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【リメンバー・ミー】メキシコ🇲🇽オアハカ死者の日・夜中の墓地巡りツアー【2023後編】

こんにちは。
メキシコ・オアハカ死者の日の旅行記、後編です!

前編では死者の日の基本情報やオアハカの街の雰囲気を、中編ではカトリーナメイクやオアハカのパレードに参加した話をお伝えしました。

後編はいよいよお墓巡りツアーレポです!(※順番が前後しますが、このツアーにはオアハカ初日の10/31に参加しました。)
ハプニングが多く、後半は写真を撮る元気もなくなってしまいましたが、オアハカの文化に深く触れられたこの旅一番の思い出です。
長編ですが、ぜひ読んでくださるとうれしいです!

6.お墓巡りツアー

▼お墓飾りつけコンテスト

死者の日の期間、彩られるのは街だけではありません。死者が眠るお墓も、マリーゴールドをはじめとした色とりどりのお花やキャンドルで飾られ、そのデコレーションの美しさを競い合う墓地も

墓地の様子。日本の墓地とはまるで違いますね。

事前情報を頼りに、お墓が最も盛り上がる(?)10月31日にツアーへ参加しました。まずはお墓、そして11月以降はパレードで盛り上がるのがオアハカの死者の日のようです。

事前情報で、個人(タクシー)でも回れなくはないと聞いていましたが、道の混雑が大変との噂もあり、今回はツアーを選びました。

▼ツアーの参加方法・内容は?

ツアーは夜からスタートなので、現地・当日予約で問題ないです。メイン広場の「Catedral de Oaxaca(カテドラル)」の周辺にツアー会社の人がいて「英語のツアーあるよ」と声をかけられます。

話を聞いて回りますが、大体どこも同じで以下の通り。

価格:6000円前後
時間:20時~翌1時AM
内容:マリーゴールド畑・お墓3か所・夜ごはん・テキーラ

私調べ

昼間に撮影した綺麗なマリーゴールド畑の写真を推されるので、「20時スタートで見れるの?」と聞くと気まずそうな笑顔を浮かべます。
食事も0時頃になるとのことで正直お墓だけでよかったのですが、お墓のみのツアーはなく諦めます。

・支払いは現金推奨

私たちが選んだのは、お揃いのシャツ・帽子を身に着けたツアー会社。スタッフの数も多く、1番きちんとしていそうに見えました。
カテドラルから歩いて3分くらいの事務所に行き、事前に支払いをします。「クレカで」と伝えると、手数料を結構とられましたw(本来はもちろんダメ)。でもまあ、めんどくさいのでOKとします!
結果二人で14,246円。

実は1か所だけ、同じ内容で16時スタートを提案してきたツアー会社がありました。さすがに拘束時間が長すぎると断りましたが、実際にツアーに参加した感想としては「16時スタートのほうがスムーズだったかも」です。
人が集まらないのか、前を通るたびに値下げ価格を提示され、15時50分には半額くらいになっていました(笑)。あの水色のポロシャツのお兄ちゃんについていっていたらどうなっていたのか…。同じ結果だったかもしれませんが、気になるので今後行かれる方はご検討ください!

余談

おっちゃんに「20時にカテドラルに集合」といわれ、解散。さて、ここからは事件の連続です。

・事件1:待ち合わせ場所が違う

余裕をもって19時40分すぎにカテドラルに到着。ものすごい人がおり「カテドラルのどこらへんに集合か確認すればよかった」と反省しつつも、雰囲気を楽しみながらツアー会社の制服集団が来るのを待ちます。

19:48の様子。まだ焦っていませんw
カテドラルには骸骨のプロジェクションマッピングが

しかし一向に来る気配がありません。時間にルーズな海外ツアー。これまでも10分くらい待てば来るという経験を何度もしてきましたが、今回は嫌な予感がしました。この広場にはツアー用のバスも入れなさそうだし…。

「やばい、置いていかれる!」と感じ、19:59に事務所に向けて走りだします。徒歩3分なので、ぎりぎり間に合いました。事務所につくと「20時にカテドラル集合」と言ってきたおっちゃんに笑顔で挨拶されました。既にスペイン語ツアーと英語ツアーで整列させられています。ファインプレー!

最後尾。なかなかバスが来ず、ひますぎて自撮り

・バス内はテキーラ飲み放題

私たちと同じような人がいたのか、混雑でバスが道に入れないのか、しばらく待ってからバスに乗ることができました。
ツアー客は、おそらくほとんどが隣国アメリカから。夜中1時に終わるツアーですが、小さな子供を2人連れたママもいて海外を感じます。

英語で説明が始まり、飲み放題のテキーラがふるまわれます。ここから長いので、私は本当になめるくらいにしましたが、美味しいテキーラです!

竹のいれものが配られ、ついでくれる。竹にはいい香りが残ります

▼墓地①Xoxocotlan

最初の目的地はおそらく最も有名な「Xoxocotlan(ソソコトラン)」の墓地。周辺の混雑でバスが近づけないとのことで、民家の路地でバスを降り、墓地入り口の道まで15分ほど歩きます。
ガイドさんの後ろに1列で綺麗に並ぶよう指示され、「絶対に離れないで」と何度も何度も言われます。結構墓地からまだ遠いので他に人はいませんが、皆1列をキープして歩きます。

Xoxocotlanのモニュメント

・墓地までの道はお祭り

墓地に近づくに連れてどんどん人が増えていきます。墓地の入り口までの道には、死者の日のモニュメントや出店がたくさん。まるでお祭り中の神社の参道のようです。

アルミ?の十字架も民芸品です
マリーゴールドの需要がすごい

・10m歩くごとに人数確認

ツアー客は30人ほど。ガイドさんは4,5人?くらいいたので、結構多いと思います。うち、きちんと英語が話せるのはリーダー的なお兄さん一人でした。

そのお兄さんが先に墓地の様子を見に行ってしまったようで、他のガイドさんたちは大困惑。とにかく人がいなくなるのが不安なようで、10m歩くごとに人数を数えて、まったく進みません!

私たちは1番前を確保し、ガイドさんから離れないように気を付けます。
しびれを切らしたキッズたちがトイレに行き、戻ってくる。お姉さんは人数を数える。私も一緒に数えてみましたが、既に人数があっていません!笑

「何を数えているんだ?」と思いましたが、様子をうかがうとおそらく最初に数えた人数を忘れたよう。「じゃあもう数える意味ないよ!」と思うのですが、ガイドさんは本当に一生けん命に働いているので、口は出しません。

そんなこんなで、墓地に入るまでに1時間弱かかりました。。

・多種多様なお墓の装飾

最初にガイドさんから説明があります。ここのお墓は皆さん見せるために装飾しているので、撮影は全然OK。気になるなら声をかけてから撮影しても、とのことでした。

墓地入口の祭壇

墓地にはいると、そこは「リメンバー・ミー」の世界そのもの!たくさんのお花やキャンドルで彩られていて、22時頃とは思えないくらい明るいです。

カトリーナメイクをしているのは観光客か子供

みなさん、1畳~3畳分のスペースを自由に装飾しています。レンガのようなもので囲まれているお墓もあれば、鉄の柵で囲まれているお墓、中には「家」にしか見えないお墓も!素晴らしいです。

とてもきれいに彩られたお墓
もはやおうちのような素敵なお墓
とても素敵なお花であふれます

・現地の人は墓地で一夜を過ごす

装飾の美しさもさることながら、最も記憶に残っているのが「お墓に集まる家族の姿」です。
おじいさんおばあさんから子供たちまで家族みんなが集まって会話しています。フリースなど温かい服に身を包み、水筒に入った温かい飲み物を飲みながらここで一夜を過ごすそう。墓地には、食べ物や光るグッズの出店もあります。

テキーラと火のついた煙草を土の上に置き、自分も同じものを手にもって、おそらく亡くなった方と2人で笑顔で会話をしているおじいさんもいました。

プラスチックカップはおそらく死者への捧げもの

メキシコ人はとても家族を大切にするイメージがありますが、それを現実に強く感じることができた体験です。
これは完全な私の感想ですが、この温かな雰囲気の空間にいると、穏やかな気持ちで亡くなった人と向き合えるように感じました。

・事件2:人数が合わねえ!

そんな感動もつかの間、人数を数えるたびに人が減ります(笑)。まぁ皆さん大人ですし、そんな大きな街ではないので、どうにか帰れるでしょう。
終わりかけ、ガイドさんが墓地で売られていた「光る&音のなる棒」を購入し、シャキーン!シャキーン!と楽しそうに音を鳴らします
もう少し早く買ったらよかったのではと思いますが、時すでに遅し。

違う墓地ですが、光る棒の写真がありました

墓地を出て、バスに向かいます。隣の席で少し会話をしたアメリカ人男性2人の姿はしばらく見ていません。
バスに乗り込んで人数を数えます。もちろん足りないのですが、なぜかこのタイミングでガイドさんたちが焦り始めます。「え!?もうわかってたじゃん!」と思いましたが、言葉通りに頭を抱えて真剣に話し合う姿を見て、何も言いません。

出発しないバスの中、できることは仮眠です。ここはメキシコ。普段、効率が悪いことにすぐイラっとしてしまいますが、何事も経験、心を広くする練習と言い聞かせます。
45分ほどたった頃でしょうか、一人も見つかることなくバスは出発!

▼暗闇のマリーゴールド畑

続いて向かうのはマリーゴールド畑です。路地が狭く大型バスが入れないので、小さなバンに乗り換えるように言われます。

ここでも、誰がどのバンに乗るかでガイドさんたちが10分ほどもめます。私たちは乗ったり降りたり。この時点で23時半。これから畑・お墓2か所・食事で1時に解散できる見込みは既にありません!笑

・キャンドル頼りに暗闇散歩

キャンドルを渡され、本当に真っ暗な田舎道を歩きます。火が消えやすいので、ツアー客同士で火を与え合いながら10分ほどで到着。もちろん何も見えません。笑

呼ばれたほうにいくと、大量のマリーゴールドを渡され、これをもってバスに戻るよう言われます。

顔はもう死んでいるので・・

戻る途中、同じ会社の違うツアーの人たちとすれ違い「私たちが最後じゃなかったんだ!」とちょっと安心しました(笑)。

帰りはなぜかバスが迎えにきていました。
バスに乗るたび、斜め後ろにいた家族連れのお父さんが「さぁ、この最高のツアーの気分はどうだい?」と娘に聞き、娘がキレていました。笑

▼墓地②San Antonio Arrazola

2か所目の墓地です。ちなみに墓地はここが最後でした。「3か所目はどこいった?」という気持ちと、おそらくここは予定していた2か所目と違う墓地な気がします(笑)もうどこでもなんでもOK♪

・マリーゴールドを好きなお墓においてきてといわれる

こちらはローカルな雰囲気。お墓の数もそこまで多くなく、飾りも十分ですが落ち着いたイメージです。

先ほどのマリーゴールドは好きなお墓に供えるよう言われます。「好きなお墓…?」「勝手に備えていいのか?」と困惑しましたが、飾りの少ないお墓にお供えしてきました。

少し落ち着いた雰囲気

・墓地併設の仮設クラブ

お墓自体は落ち着いていましたが、敷地内ではDJが。爆音で音楽が流れ、皆さん踊り狂っています。「このパターンの墓地オールナイトもあるのか…」と思いながら、ラテンを感じました。

会話聞こえないレベルで爆音

▼夜中1時半に夜ごはんへ

さて、既に解散予定時刻の1時は過ぎています。帰りたいムードであふれる車内。
「もう正直お墓はいいかも」と思っていたところ、かわいい夜ご飯会場につきました。3か所目の墓地がスキップされたことに文句を言う人はもちろんいません

レストランの装飾、かわいい!

・タマレスがおいしかった

この時間でも結構混んでいますよね。みなさんツアーなのでしょうか?
ご飯の内容は、甘くないカカオラテ粗いシフォンケーキのようなパンタマレス(とうもろこしの粉でできたちまきのようなもの)など。

どれも癖がなく、特に肉入りのタマレスはとてもおいしかったです!こういう時、同じツアーの人と話すのが楽しいと思いますが、疲労すぎて誰もが無言です。笑

普通においしかった!

・事件3:置いていかれそうになる

食事が終わり、2時すぎ。同じ会社の別ツアーの人たちもレストランに集まっていたため、ツアー関係なくバスに乗ることに。
前の人について乗ろうとすると「待って」と言われます。「どれに乗ればいいの?」というと「今くるから待って」と。

先ほどのバスは出発。新しいバスが来たのですが、なぜか後からでてきた人が先に乗せられます。到着地は同じなのに…。
ガイドのお兄さんはパニックで私たちのことを忘れているよう。「私たちも待っているよ」と伝え、別のに乗り込もうとしますが再び止められます。

そうこうしているうちに、同じツアーの人はいなくなり、どんどん後ろの人に追い抜かされます。もういいやと思い目の前にきたバスに乗ると別のガイドさんに何か言われましたが、「ずっと待ってるんだよ!」と少し強めに伝えると、大丈夫でした。そう、自己主張は大事だよね…。

▼3時半、街に帰還

ついに街に帰ってきました。バスで爆睡したので元気!
街は本当に静か。ホテルまでの徒歩10分くらいあり、治安が不安だったのですが、本当に人がいません!笑

でも1つ良いことがありました。人であふれかえっていたモニュメントのある通りが貸し切りに!人のいない写真を撮ることができました。

誰もいない!すごい!

6.おわりに

ここまで読んでくださり、ありがとうございました!

海外のお祭りに参加するのは初めてでしたが、普通に旅行するより深く文化を感じることができ、とても面白かったです。

▼ツアー会社
名前は忘れましたが、カード明細には「SNP*OPERADORATURI」とありました。

いろいろ書きましたが、どのツアー会社を選んでもこんな感じなのかもしれません。笑
翌日もツアーのキャッチはいましたが、私たちが利用したツアー会社の人たちのみ、姿がまったく見えず。メキシコの人は嫌なことがあるとすぐ会社を辞めてしまうと聞きましたが、真相はいかに…!

(16時スタートのお兄さんは翌日もいました。どなたか、ぜひ!)

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