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ちびたの本棚 読書記録「七つの時計」アガサ・クリスティー 

ロンドン郊外の館で事件が起きる。自殺か他殺か?最初のシーンから上流階級の若者が大勢出てきて賑やかだ。

しばらく読み進んで気がついた。あれ?ポアロさんの気配がない。というか、ポアロシリーズとは全体の雰囲気が違う。??
ポアロさんの「複数の時計」と間違えたのでした😅

この「七つの時計」は元気なお嬢様、バンドルのミステリー大冒険だ。
バンドル親子の会話が軽妙で楽しい。父親のケイタラム侯爵はどこかとぼけていて、社交を嫌う面倒くさがり屋。でも趣味のゴルフや芸術など、人生を彩る事々には熱心だ。

肝心のストーリーは、主人公のくよくよしない明るさと大胆さもあって、人が死ぬ話なのに気軽に読める。それに予想外の展開で最後まで楽しめた。
ただ犯人の心理、なぜここまで犯罪に手を染めることになったのかが詳しく描かれていなかった。このストーリーで作者が描きたかったのはそこではないということかな。

この「七つの時計」の前に「チムニーズ館の秘密」がある。順番に読まなかったから、どうしてバンドル親子が住みなれたチムニーズ館を出たのか、屋敷をサー・オズワルドに貸すことになった経緯もわからなくて、ちょっと消化不良気味だ。

さて、「チムニーズ館の秘密」を読まなくちゃ!




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