なぜ統失 第5部 「デイケア&自宅療養編」⑧主治医は話を聞いてくれない。
前回の続き。
週一回のアタオカ先生の診察では、
母親が付き添いで診察室に入ってきます。
診察室に入る前に、
「お母さんは黙っていてね」
と毎回お願いしていました。
母親は、
「分かっちょる、何も言わんけぇ」
といつも言っていました。
大嘘つきです!
診察ではまず初めに、
「調子はどうですか?」
と尋ねられます。
前回入院させられて色々学んでいたので、
いつも、
「変わりありません」
と答えています。
調子が良いと答えると、
躁状態だと判断される可能性があるし、
悪いと答えると、
薬を増やされてしまうか、
入院させられてしまうかもしれないからです。
次に、
「夜眠れていますか?」
と尋ねられます。
これも入院だけは絶対したくないので、
「よく眠れています」
といつも答えていました。
まぁ薬の量が半端ないので、
実際、寝過ぎなくらい良く寝ていました。
普通ならこれで診察は終わりです。
3分もかからずに終わってしまいます。
しかし、
この頃は母親が一緒なのでそうは問屋が卸しません。
ここから母親のターンです。
うちの母親は、
人の悪口を言う事が趣味なので、
僕の悪口を、
あること無いこと構わずひたすら喋り出します。
当然口論になります。
アタオカ先生は、
僕の話を全く信用していない様でした。
ここで僕は、
診察室から出るように即されてしまいます。
母親から僕の病状を聞き出している様でした。
デイケアに通わなくなってから、
暫く経ったある日の診察日、
アタオカ先生が、
鬼のような顔をして、
「デイケアに通ってないそうですねっ!」
と威嚇してきました。
僕は小さく
「はい…」
と呟きました。
それから暫くして、
僕はまた入院させられてしまいました。
続く。
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