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転院、そして診断

こんにちは。


今回は前回の続きを書いていこうと思います。





倒れて近くの病院に搬送された、と言っても脳に異常がありそうだという事で、比較的大きな病院に搬送された私。



脳神経外科の先生が、
「検査の結果、脳に大きめな腫瘍ができてて、それが脳を圧迫して今回ちょっと出血しちゃったみたいなんだ。」
「ただ場所的に多分悪性じゃないと思う。絶対じゃないけどね。若いから大丈夫。手術をすればちゃんと良くなるから。」



今思えば、先生は不安を少しでも軽くしようと、高校生にでも話しかけるかのように優しく話してくれていたんだと感じます。



ただその時私は、


『腫瘍?それってがんじゃ…』

『手術…?どこをどうやって?なんの手術……??』



突然の診断に何もわからず、空返事をしながらボケッと聞いていました…



同席してくれていた彼が、旅先で、突然彼女が倒れ、脳腫瘍と診断され、、、
不安で不安で仕方がなかっただろうに、私の両親に連絡してくれたり、先生に詳しく質問してそれを元に調べたりと、感謝してもしきれないほど、私を支えてくれました。
(本当に一緒にいたのが彼じゃなかったら多分こんなものじゃ済まなかった)





旅先での搬送ということで、ここでも手術は出来るけど緊急手術が必要なほどではないから、家に近い病院の方が良いのではないかということで、転院を勧められました。

そして家に近く、脳神経外科が強い病院を勧めてもらい、そこに転院することが決定しました。



しかし緊急搬送されたのが金曜日の午後だったこともあり、どうしても営業日の問題上、移動は月曜日と言うことになりました。


旅先には彼の車で来ていたので、その車でそのままその日に行くことも不可能ではなかったようなのですが、万が一に備えそれは辞めておくことにしました。




世の中は第7波だったか、コロナ禍。
ということで、突然にここからは入れません。と、彼とは途中の廊下でお別れ。
可哀想なことに、彼は1人、片道3時間超の帰路を帰ることになりました。
(私が逆の立場だったら不安と心配で事故りそうです。)




そして私も不安のなか個室に通され、心電図と点滴の管を煩わしく思いながら、ロキソニンを飲んでも治らない頭痛に絶望しながら、気分転換をしようとテレビを付けました。
しかしまさかの元総理が銃撃され死亡するという、日本とは思えない衝撃的なニュースで持ちきり。
気分は下がる一方でした………



両親とも電話で言葉を交わし、当時とっても憂鬱だった職場にも連絡をしました。
当時私は脳腫瘍への不安ももちろんありましたが、仕事に行かなくていいことの方が嬉しかった…なんて言ったら心配してくれる家族友人に申し訳がないので言いませんが。それくらい職場の人間がしんどかったのです。脳腫瘍の原因はこのストレスなんじゃないかと思うほどに(原因はわかっていません)。これはいつかお話ししたい。




金曜の夜、土曜、日曜、と、頭痛から食事は半分も食べられず、夜中に起きてナースコールで氷枕と痛み止めをお願いする、そんな3日間でした。



そして月曜日。父、母、彼氏が迎えに来てくれました。
救急車で転院先に行くことも出来たらしいのですが、管轄や距離のこともあり、急変するリスクは低いだろうと、自家用車で転院先に向かいました。



車の中で、みんなが心配そうに気遣ってくれて、なんだか泣きそうになったのを覚えています。





一度家に帰れるわけでもなく、直接転院先へ。

着いて早々、私は諸々検査のために別行動。
こちらも大きい病院で、検査待ちの間救急隊が出入りしたり、救急外来の方達が慌ただしく動き回っていたことを覚えています。



諸々検査を終え、両親と彼と、担当医から詳細を聞きました。担当医の先生はすごく慎重で丁寧な方だと感じました。一般的にこういう治療でこういうリスクもあるけど何%くらいだよというだけでなく、しっかり最悪の事態の詳細を聞かなくても伝えてくれる先生です。後に両親は、「めちゃめちゃ脅されて怖かったんだから!」と言っていましたが。笑




診断は、


脳腫瘍(髄膜腫)


とのことでした。



なんぞや??って感じでした。
とりあえずは、脳を覆っている膜から発生する腫瘍であること。良性なことがほとんどで、脳腫瘍の中でも多い種類なこと。無症状で一生過ごす人もいること。

私の腫瘍はこの時点で5センチほどまで成長していて、脳をだいぶ圧迫していました。そのせいで出血し、症状が出たのだろうとのことでした。


実際にMRで撮った画像を見て驚きました。
右側の側頭部に大きく白い塊。脳の中心線が歪むほどの大きさでした。
逆にこの大きさで圧迫されていて、よく出血するまで自覚症状がなかったなと……



そしてここからひと夏の入院生活が始まったのでした…。




>>次回、入院生活前半、そして手術


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