紹介
くまもとアートポリスの一環で計画された木造の公衆トイレである。計画地の立田山は、熊本市内に残された貴重な自然緑地であり、市民の憩いの場となっている。そんな立田山にふさわしい建築にするために、「丸太材」による自然と共生する建築を提案し、「脱炭素への貢献」「熊本林業の活性化」「景観との調和」を目指した。

審査委員からのコメント
木の生命力を感じさせる丸太が、それほど太くない材による不規則的な組み合わせによって、豪放であるのとは違った表情を帯びている。丸太は材料ロスや製造にかかるエネルギーが小さく、また将来的な部材転用も可能であり、ここでは中でも通常構造材として使われない小径の丸太を使用して、未利用材の活用の方策としている。デジタル技術の応用によって、環境負荷を低減し、新たな表現も可能にする、そんな未来を切り開いている。今後の展開にも注目したい。

https://www.g-mark.org/gallery/winners/19176

8/2 飲料[PROUD LIBERICA COFFEE]

製造プロセスや開発コスト、オリジナルレシピなど全てをオープンデータ化し「透明性」を体現する、フィリピンのコーヒー農家の貧困問題を解決するプロジェクト。

PROUD LIBERICA COFFEE

受賞者によるデザイン紹介
PROUD LIBERICA COFFEEは農家が抱える貧困問題の解決のために生まれた「透明性」でできたコーヒーです。私たちは生豆の生産過程で生まれる廃材を活用した農家の新たな収入源となるシロップを開発し、原価・利益を含む全ての情報をWEBで公開しました。シロップは国内外のカフェなどのドリンクレシピに採用されています。

審査委員からのコメント
食品業界において廃材や未利用材を活用した商品は数多くあるが、その仕組みをオープンプラットフォーム化しようとした試みはまだまだ稀ではないだろうか。それも原価や利益、製造プロセスからレシピに至るまで公開し、“透明性”を徹底するアプローチは類を見ない。これからのプロダクト開発においては、自身の努力に留まらず、その活動への共感とコラボレーションは必須である。本プロジェクトにおける一段階高いレベルでのパーパスと、透明性を前提としたコミュニケーションの在り方は「共感によるサーキュレーション」を生み出す重要なファクターである。

https://www.g-mark.org/gallery/winners/14657

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