見出し画像

【中編その1】さつまいも生産者が仕事に疲れて名古屋で10年越しに初対面を果たした話。

※前編はこちらから

https://note.com/good_aster591/n/n74f6e430fb79

6.熱田神宮散策

筆者が熱田神宮に向かうことに決めた理由を話す前に、旅行当日の動きを説明しよう。筆者の朝は早い。5時には起きている。これは農業生産という仕事についている職業柄仕方がないことであり、休日にも朝早く目覚めてしまう性分なのである。旅行当日の朝も筆者は5時に目覚めた。そして、寝起きのローテンションながらも早速出かける準備を始めたのだ。なによりも早く名古屋につきたい。Aに会いたい。観光もたくさんしたい。とにかく刺激的な一日になりたい!そんな思いで速足で準備を済ませ、いざ駅へと向かったのだ。乗車した新幹線は朝8時半発の各停こだま。構内の売店で水とお菓子を買い、新幹線に乗り込む筆者。こだまは快適である。各駅に停車するため、確かに到着までに時間はかかるが、逆に言えばこだまを選ぶ乗客も少ないのだ。窓際を陣取り、朝食代わりのお菓子を食べ、名古屋まで当日午前中のプランを考えながら悠々とした時間を過ごしていた。
 熱田神宮か名古屋港水族館かそれとも・・・と悩む筆者。Twitterのアンケート機能まで使いギリギリまで本当に悩んでいた。気づくと現在は三河安城駅についていた。名古屋駅の一つ手前である。いい加減決めないと優柔不断なままでは名古屋駅についてからのプランに無駄が出る。そんなのはもったいない。悩みに悩んで、候補先のホームページを見ながら、ふと気づいた。あれ?まだ開店時間には早すぎないか?
 そう、筆者の最寄り駅から名古屋駅まではこだま新幹線でおよそ1時間の距離である。つまり、到着時刻はおおよそ9時半だ。大都会名古屋で9時半なんて時間は早すぎる。やっているのは食堂と喫茶店くらいではないのだろうか。もちろん筆者が行先に悩んでいた候補地の多くも開店時刻は10時や11時等お昼手前が多かった。しかし、熱田神宮だけは違うのだ。
 ここまで書けば筆者が熱田神宮を行先に選んだ重大なる理由が何なのかお分かりいただけるだろう。そう、他の店が開いていなかったからである。それに引き換え神社はいつでも開いている。確かに売店の開店時間の有無はあるだろうが、そんなものは関係ない。私は神社を見て歩いて感じたいだけなのだ。そう考えているうちに新幹線は名古屋駅に到着をし、私は早速熱田神宮へと向かったのであった。
 熱田神宮に到着すると、なにやら準備中の出店屋台が列をなしていた。どうやら祭りがあるらしい。一般の参列者の他にもスーツを着こんだ関係者が列をなしていた。それなりに重大な式典なのだろう。
 そんなもの関係ない。オレは全身でこの地を感じてやる。それだけだ。
筆者は歩いた。鳥居があれば帽子を脱いでお辞儀をし、もちろん手を洗い清め、歩いた。本殿へと。どうやら本殿の正面には立てないらしい。神聖な場所だから仕方ないだろう。賽銭箱は正面より少し端にあった。全身全霊思いを込めてお参りをさせていただいた。お参りをしている瞬間。全身で場の空気雰囲気と一体化する感覚が好きである。お参りを済ませた筆者は授かり所へ赴いた。普段はステッカーやお守りを授からせていただいているが、今回はミニ神殿を授からせていただいた。かわいい。
 しかし、どうにもこうにも人の多さが気になった。筆者が寺社仏閣神社に求めるのは神聖さや建築物の素晴らしさを体感したいという思い。そして、静寂である。どうにも名古屋の中心にあるこの神社。祭典を開いていることも合わさり、いつもより参拝者が多いらしい。人酔い癖のある筆者は足早く熱田神宮を後にするのであった。

画像1

7.大都会の屋上農園

名古屋駅に戻ってきた筆者。次に向かうのは屋上農園である。名古屋旅をしたいという思いは常々抱いていたが、そんな中でも特に行ってみたかった場所である。農業者である筆者はとにかく勉強好きな性格もあわさり、農に関連することがらにはとにかく行って見て体感したいという思いがある。今回の屋上農園に関しては、筆者が長年勝手に尊敬し続けている農業YOUTUBERの方の動画をきっかけで知り、時を重ねるたびに見てみたい。感じてみたい。食べたい。という思いを日々強くしていたのだ。
 屋上農園は名古屋駅から少し離れたグローバルゲートという商業施設にある。同施設内には野菜料理が売りのレストランや大型園芸店が軒を連ねていることから、マニアにはたまらない商業施設なのである。
 名古屋駅から徒歩15分も歩けば、目の前にはグローバルゲートが見えてきた。到着時刻は開店時間からおよそ3分経過した程度。タイミングばっちりである。施設の下からすでに植物が多く見えているが、まずは園芸店に向かうことにした。店名をgarageというこちらの園芸店はおしゃれな雰囲気から園芸店でありつつもインテリアショップらしさもある。筆者は名古屋店に来るのは初めてであるが、豊橋市にある同店舗には幾度となく訪れているヘビーユーザーである。店内を見て歩き、オリーブの巨木や中々手に入らないレアなカラテア、最近大流行りの大ブームが来ているシンゴニウム等圧巻の植物ラインナップを堪能させていただいた。
 同店舗、二階構造になっており、一階はインテリア雑貨が多く置かれているが、二階はより多くのインテリアプランツが置かれている。そして、自動ドアの外にはグローバルゲートの屋上テラスが広がっており、様々な緑化植物、そして屋上農園がそこにはあるのだ。
 屋上農園を見つけた筆者。もう誰にも止められない。インテリアプランツをもう少し堪能したかったが、それは後でもいい。俺が名古屋に来た理由。その一つがそこにある。
 足早に農園にたどり着いた筆者。脳内はいろんな言葉で埋め尽くされる。マジで畑あるやべえ!うわぁ、キュウリ!マジか!トマトはプチとミディがある。良すぎる。ジャガイモ大株すぎないか?トウモロコシまで!すごい!ネギは坊主が開いて種まで落ちてるぞ。人参の葉おいしそう。これは欠株なのか間引きを使用しているのかどっちなんだ!?潅水システムが美しい。もはや半不耕起栽培なのか!?なんなんだ!なんなんだこれは一体!!!!
 何を隠そう筆者は農業と栽培、植物利用のオタクなのだが、この日この瞬間の感動は忘れられないと思う。農園の他にもハーブ園や花壇などもあり、野菜以外の例えばラベンダーやアーティチョークのような有用植物も多く植えられていたことも忘れないだろう。
 さて、グローバルゲートの目的である園芸店と屋上農園は果たした。そして最後はこの屋上農園の野菜料理を食べられるレストランがあるらしい。そもそもそのレストランが管理している農園であるらしいが、とにかく都会のプロがとれたて野菜で作る料理を味わいたい!農園を園芸店を屋上緑化を十二分に存分した筆者はレストランに向かうのだった。

 本日貸し切り。とのことでした。無念。

画像2

テンションが高まりすぎて屋上農園を背景に自撮りする筆者。極めて変態的である。


※【中編その2】はこちらから

https://note.com/good_aster591/n/nbd1cd4d76451#ZEvJM


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?