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今週のグッドデザインを紹介します(3/25 〜3/29)

今日は、 3月5週(3/25〜3/29)のとれたてグッドデザイン5点をまとめてご紹介します!



3/25 バッグ[セルク]

小学校の6年間はランドセルとして、大人になってもずっと使い続けられるスタディーバッグ。

セルク

受賞者によるデザイン紹介
【ずっと使い続けられるスタディバッグ】多様な価値観を認めることができる社会になった今、これまで慣習的に小学生が使っているランドセルにも選択肢が求められるようになりました。ジェンダーレスでエイジレスなこの機能的なバッグは、小学校の6年間はもちろん、大人になってもずっと使い続けられます。

審査委員からのコメント
近年問題視されるランドセル症候群に対する提案商品が普及する中、軽量化だけでなく、小学校卒業後も使用できるエイジレスなデザインを実現した製品。細部のアイデアや処理によって、学習の場だけでなくビジネスシーンでも利用できる実用的な設計になっている。親子お揃いで着用を楽しむことができる、新しいバッグのあり方である。子供は子供らしく、大人は大人らしくといった固定概念や境界線を覆す取り組みとして評価できる。

https://www.g-mark.org/gallery/winners/18539

3/26 学習デスク[クッキア]

自由に好きなアイテムや機能を足して、自分仕様の環境を創る喜びを育む学習デスク。

クッキア

受賞者によるデザイン紹介
子どもの創造性を育む学習デスク。単に勉強が出来る学習デスクではなく、レイアウト自由な有孔パネルを活用して子ども自身に「気づき」を与え自ら課題を発見し解決する能力を養うことを目的としています。また、狭小化が進んだ住宅環境に置くことを想定し、本体サイズほか、抜け感を持たせた意匠にしています。

審査委員からのコメント
子供の学習デスクは機能を満たすよう、足し算のデザインになりがちだが、足していく機能として有孔ボードを採用し、子供の創造性を育む仕掛けにつなげたコンセプトにこのデスクの魅力を感じた。子供っぽくなりがちな丸みも、木を薄く見せる丸みとしてディテールに活かし、形状の美しさを際立たせている。本体は、引き出し付きの天板と無垢木の脚部、有孔ボードの背板、のシンプルな構成要素に集約し、その組み合わせによる完成形が美しいデザインとなっている。グレイッシュトーンのブルーとピンクの有孔ボードによって、木の魅力を一層引き立たせカラーリングも好ましい。

https://www.g-mark.org/gallery/winners/16982

3/27 タイニーハウス[小さな家「 PACO(パコ)」]

個人空間をつくりたい人に向けた戸建住宅。最小限の大切なものだけに囲まれた約4坪の上質な空間で暮らす。

小さな家「 PACO(パコ)」

受賞者によるデザイン紹介
これまでの”戸建=家族で住む”という概念を取り払い、"個人空間”をつくりたい方に向けた戸建住宅である。「小さな暮らし、だから自由。」をコンセプトに、最小限の大切なものだけに囲まれた約4坪の上質な空間で暮らすことは、ものにかかるコストやスペース、ひいては時間を最大限に活用でき、心が豊かで自分らしい暮らしを実現する。

審査委員からのコメント
小さな面積でありながら、だからこそ、生活にプラスアルファの機能を気軽に付加させることができるのではないか、という試みである。 4坪というサイズは、一人の居住スペースとしても、趣味を楽しむ離れとしても、オンライン会議を行う書斎としても、多様に活用できそうな、小さくても汎用性を感じさせる大きさである。 また、輸送して移築可能な組み立ての方式を備えることにより、災害時の避難所、防災備蓄倉庫としての役割も期待することができる。 たくさんの使い方を誘発する仕掛けが詰まったプロジェクトであり、今後の展開が期待されよう。

https://www.g-mark.org/gallery/winners/16905

3/28 認定こども園[とみおかこども園]

お寺の一部としても機能するこども園。約100mの参道に沿って配置された長い木造平屋は、子どもたちの居場所を室内だけではなく境内まで延長している。

とみおかこども園

受賞者によるデザイン紹介
お寺の参道に沿った長い形状の木造平屋の幼保連携型の認定こども園。こども園としてだけではなくお寺の境内の一部として様々な工夫を施している。境内に開かれた深い軒下は子供達の遊び場としてだけではなく、子供達の居場所を室内だけではなく境内まで延長させるための一つの装置として設計している。

審査委員からのコメント
ここに「軒下」や「縁側」そのものがあると感じさせる。それは伝統的には存在する縁側の柱が無かったり、軒先に透けた部分が有ったりするからだ。したがって、明るく、すっきりと長くて健康的な、内外の中間領域として十全な機能を果たしている。内部が構造を現しにし、見通しの効いた空間であることも、室内と室外の意識の差を減らしている。全体の形は、入母屋や瓦の屋根も彷彿とさせる。デザインが既存の寺院も新しい目で捉え直させ、伝統的に備えていた公共性を後押ししているのだ。

https://www.g-mark.org/gallery/winners/15872

3/29 鉛筆ホルダー[シンロケット鉛筆]

短くなった鉛筆を連ねてロケット鉛筆のように交換しながらつかえる、ありそうでなかった筆記具。

シンロケット鉛筆

受賞者によるデザイン紹介
短くなって捨てられる鉛筆たちの救世主。捨てるにはもったいない鉛筆を連ねて入れることで再使用できます。ネジ締め不要で、鉛筆を入れてグリップを持つだけの誰でも使えるカンタン仕様。鉛筆の芯が丸くなった時は反対側の鉛筆を押すと芯の尖った鉛筆に交換できます。もったいないをデザインした新しい鉛筆ホルダーです。

審査委員からのコメント
古くからあるロケット鉛筆の構造を用いて実際の鉛筆のリサイクルを行なった提案は、ありそうでなかったユニークな発想である。短い鉛筆に継いで使う鉛筆ホルダーはこれまでにも存在したが、複数の鉛筆を連ねて一本のペンとして保管しながら再生できる。まとめて削って装着しておいて、すぐに芯の尖った鉛筆と交換できるのも便利である。子供から大人まで、楽しみながら、道具を最後まで大切に使う意識の醸成にも繋がるデザインである。公共施設などで利用しても良いだろう。

https://www.g-mark.org/gallery/winners/15593

この連載では、グッドデザイン賞インスタグラムで毎日1点ずつアップしている受賞作品をまとめています。
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