詩を詠む雑草
雑草は飢えている
金網の上の不揃いな花畑
周りには花々
今日も高く華麗に咲き誇る
いつも乾いている
空には名も顔も知らぬ雨雲
降り注ぐのは雨か、罵倒か、賞賛か
浴びる端から金網を擦り抜けて
太陽はあまり見えない
誰もがそれに向かって伸びるから
それでも、負けじと太陽を目指す
雑草にも命の性がある
恨みはしない
花に生まれなかったことを
嫉みはしない
更に伸びていく花達を
違う命だ
伸びる速度に差はあるさ
違う世界だ
咲く花の色が同じであるものか
ただ、そう言い聞かせる
また太陽を目指すために
金網から落ちないように
足りないものを夢と希望で補って
今日も雑草は詩を作る
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