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第14回 中学受験

2012年秋、小学4年生の息子は塾に通い始めた。この塾に入ってから息子は、同じ学年に優秀な子が大勢いることを知り俄然やる気に火がついた。6年生に上がる頃にはトップクラスに入り、先生の勧めで力試しに本州の進学校も受験することにした。

これまで、水泳などの習い事はあまり長く続かなかったのに、塾に関しては一度も行きたがらないということはなく、むしろウキウキと通っている様子だった。トップクラスのメンバーとはとても仲良くなり、その内の一人とは今でも一番の親友だ。

中学受験用のテキストを、私は時々見ていた。かつて学んだであろうことを思い出し、また新たな知識を得ることも多く(こちらの方がほとんどだ)読み物として面白かった。社会科は暗記物が多いので、息子に口頭で問題を出していた。

中学受験には親の協力が絶対不可欠だ。母親として私が気をつけていたのは、やはり体調管理。そして模擬テストの結果が思わしくないと本人は落ち込むので、私は一喜一憂せず平常心でいる様にした。充分頑張っていることは分かっているので、「頑張って」とは言わないようにした。

勉強に集中出来るように、家の中は穏やかな雰囲気になる様に心掛けた。もちろん夫婦喧嘩はご法度だ。本人の努力の甲斐あり、関東と関西の中学共に合格することが出来た。

中学受験に臨んだことで息子は精神的に大きく成長したと思う。早生まれの息子は幼稚園の頃からクラスの中で小柄で、運動も得意ではなかった。運動では他の子達に敵わないから、勉強ではトップの方にいきたい。小学校低学年の時から息子はそう考えていたらしい。

中学受験で結果を出せたことで、勉強は努力すれば報われるということを実感したようだ。この経験を得て、息子はますます勉強にのめり込んでいった。


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