【中編その２】さつまいも生産者が仕事に疲れて名古屋で10年越しに初対面を果たした話。

中編その1はこちらから

https://note.com/good_aster591/n/nd883bfc83fa2

８．１０年越し、Aとの初対面！

待ち合わせの時間になり三度筆者は名古屋駅に戻ることとした。待ち合わせ場所はグランドキオスクの正面、観光案内所の手前である。気持ちは最高、10年間会いたくて会いたくて震えていたAと会える！！心が踊る。こんなに気持ちが高まる日はそうそうないだろう。名古屋駅。降り立つのはこの日が初めてである。観光案内所はどこにあるんだろう。わからない。がんばって探す。NANAちゃん人形を通り過ぎ、金時計を見つけて、その裏側。観光案内所。あった。
　着いたのは集合30分前。ゆっくりグランドキオスクでも見ながら時間をつぶすことにした。赤福がおいしそうである。ゆかりもたくさんある。かみしめるとエビの香りで口内が満たされる最高峰のおせんべい、ゆかり。筆者の大好物である。他にもドアラグッズやういろう、きしめん等の数々のお土産を見ているとスマホにラインの通知が入った。

「着いた～。」

いよいよ、Aに会える！観光案内所の正面に戻り、Aが来るのを今か今かと待ちわびる筆者。10年間連絡を撮り続けたとはいえ、お互いの写真は何度も何度も見てるとはいえ、それがAだとわかるだろうか、不安と期待、いや、わくわくが一番大きく勝っている。そんな感情でいるが、中々Aがこない。電話がなる。即時に出る。

「どこにおる？うちいま、グランドキオスクの前通りすぎたで。えー。わからーん。」

「まって、観光案内所やろ。どこや～」

「お、それっぽいやついたわ。」