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【2022年最新】SNS利用実態調査レポート後編~企業SNSと商品購入の関係~

こんにちは!メンバーズグッドコミュニケーションズカンパニーの田中と中村です。

私たちは2022年5月に実施した「生活者におけるSNS利用実態調査」をもとに、前編では生活者のメディア接触頻度やSNSごとの利用目的の違い・企業アカウントとユーザーの関わりについてお届けしました。

▼前編はこちら

後編では、企業・ブランドアカウントについてさらに深堀りし、【企業SNSと年代別の商品購入の関係】をレポートしていきます。

調査概要:生活者におけるSNS利用実態調査
調査会社:株式会社メンバーズ
     メンバーズグッドコミュニケーションズカンパニー
調査対象:全国の6歳~89歳の男女10,278人
実施期間:2022年5月25日~5月30日
調査方法:インターネット調査

【企業SNSと年代別の商品購入の関係】

TikTokがきっかけで物が売れる「TikTok売れ」がトレンドになったように、SNSで目にしたことがきっかけで物を買ったり場所を訪れたりした経験があるという方も多いのではないでしょうか。

では実際のところ、各SNSと商品購入はどのように関係しているのでしょうか?

まず企業やブランドからの情報発信を参考に、商品の購入、サービスの提供を受けたことがあるかを尋ねた結果がこちらです。

このグラフを見ると、SNSを参考に商品を購入したことがあるのは全体の1~2割程度で、YouTube、Instagram、Twitterが比較的商品購入につながりやすいことがわかります。

さらにSNSをきっかけとした商品購入について調査を行うと、各SNSによって年代別に特徴があることがわかりました。 

今回は、先ほど「比較的商品購入に繋がりやすい」ということがわかったYouTube、Instagram、TwitterにFacebookとTikTokを加えた5つのSNSに着目し、それぞれの年代別利用率と商品購入について考察していきます。

1.Facebook

調査によるとFacebookを週1以上閲覧する人の割合は30~34歳がトップで次いで35~39歳、25~29歳ということがわかりました。

次に、FaceBookで企業アカウントをフォローしている人の年代別商品購入率を見てみます。結果は以下の通りです。

閲覧頻度がそれほど高くないにも関わらず、20~24歳の商品購入率の割合が一番高いということがわかります。これはいったいなぜなのでしょう? では次のグラフを見てみましょう。

Facebookで企業やブランドのアカウントをフォローまたは登録している目的を年代別に分けると、世代別でフォロー目的が異なることがわかりました。
20歳~24歳は「特典やキャンペーンの参加が目的」が最多、25歳以上の年代では「自分の趣味や興味関心を満たすため」が最多という結果でした。

20~24歳は他の年代と異なる目的で企業アカウントをフォローしているため、閲覧頻度がそれほど高くないにも関わらず、商品購入率の割合が高くなったと考えられます。

2.YouTube


YouTubeは全世代を通して利用率が高く、週1以上利用している人が全世代で半数を超えるということがわかりました。


次に、年代別の商品購入率を見てみましょう。

先ほどのFacebookの商品購入率に比べるとYouTubeは平均して購入率が高く、さらに12~24歳では、約半数が商品購入時にYouTubeを参考にした経験があるということがわかりました。

筆者もこの年代ですが、何かを買うときに「まずはYouTubeの商品紹介やレビューを見て使用感を確かめる」といった声を周りでもよく聞きます…!


3.Instagram

調査によるとInstagramを週1以上閲覧する人の割合は12~34歳で高くなっているということがわかりました。

次に、Instagramで企業アカウントをフォローしている人の年代別商品購入率を見てみます。結果は以下の通りです。

全体的にSNSを参考にしている人が多く、SNSを参考にして購入まで至る人の割合も高くなっています。

特に20~34歳に関しては、YouTube以上に商品購入にアプローチできることが判明しました。この原因を探るべく、次のグラフを用意しました。

YouTubeでは自分の趣味や興味関心を満たすことが目的であるのに対してInstagramでは企業・ブランドが好き、特典・キャンペーンの参加、商品・サービスの情報を得ることが目的であることがわかりました。

20~34歳に対してInstagramがYouTube以上に商品購入に繋がるというのは、Instagramのほうが、YouTubeより商品購入に結び付きやすい理由で企業アカウントをフォローしているためではないかと考えられます。
また、ショッピング機能などがアプリ内でも充実しているというのも理由の一つだと言えそうです。

4.Twitter

Twitterの年代別閲覧頻度はこのような結果になりました。
傾向は概ねInstagramと同じですが、~29歳ではTwitter<Instagram、30~34歳ではTwitter=Instagram、35歳~だとTwitter>Instagramというように、ユーザーの年代が若干違うことがわかります。

次に年代別商品購入率のグラフです。

こちらはInstagramのグラフの%を全体的に小さくした印象で、購入まで至った人が25%を超える年代がないことがわかりました。
利用者は依然として多く、企業で活用していることも多いTwitterですが、商品購入へ繋がるかといえばInstagramに一歩及ばないという結果になりました。

5.TikTok

こちらはTikTokの年代別閲覧頻度を表したグラフなのです。
全体でみれば、利用したことがない人が7割以上を占めていますが、年代別でみるとやはり12~19歳の利用率が突出していることがわかります。
今後ほかの世代でも利用率が伸びていくのか、注目していきたいです。

年代別商品購入率はこのような結果になりました。

19歳以下が閲覧頻度は高いものの、購買能力が低いため購入経験まではつながっていない印象です。
また、インフルエンサーや一般ユーザーによる商品紹介投稿に比べると企業からの発信がまだ少なく、商品購入に繋がっていないのではなかと推測されます。
今後「TikTok買い」が広まっていくのか期待していきたいです。

まとめ

以上より、企業SNSと年代別の商品購入の関係をまとめました。

1.Facebook
商品購入率では20~24歳がトップ
週1以上閲覧する人の割合は30~34歳が多く、次いで35~39歳、25~29歳
→仮説:利用目的の違いが影響している
 20~24歳:特典やキャンペーンの参加
 25~34歳:自分の趣味や興味関心を満たすため

2.YouTube
全世代を通して利用率が高く、週1以上利用している人が全世代で半数以上
12~24歳では、約半数が商品購入時にYouTubeを参考にした経験がある

3.Instagram
20~34歳に限れば、YouTube以上に商品購入にアプローチできる。
→仮説:ショッピング機能が充実している&企業アカウントのフォロー目的の違いが影響している
 YouTube:自分の趣味や興味関心を満たすことが目的
 Instagram:企業・ブランドが好き、特典・キャンペーンの参加、
       商品・サービスの情報を得ることが目的

4.Twitter
傾向は概ねInstagramと同じだが、年齢層は多少高め。
【生活者の利用率】
~29歳:Twitter<Instagram
30~34歳:Twitter=Instagram
35歳~:Twitter>Instagram

5.TikTok
全世代では利用したことがない人が7割以上で、年代別では12~19歳の利用率が突出している。
企業アカウントが少ないかつ、ユーザーの年齢が若いことから商品購入率はまだ低い印象。「TikTok買い」がこれからどのくらい広まっていくかに期待。

【さいごに】

いかがだったでしょうか?
現代では、消費者にとってSNSが商品購入の際に重視する情報源のひとつになっていることがわかりました。

ぜひ今回ご紹介した情報を企業SNSの運用に役立ててみてください。


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