営業からコンサルタントへの転身理由③ー自分がエネルギーを発散できるもの

定期的に記事を投稿するのは難しい。
日々の仕事やプライベートは不規則に変動するので、習慣化するには固い意志を必要とする。
一方で、アウトプットは人間にとって非常に重要だ。
情報を収集して、ユニークな示唆を出すことこそ一人一人の価値に繋がる。
noteで文章を書くというのはまさにその練習となる。
加えて、人間は元来コラボレーションで発展した種であり、アウトプットを世に出すというのはその着火剤になりうる。(人気かどうかは置いておいて)
だから自分は、半ば意地になりながら、記事を書き続けてやろうと思う。

ということで、転職の理由3つ目について。


③自分がエネルギーを発散できるものを探したかった

就活時代は「消極的選択」で会社を選んだ

就活当時、会社説明会で某商社の人事が、メガホン片手に大声で就活生を呼び込んでいたのをよく覚えている。
それを見て、内向的な自分は戦々恐々としたものだ。
「これが社会人なのか?・・・無理無理無理」
私は商社を真っ先に候補から外した。

自分に自信がなかったし、やりたいことも特になかった。
流れ着いて選んだのは、中小の化学品メーカーだった。
化学メーカーは「人が優しい」と聞いていたので、自分でもなんとかやれるかなと思った。
加えて、非常に失礼な話だが、大手の優秀な人たちに囲まれるより、中小の人たちの中ではまだ自分を必要としてくれるのでは、と思った記憶がある。
一社目の選び方は、「消極的選択」と言えよう。
消去法で、自信のない自分でも続けられそうな場所、で選んだのだ。

何故自分が学生時代あんなに自信を喪失していたのか、今や分析が難しい。少なくとも、学校という狭いコミュニティの中で、自分は成功体験を積めなかったのだと思う。「ネガティブの自己再生産」のようなことが繰り返されたいたのではないだろうか。
自分を一番諦めていたのは自分だった。

一社目で仕事をすると、自分が思っているより周りに評価される事態が起きた。
例えば「作成する資料が見やすい」とか、「会話の応答が適切」とか、案外そういう自分にとっては当たり前だと思っていることで評価をされたりする。
SAI(現在はTALENT TALKという名前に変わっている)』というポッドキャストで才能について下記のように定義していた。
ついつい自然にやってしまうこと
自然に苦も無くやるからこそ、自分で気付きにくく、かつ価値が発揮されるのではないだろうか。
初めて正社員として仕事をする中で、自分の才能・価値を少しずつ認識するようになった。

こうして、根拠のない自信喪失は少しずつ成仏していった。
但し、元々ネガティブな方なので、自分の足りない能力も相変わらず自覚はしていたが、以前ほどの心的負担は無くなっていった。

2社目は会社という「他者」を基準に選んだ

そして、その会社の事業に将来性がないこともきっかけに、次の会社への転職を考えるに至った。
二社目はシンプルに「キャリアアップ」と言えるのではないかと思う。
同じメーカー営業でありながら、将来有望な業界で、会社規模もプライム上場で大きくなった。
二社目は「積極的選択」であったと言って良いだろう。
ポジティブな思考を持って、有望な業界で、より大きな会社で働いてみたいと思ったのだ。
但し、その視線は外部に向いていたと思う。
会社という「他者」がどうあって欲しいのか、という点に視線は集中していた。

コロナ禍で気づいた「自己」の内的願望

自分は2社目で営業に勤しみ、出張に出突っ張りで面談やら会食に勤しんでいた。
20年からコロナ禍になり、今まで出勤と出張が当たり前だったのが、急にフルリモートにスイッチした。

自分にとっては、天変地異とも言えるような働き方の転換だった。
大袈裟かもしれないが、自分にとってはパラダイムシフトと言って差し支えない。
「出勤しなくても仕事できるんだ」
「出張しなくてもweb会議でお客様と会話できるんだ」
常識を見直す契機になったという意味で、不謹慎だがある意味で自分はコロナ禍に感謝をしている。

そしてコロナ禍は余剰時間を生み、自分は読書をするようになった。
コテンラジオのようなポッドキャストも聴くようになった。
新しい知識が入り、固定観念の黒ずみもある程度柔らかくなっている中で、自分は人生の意義や目的を深く考えるようになった。
BeforeコロナとAfterコロナで世界は大きく変わったが、同じように「自分」も様変わりしたと思う。

コテンラジオの中で、深井龍之介さんが次のようなことを言っていた。

「自分の行いが、善となるか悪となるか、世界に影響を与えるか与えないか、そんなことは誰にも分からない。何もしないという”行為”が、世界に影響を与えることもあれば、良かれと思った”行為”が、世界にとっては悪い結果になるかもしれない。
だから自分がエネルギーを発散できることをやればいいんじゃないかな」

コテンラジオ

一般的に高尚と思えることや、下賤と思えることも、時間軸を広く持ってみたり、立場の違う人から見てみたり、あらゆる事象の相互作用で見てみたりすると、果たしてどういう結果になるか、我々一個人は知りうることはできない。
ならつべこべ考えず、自分の「内なる声」に耳を傾けてはどうですか、という提案である。

正直、この「内なる声」を聞くことは自分にとっては超難題だ。
何故なら、今まで流されるままに生きてきたので、「内なる声」を聞くことにてんで慣れていなかったからだ。
そこで自分は、日々の仕事やプライベートから、何にグッドフィーリングを抱いて、何にバッドフィーリングを抱くか、考えてみることにした。


グッドフィーリング

  • あらゆる事象の構造を理解しアプローチすること

  • 歴史や哲学などの人文学

  • 脳科学

  • 論理に基づいた議論や決定がなされること

  • Diversity & Inclusion

  • 是々非々の議論

  • 自律・自由

バッドフィーリング

  • そのコミュニティ内の「常識」が強要されるコミュニケーション

  • 人間関係やピラミッド構造に基づいた議論や決定がなされること

  • 体育会系のノリ

  • パーソナリティに心から興味を持つこと(バッドというか、苦手なこと。人の誕生日を覚えることが苦手で、プレゼントを考えるのは非常に苦痛)


以上から、私は「人文学が好きで論理的思考を持ち、構造化が好きで、多様性や自律を重んじる人間」なのだろうと考えている。

現在私は下記のような人材になりたいと目論んでいる。

『人文学のエッセンスをビジネスに持ち込み、多様性を促進させる構造を社会に組み込む人材』

これは私の「内なる声」に沿っているという感じがするのである。
(なぜ人文学のエッセンスが多様性促進につながるのか、という議論は、今後に置いておくとしよう)

当然ながら、全くスキルや知識も足りないし、方法論も全くわからない。
今までのキャリアからの大胆なスイッチングも必要となる。

とにかく、自分のスキルや知識が無理矢理にでも蓄積される会社にまず入ろうと考えた。
そして、人文学をビジネスに掛け合わせるとはいえ、一般的なビジネスのトレンドにもキャッチアップしておきたい。

そこでたどり着いたのが「コンサルティング」という業界だった。
残業は多く、とにかく仕事が厳しく、優秀な人材が集まっているというイメージあったので、臆病な自分にとってはとにかくここに飛び込むのは恐ろしい話だった。
だが、周りが優秀ゆえ、自分もキャッチアップをせざるを得ないだろうし、今私が足りない能力も大いに伸ばせるだろうと考えた。
加えて、D&Iにも積極的だし、自律・自由を重んじる文化もあるように感じた。

ずっとこの業界に身を置くつもりはないのだが、まずコンフォートゾーンを抜け、自分の「内なる声」を達成するための、まず第一ステップとして選んだ、という感じだ。


まだまだ言いたいことはあるのだが、3つの記事で述べた3つの理由が主な転職理由だ。

次回は3つの理由を整理したまとめの記事を書いてみたいと思う。



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