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なぜその本を読もうと思ったか。
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2023年11月の記事一覧

あとで読む・第20回・小池邦夫『小池邦夫の落書帖』(文化出版局、2012年)

2023年9月5日(火)の夜、インターネットのニュースで流れてきたのは、絵手紙作家、小池邦夫さん…

三上喜孝
10か月前
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あとで読む・第19回・福永武彦『ボードレールの世界』(講談社文芸文庫、1989年)

映画作家の大林宣彦さんの映画「麗猫伝説」(桂千穂脚本、1983年)は、もともと日本テレビの「…

三上喜孝
10か月前
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あとで読む・第18回・太宰治「散華」

先日、ある会合で近代日本文学の研究者の方と隣の席になった。その方とは前に一度、ある通夜振…

三上喜孝
10か月前
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あとで読む・第17回・田邊園子『伝説の編集者 坂本一亀とその時代』(河出文庫、2018…

若い友人から「こんな本が出ていますよ」と紹介されたのが、編集者・坂本一亀の評伝だった。坂本…

三上喜孝
10か月前
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あとで読む・第16回・『現代用語の基礎知識 2024』(自由国民社、2024年1月1日)

数年前、久しぶりに『現代用語の基礎知識』を手に取って、あれ?こんなに薄かったっけ?と驚い…

三上喜孝
10か月前
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あとで読む・第15回・早坂暁『戦艦大和1~5』(早坂暁コレクション、勉誠出版、2006年…

先ごろ亡くなったみずき書林の社長・岡田林太郎さんが手がけた早坂暁さんのエッセイ集『この世…

三上喜孝
10か月前
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あとで読む・第14回・チョ・セヒ『こびとが打ち上げた小さなボール』(斎藤真理子訳、河出書房新社、2016年)

本に関する私の情報は、ほとんどラジオ番組から得ているといってよい。通勤途中に毎日ラジオを聞いていると、番組の中でさまざまな本が紹介される。しかしもちろん全部を買うことはできない。自分のアンテナに引っかかったものだけを買うのだが、それでも結局は積ん読になってしまう。 韓国文学翻訳家の斎藤真理子さんの名を知ったのも、TBSラジオの荻上チキさんの番組だった。たしか斎藤真理子さんが翻訳を手がけたチョ・ナムジュ『82年生まれ、キム・ジヨン』(筑摩書房、2018年)を出されたばかりのこ

あとで読む・第13回・ルシア・ベルリン『掃除機のための手引き書 ールシア・ベルリン…

岸本佐知子さんの名を初めて知ったのは、昨年(2022年)にTBSラジオ「アシタノカレッジ 金曜…

三上喜孝
10か月前
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あとで読む・第12回・『須賀敦子全集 全8巻』(河出文庫、2006年)

私はほんとうに何も知らないな、と痛感するのだが、7~8年くらい前まで、須賀敦子さんのことを…

三上喜孝
10か月前
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あとで読む・第11回・和田靜香『50代で一足遅れてフェミニズムを知った私がひとりで安…

特定の出版社を宣伝するようで気が引けるが、左右社と勝手に縁を感じている。以前に西荻窪の書…

三上喜孝
10か月前
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あとで読む・第10回・フランツ・カフカ『ミレナへの手紙』(池内紀訳)(白水社、2013年…

いまから10年近く前の話である。奈良市の中でも古い町並みを残す「奈良町」に、友人の弟さんが経…

三上喜孝
10か月前
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あとで読む・第9回・小泉今日子『ホントのコイズミさん WANDERING』(303BOOKS、2023…

先日、久しぶりにポッドキャスト番組「ホントのコイズミさん」を聴こうと思ったら、9月に最終…

三上喜孝
10か月前
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あとで読む・第8回・日野剛広『本屋なんか好きじゃなかった』(十七時退勤社、2023年)

藤岡みなみさんと堀静香さんのトークイベントがおこなわれた書店(三鷹市・UNITE〈ユニテ〉)…

三上喜孝
10か月前
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あとで読む・第7回・堀静香『せいいっぱいの悪口』(百万年書房、2022年)

地元の小さな書店で藤岡みなみさんと堀静香さんのトークイベントに参加した。来店参加者10名ほどのこぢんまりした会で、日曜日の昼間に、時間がゆったりと流れることを味わう。私の目的は、お二人のトークに加えて、藤岡みなみさんが最近発刊したZINE『超個人的時間旅行』を入手することだった。自分で言うのもおこがましいことだが、藤岡みなみさんとはちょっとした知り合いで、その感性には常々敬意を表している。その一端はエッセイ集『パンダのうんこはいい匂い』(左右社、2022年)からも実感すること