見出し画像

今週のグッドデザインを紹介します(12/25 〜12/28)

今日は、今年最後に12月5週(12/25〜12/28)のとれたてグッドデザイン4点をまとめてご紹介します!
この一年「今週のグッドデザインを紹介します」をご覧いただきありがとうございました!読者のみなさんそれぞれに、お気に入りのグッドデザインを一つでも見つけてもらえたら嬉しく思います。来年も毎週紹介していきますので、どうぞよろしくお願いします。
それではみなさま、よいお年をお迎えください!



12/25 デジタルカメラ[INSTAX Pal]

手のひらサイズでどこにでも連れ出したくなる、撮影に特化した”チェキ”ブランドのカメラ。

INSTAX Pal

受賞者によるデザイン紹介
プリントで写真の楽しさを広めたINSTAXシリーズ。INSTAX Palは持ち歩きたくなる手のひらサイズの愛らしいフォルムやカメラが発する音声により、写真の楽しさを撮影体験にまで拡げた全く新しいコンセプトのモデル。リモート撮影やINSTAXプリンターと組み合わせ、かつてないFUNな撮影・プリント体験を提供する。

審査委員からのコメント
カメラを機械ではなくPalというひとつの生き物として擬人化し、Pal自体が撮影の音頭をとったり、UIの中で自由に動き回ったり、その存在自体が愛おしくなるような新しい撮影体験をつくり出している。個性的なスタイリングはキャラクター性を生むためだけでなく、随所に機能的な意味を併せ持たせ、プロダクトデザインとしてもしっかり完成度の高いものとして成り立っている。カメラを持っているではなく、Palを連れているという充実した毎日を感じることが、この製品の大きな価値かもしれない。

https://www.g-mark.org/gallery/winners/19018

12/26 ヘアワックス[リップスヘアー ワックス]

機能性向上のため、識別しやすいビジュアルや1回転未満で開閉可能なキャップを採用。プラスチック製パッキンを廃止することで環境負荷にも配慮したヘアワックスシリーズ。

リップスヘアー ワックス

受賞者によるデザイン紹介
全国28店舗を展開するヘアサロン「LIPPS hair」で使用するプロツールであると同時に、多様な価値観と社会課題への関心を持つZ世代に共感していただける商品であることを目指して、パッケージデザインからヘアワックスの剤に至るまでビューティーブランドとしての独自のアイデアとフィロソフィーを反映したプロダクトです。

審査委員からのコメント
美容室におけるパッケージデザインの多くがピカピカでグロッシーな仕上がりである状況にあって、塗装レスでありながらシンプルなグラフィックデザインとメッセージ性の高いコピーという組み合わせで、Z世代に魅力的な表現に落とし込んでいる点が素晴らしい。パッケージそのものの構造を活用して、プラスチックのパッキンを廃止し、リブを立てることで機能的な蓋の裏側構造を作り込んでいった工夫も好感が持てる。小さい気づきをより良いデザインへと繋いていく努力とそれを魅力として提案していく企業の姿勢を高く評価したい。

https://www.g-mark.org/gallery/winners/14285

12/27 冷凍焼きいも[taneco 種子島生まれの安納やきいも]

種子島で丁寧につくられた安納芋のおいしい焼きいも。食べきりサイズの個包装でパッケージされています。

taneco 種子島生まれの安納やきいも

受賞者によるデザイン紹介
代表者の実家である種子島は、古くは鉄砲伝来の地として、いまはロケットの打ち上げでも知られていますが、もっともっと知ってほしい魅力がたくさんあります。特産品である『安納いも』の新商品を開発し新しい食文化を作ることで、地方創生、地域活性化の一助となることを目指し「taneco」を立ち上げました。島外・県外、特に都会で暮らす方にも届くよう、手軽かつ洗練されたパッケージデザインを目指しました。

審査委員からのコメント
地域の特産品を商品化して、地域に活力を産んでいる活動の好例。しっかりとデザイン化することで現代の生活や若者の嗜好にもマッチしているのが素晴らしい。「焼き芋」という商品そのもののアイデアも良いが、それをレンジで温める手軽な商品に仕上げ、かつ、個包装で環境配慮したパッケージに昇華しているのが素敵。かわいいパッケージデザインはもちろん、冷凍の持ち帰り(プレゼント)にも対応するよう保冷バッグを外装にしてデザイン化したり、木箱のようなリサイクル外装のギフトボックスを生むなとの活動にも評価が集まった。

https://www.g-mark.org/gallery/winners/19769

12/28 カフェ及び展示空間[弥彦村アートプロジェクト カフェ59FU]

新潟県弥彦村で、カフェと展示空間を融合し地元企業と地域双方の価値向上を目指したプロジェクト。

弥彦村アートプロジェクト カフェ59FU

受賞者によるデザイン紹介
製造業として再生原料の将来性の模索を続けながら、一方で一部サービス業への転換も視野に入れるクライアントの企業経営戦略と、当該企業が立地する地域の方々のための身近な環境の豊かさの再発見とをリンクさせ、「地元企業-地域文化(環境・歴史) -地域社会」の循環形成を狙った、新潟県弥彦村のカフェ及び展示空間のデザイン。

審査委員からのコメント
弥彦村のカフェ59FUは、カフェと展示空間を融合させたユニークなプロジェクト。製造業としての企業経営戦略と同企業が立地する地域の環境の豊かさの再発見とをリンクさせ、地域社会への貢献意識を醸成することを狙った。また、古民家を再生し、テラスや庭園を取り入れることで、谷と山それぞれがもつ軸線の関係性の隠れた美しさを明らかにしている。観光客を引きつけ、話題を提供する視覚的な楽しみと空間体験。地域のビジネス、文化、社会の架け橋となり、企業と地域の価値を高めることで存在感を発揮する。渓谷の自然美を最大限利用し、芸術的な要素を融合させたデザインは、弥彦村の秘境の魅力を紹介する人気の観光スポットとなっている。隠れた景勝地の発見である。

https://www.g-mark.org/gallery/winners/19472

この連載では、グッドデザイン賞インスタグラムで毎日1点ずつアップしている受賞作品をまとめています。
インスタグラムもあわせてご覧ください!
https://www.instagram.com/good_design_award/