こんなお仕事をしています★その7 『5分後に意外な結末』原稿料のこと
『5分後に思わず涙』
こちらの書籍でも、
4点ほど、
ショートショートを書かせていただいています。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
『5分後に意外な結末』
私はこのシリーズで、
20点ほどのショートショートを、書かせていただきました。
ショートショートは、アイディアが全てです。
そこで、最初にやることは、ネタだしです。
ネタとは、2〜3行で起承転結全てがわかるものです。
たとえば、こんな感じです。
「おじいさんが犬を捨てに行った。
2時間後。
犬がひとりで帰ってきた。
おじいさんは、迷子になり、警察で保護されていた」
このようなネタを、たくさん考えます。
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10点ほど作っては、編集長にチェックしてもらいます。
ネタは、○ △ ×で分けられます。
ショートショート1つにつき、
平均的なネタの数は20点です。
そのうちの、いちばん面白い、1点だけ、
作品化のGoがでます。
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私の場合、
ショートショートを20点作っているので、
20 × 20で、 400点以上の、
ネタだしをしていることになります。
実際は、600点以上のネタを出しています。
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『5分後に意外な結末』 シリーズ全体のネタ出しは、
たくさんの作家が関わっているので、
ネタだけで、
数万は超えているはずです。
編集長は、その全てに目を通しているのです。
それほど厳選された、ネタから作られた、
ショートショートだからこそ、ベストセラーになり得たのです。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
それだけの時間と手間をかけても、
ショートショート1本は、
ショートショート1本です。
支払われる原稿料は、1本分です。
ちょっと割に合わない気がすると思います。
多分、一般的にショートショートをプロとして書いた場合、
一点、10,000円であればかなり高額な原稿料だと思います。
安いところでは、5000円程度かもしれません。
私もその程度の額を想定していました。
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『5分後に意外な結末』 シリーズは、
印税契約ではなく、買取でした。
その理由は、1冊の中で複数の作者が描くので、
印税配分が難しくなるからだと思います。
ある日、20本分の原稿料が、まとめて振り込まれました。
前回。
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1000円の本を3000部発行した場合、
印税8%だと、
240000円の受け取りになります。
単行本は、一冊、240ページ程度です。
つまり本になった場合、
1ページあたりの原稿料は1000円ということになります。
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と、書かせていただきました。
私に振り込まれた、
ショートショート20本分の原稿料は、
上記の例で例えると、
単行本、6冊分以上の金額でした。
破格な原稿料です。
仕事はとてもシビアで厳しいのですが、
原稿料は、それに正比例した好待遇でした。
出版社が資本力のある、
学研さん、だからこそ、可能なのです。
出版界には、このような面もあります。
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