見出し画像

オーストラリアと日本の看護の違い①〜看護師(RN)と一緒に働く医療スタッフ達編〜



オーストラリアの病院では日本とは違う、色々な専門分野のスタッフがいる。


  1. Orderly(オーダリー)Wardie:患者さんの手術前後のベッド搬送からME機器の移動、患者さんの体位変換の介助(RNのお手伝い)をする。病棟に在中しているわけではなく電話やPagerで呼び、タスクをお願いします。朝はラウンドしてくれて、症状安静の患者さんの介助は必要か声をかけてくれます。(整形外科では特に重宝されている)オーダリーのおかげで無理することなく腰を壊さずにすみます。

  2. Phlebotomist(フレボトミスト):採血専門に雇われているスタッフです。この職種は採血ができる資格を有する人たちで構成されています。パソコンと検体セットが載った大きな台車を押しながら病院内を巡回しています。

  3. Clinical Nurse(CN):CNはもともとRNの資格を持った人ですが、長年の経験やその分野での豊富な知識があり、In charge (リーダーナース)として働くことができる看護師です。各勤務帯でCNが一人割り当てられ、問題があった場合にはクリニカルナースに報告します。

  4. Nurse Unit Manager (NUM):日本でいう、看護師長です。

  5. Physiotherapist(PT):日本にももちろんPTはいますが、業務内容等に違いがあります。私が働く病院では、術後の初回離床は、ほぼPTがします。(看護師がする場合ももちろんあります)脊椎麻酔、EPI後の状態をアセスメントし初回歩行までしてくれます。1日数回の重い床上安静の患者さんの椅子への移乗介助もしてくれたりします。

  6. Speech Therapist (ST):嚥下困難がある患者さんのアセスメント私から見る限りでは日本とほぼ変わらないと思います。

  7. IV CANULATION TEAM : これはびっくりしました。私の病院にはVルートをとる専門の看護師たちがいるんです。患者さんのルート確保をしたいときはこの人たちを呼びます。もちろん技術チェックを受ければ自分でルートをとることもできます。しかし同僚曰くルート確保だけでお給料をもらっている人がいるのにあえて自分の業務時間内で自分でやろうと思わないという意見も・・

  8. MERT(Medical emergency response team ):患者さんが急変した場合。コードブルーまで行かない状態の時にこのチームを要請します。

  9. PACU Nurse (Post-Anaesthesia   care unit): 手術室センターの併設しており術後の患者さんはこのユニットで麻酔覚醒し疼痛や嘔気等も完全にコントロールされるまで過ごします。滞在時間は全身麻酔で2時間ほど。局所麻酔は最低20分滞在。抜管などもここの看護師がすることがあります。このユニットが病棟と手術室の間にワンクッションとしてあるため私の働く病棟では術後の患者さんは大体15時以降からどんどん病棟に帰ってくることになります。

  10. DOSA(Day of surgery Admission ): このユニットでは予定手術の患者さんが入院の手続きをするところです。入院に必要な情報収集、ペーパーワークは全て完結してそのまま手術を受ける流れになります。日帰り手術の患者さんはこのユニットで少し様子を見てから自宅に帰ります。

業務の細分化がすごい!!

細分化されていることで、病棟でこなさなければいけないタスクがぐっと少なくなり

正直とても楽です。

残業がなくストレスが少ない。
そして腰に優しい・・

ただ、日本のようにアセスメントして、看護計画をたてるようなバリバリの看護師さんたちにはものたりなく感じるかもしれないけど、時間内に終わってプライベートを楽しめる生活の質の高さはとても価値のあるものではないかと思います。

以上、他職種に関する記事でした!
スキ押してくれると励みになります💝





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?