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アメリカで歯列矯正②実際の治療


続きです。今回は実際の治療について。

支払いと契約書の提出が完了すると、マウスピースの製作が開始され、出来上がったら治療開始。ここからは歯科医院からの通訳派遣がなくなります。



矯正歯科の部屋の印象

治療と関係ない話なんですが、矯正歯科専門って歯医者とだいぶ部屋の感じが違うなと思いました。
まず待合室に、コーヒーマシンがあったんです、横に砂糖とミルクまで。私は一度も飲まなかったけど。確かに矯正には関係ない、からいいのか…と始めかなりびっくり。それとも子どもの矯正を待ってる親用?今はコロナ禍でなくなってるかも?

写真はTDRホームページのoffice tour(Google)より

治療の部屋もただのオフィス。患者用のイスの横にはちょっとパソコンなどがあるだけ。うがい用の洗面台とかない。

左のパソコン下の白い棒が3Dスキャンする機械

通院

通院1回目は治療の経過を記録するために歯の写真を撮ります。プラスチックのヘラ?みたいなもので唇を広げておいてスタッフが写真を撮ります。
あとは出来上がったマウスピースを実際にはめたり外したりしてみて問題がないか確認。取り扱いの説明を聞いて、1ヶ月分(5枚)と持ち運び用のケースを持ち帰って終了。

当時のカレンダーを見ると1つ目をつけ始めた翌日に通院してるので、翌日にチェック必要だったのかな?すみません、思い出せません。
とりあえずその後は1〜2ヶ月ごとに通院。調子どう〜?うんいい感じだねーじゃあこれ次のマウスピースねー、終了という気軽さでした。そういう感じなので、そんなに英語が難しい場面はなかったように思います。

マウスピース生活

マウスピース矯正の特徴はこんな感じです

  • 1日の装着は20時間以上

  • 食事や歯磨きをする時は外す

  • 1〜2週間ごとに新しいマウスピースに付け替える

  • 透明なので見た目ではほとんどわからない

装着20時間。つまり食事を終えたらさっさと歯を磨いて速やかにマウスピースをつけろってことですね。だらだら食べたり間食できないのは歯にも健康にも良いので結果オーライ。
ただ当時気を遣ったのがお友達とのお茶会。マウスピースつけたままお茶だけ飲んでお菓子は食べない、とかにしてた、はず。あと旅行の時はトイレで歯磨きしたり、車の中でうがいだけしたり。でも慣れてきたらたまに1日だけ何時間も外してる日があっても問題なかったです。それから妊娠して食べづわりになってしまい、歯磨きどころじゃなくなって、つけたままジュースを飲んだり、食べてすぐうがいだけでマウスピースをつけたりしてました。でも虫歯にはならなかったです。

痛み

ワイヤー治療をしたことがないので比べられないですが、とりあえず特に痛いのは最初の1週間くらいだったと思います。初めて歯を動かすので、じわじわした痛みがあります。あとは新しいマウスピースに替える時も少し痛みますが、1〜2時間もすると慣れたりします。

アタッチメント

途中からアタッチメント(attachment)という、突起を何本かの歯につけたました(上下左右の横の歯で8本)。白いし横の歯だけだったので見た目はあまり気にならなかったです。その突起をつけることでマウスピースがより引っかかりやすくなり、歯が動きやすくなるそうです。

それと、そのアタッチメントとは別に、上下左右に1か所ずつ金具をつけて、寝る時はその金具に輪ゴムをつけるように言われました。左の上下の金具に1つの輪ゴム、右も同様。上下の歯の中心が少しずれていたので、これで噛み合わせを矯正するとのことでした。確かこの輪ゴムと金具で歯茎が痛くなって調整に行った覚えがあります。通院代が追加でかからないのでこういう時は気軽に行けました。

効果

2ヶ月くらいだとまだ変化を感じられず、オンラインで見られる3Dシミュレーションを何度も見て自分を励ましてました。半年過ぎると、そういえばだいぶきれいになってると感じ、治療後半はもうどこで終わりにしてもいいやと思いました。

↓3Dシミュレーションを時系列で(画像下の数字が治療期間を表してます。治療開始が0、治療終了が30。1年で終わる予定だったので、1ヶ月=2.5でキャプションつけました。)

治療開始時点
治療4ヶ月
治療半年
治療10ヶ月

私はいつ終わってもいいと思ってたものの、終わりかけ(44週、元々52週で終わる予定)になると、歯型をスキャンし直してマウスピースを作り直してあと30週分追加!となりました。そしてそれが終わる時にまた5週分追加してようやく終了。新しいマウスピースができるまでは今までのマウスピースをつけて1ヶ月くらい待つので、矯正完了までなんだかんだ1年9ヶ月(歯医者に矯正の相談をしてからだとほぼ2年)かかりました。シミュレーションはあくまでシミュレーションなので途中で状態が変わると作り直しが必要とドクターが判断するようです。これから始める方は治療期間はあくまで目安だと思っておくことをおすすめします。

治療後

終わったら、アタッチメントや金具を外してすっきり!
今後は後戻りを防ぐためリテーナー(retainer)をします。今までのマウスピースよりちょっと硬めのマウスピースです。
事前にいろいろ調べてて、最初の一年は丸一日つけてなきゃいけないのかと思ったら、夜だけつければオッケー!と言われてびっくり。確かに新しいマウスピースができるまで前のマウスピースをつけてる時もそう言われた記憶が。歯を動かすのではなく、維持するだけならそれでいいということ?それでもつけてない時間がないと次につけた時少し痛いので、マイルールで最初の数ヶ月は日中もつけてたと思います。終わって3年経った今は、夜すらつけない日もちらほら。1週間の旅行にリテーナーを持って行くのを忘れたときはさすがに次マウスピースが入るかひやひやしました。

リテーナーの作り直し

最初リテーナーは2枚もらえたのですが、使い始めて数ヶ月?で1枚が割れて、2枚目も3年でけっこう汚れてきたので、矯正歯科に電話したところ、新しく作るのは400ドルかかると言われ、やめました。
アメリカだと、月々定額を払って定期的に(1か月、半年、1年など。もちろん頻繁なほど高額)に新しいリテーナーを送ってくれるサービスがあり、それは専門の会社に頼むみたいです(電話で相談したときに紹介されたけど忘れました)。

その後帰国してからやっぱり壊れて、矯正をやっている歯医者で作ってもらいました。アメリカと同じインビザライン社製だったのですが、リニューアルしたのか、前より固くしっかりした素材で、これなら割れなさそう。費用は1組で2万、3組で5万?だったかな。そんなにいらないので1組にしました。

感想

元々の動機だった虫歯は、たまにできることもありますが、かなり減りました!あっちもこっちもということがもうなくて嬉しいです。
気にしていなかった見た目も、やってみると、確かにこっちの方がきれいで満足しています。
装着時間を気にしたり、マウスピースを洗ったりと面倒なことはありますが、矯正中に見た目を気にしなくてよかったし、食べ物の制限もなかったので、私が思ってた「歯列矯正」よりもだいぶ楽でした。このマウスピース矯正の話をすると驚く人も多いです。
そしてもしアメリカに滞在中なら、今はドル高なのでお得と言えるかはわかりませんが、矯正はアメリカが最先端なのでおすすめです。

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