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映画感想文24:Strays

凄く悲しい映画でした。
子供もペットも
親から
飼い主から
無条件の愛情を与えられて然るべき。

複雑なもので、暴力を振るわれても
虐げられても、
肉親又は飼い主を
心底憎めなかったり
有り得ないのに
いつかは改善されるとどうしても信じてしまったりしてしまうもの。

ニュース等で見聞きする
親からの虐待で死んでしまった子供達も、
生まれ持った本能で
親からは愛されるものと認識しているのに

何だこれは?
何でこんな事するのか?と
悲しいやら
痛いやら
苦しいやら。
え?!なんで?!どうして?!となった事でしょう。

肉親から何故か愛情を受けられい謎の状況、私も痛い程分かります。そうゆう生育環境でしたから。

何故大事にしてくれないのか謎だし
憎くなって来るけど
そもそも人を憎んだり疲れるし嫌なんです。

困惑、苦悩、悲嘆。

人類とか一体なんなんだと思ってます。
戦争をして殺し合い
北欧とか割と幸せそうな筈の国も自殺人口は高く、
アメリカは民間人が銃、人種差別、格差で貧困。
無職大麻オナニー生活になっても
無理も無いと思います。
主人公の飼い主も、何かきっと虐げられた背景が有った筈です。

↓↓↓
本も、ですけど
不思議と「その点で困ってる」って時、
全然関係無さそうに見える作品に
その問題を乗り越えるヒントが提示されていたりしませんか?

人形とか動物がオッサンの声とかな映画が凄く好きなのでこの作品を観てみた訳ですが、現実的な問題をコメディーに転換するのがあんまり巧くなく、僕にはダイレクトに苦しい・悲しい物語に感じられました。

で答えは有ったのですが、それは快適とは程遠い過酷なものでした。
私はこの主人公(ワン吉)程、強くないからです。

あと主人公の飼い主のだらしなさまでは、私も持つ弱さとの共通項として寛容出来たものの、ワン吉を全く可愛いと思わない点や他責傾向には憤りを感じました。

なので、クソとかチンポコに頼り過ぎな、コメディーとしての出来がイマイチな割に、ふとしたディテイルに学びがw少し有った感触です。
作品の出来としては、だから凄く勿体無い。

何しろ主人公が、飼い主からの愛情を求める事を止め、そこを乗り越え吹っ切って
自立して行くんですから。
それは今まで犬の映画で描かれた事は無かった筈です。
彼らはいつも、愛情をたっぷり注がれる存在。

虐待等を受けた子が取らなければならないプロセスを、クリアに見せてくれました。
簡単な言葉で言うと自律。
それはあくまで対策で有って、ハッピーな出来事ではないです。
そう言った事柄が存在する悲しい地球を目の前に突き付けられた。
そんな風に私は感じてしまいました。

ボロボロの姿で、つぶらな瞳でテニスボールを咥え、一生懸命トコトコ歩くワン吉。
一生懸命、飼い主から一言だけ、
good boy !と言われる為、
今日もトコトコ、どうせ帰っても虐げられる家を目指します。

いや、あの
コメディーなんですけどね!😅

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