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無職日記その2

 退職して10日ほど。今感じていることを書いていく。

1:時間の使い方に悩む

 自分はこれから半年ほどしっかり休むつもりだ。次の職はできればフリーランスで働けるものを希望している。それが無理なら元いた業界に戻る道もある。なんにせよ急いで動く必要が今はない。
 だからゆっくりできるはずなのだが、その時間の使い方に悩んでいる。
 全くの自由です、自分のために時間を使ってくださいという状態に戸惑いがあるのだ。一応生活リズムだけは整えようと24時までには寝て翌朝6時から7時には起きるようにしていて、天気が良ければ公園を散歩などしている。だがそのあと10時ごろからやることに迷う。たまったゲームの消化や読書などに充てているものの、これでいいのだろうかという気さえしてしまう。
 もっと自由を満喫できると思っていたが、現実は違ったようだ。無職という今の立場をどこかで負い目に感じているのか、雇われ体質が染みついてしまって自分の判断で生きるという経験値が圧倒的に足りないのか。FIREした人が結局また仕事に復帰したという話がよくあるが、それと同じ状態に陥っているのかもしれない。
 とにかく今はこの状態でもうしばらく過ごしてみようと思う。耐え切れなくなったら、半年の休み予定も繰り上げるかもしれない。

2:遠出の予定がなかなか決められない

 最初は北陸応援割を使って石川に行こうと思っていたが、3月終わりごろからホテル探しをするのは遅すぎた。北陸新幹線も東京からは割と高い。しかも応援割の期間とゴールデンウィークが連なっているために4月頭から5月上旬まで北陸は観光客で混むだろう。
 ……などと、いろいろ行かない理由を挙げては予定を後回しにしてしまっている。
 時間はあるのだ。だから問題は資金なんだろう。月イチで収入のあったサラリーマン時代のほうがさっと旅行の予定を決められた。今も有給中でその分の給料は入るものの、その後はぷっつり収入が途絶える。その潜在的恐怖が自分の中にある気がする。
 それなりに暮らしていけるだけの蓄えはあるが、やはり預金残高が減る一方というのはきついものがある。働いていたときは時間が欲しいといつも思っていたのに、時間ができたと思ったら今度は金が減るのが怖いと考えてしまう。両立させるのは本当に難しい。

3:視野角が広がった

 ネガティブな話ばかりではなんなのでポジティブな話題も書く。
 物理的に視野が広がった。特に外を歩くときに顕著だ。18インチの正方形モニターから23インチのワイド型モニターに買い替えたような感じで、より広く世の中が見えるようになった。
 多分、働いていたときは必要な情報だけを目に入れて生きていたんだろう。だから目のレンズがいつもズーム状態だった。それはそれで集中できていたからメリットはあるが、逆に言えばいろんな情報を見落としていたことになる。
 今は視野角を広げて、どんな情報でもフラットに見られている気がする。山の景色を見るときも断然こっちのほうがいい。いろいろ悩み事は尽きないが、やはり心にはゆとりが生まれているのだろう。このレンズでもっといろんな景色を見に行きたいと思う。

4:雑多な情報はノイズにしかならないと気付いた 

 微妙にマスコミ絡みの仕事をしていたせいか、日々いろんな情報と接しながら働いていた。
 政治、経済、スポーツ……本当にさまざまだ。中には興味深い話題もあったが、やはり大半は同じことの繰り返しばかりで飽きることが多かった。
 そしてそんな多彩な情報と向き合ってきて思うことが1つある。
 学ぶ姿勢もない半端な状態で仕入れた情報など、人生においてなんの役にも立たないということだ。
 ネットでもテレビでも毎日毎日いろんな情報が飛び交っているが、大半は自分の人生に必要ない。鵜飼いの鵜のようにただ与えられた情報を飲み込んでいるだけではすぐ消化されて消えてしまう。栄養にも全くなっていない。
 SNSでも何かしらもっともらしいことを言っている人がバズったりしているが、それを自分の人生に効果的に取り入れられなければ大した価値はない。読む意味もない。時間の無駄だ。
 もう今は能動的に情報を仕入れる時代なんだろう。「待ち」の状態でいるのは、やることがなくなった老人ぐらいでいい。自分はそうした情報過多の状態から抜け出せてよかったと思う。身になることがあまりにも少なかったからだ。

5:まとめ

 思ったより良くなかったこと、思ったより良かったこと、今はそれが共存している状態だ。
 まだ無職期間は長い。これを好機と捉えて、正直な心境をこれからもつづっていこうと思う。

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