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そのまんまタイトル#プレステの思い出


#プレステの思い出
って文字が飛び込んできた。普段なら素通りするのについ二度見した。

プレステの思い出なんて…
むしろ我が人生において初めて買ったテレビゲーム機こそが初代プレステ!
ちょっと長くなるけどせっかくだから、プレステにまつわる我が半生をここに記させて頂きます。

「テレビ禁止、漫画禁止、ゲームなんてもっと禁止!」の我が家には朝から晩までラジオからクラシックが流れ、唯一存在したテレビは14インチのどこのメーカーのかもわからない、リモコンもない、裏返しても何の端子もない、つまり入力画面が存在しない、今となってはあれ何だったんだ?という代物しかなかった。平成ですよ一応。

ゲームがしたすぎて狂いかけた私は、無駄に攻略本を読み漁って裏技とかに詳しくなり、友人の家に通ってスキルをあげ、朝刊に挟まれる家電の記事を切り取ったり端子について調べまくり『何も持ってないのに無駄にゲームとテレビの機種に詳しい女子』として世間に君臨していた。

しかし忘れもしない98年夏、高校1年生だった私の家に、ニューテレビがやってきた。それがそう…

テレビデオ!

サイズはちょっと上がって16インチ、当時めちゃくちゃグイグイ来てたTSUTAYAとともに我が家の生活も一変した(相変わらずテレビ禁止だけど)が、それよりも何よりも!AV端子が!あったんですよ奥さん!あの赤と黄色と白のケーブルが!2つだけだったけど!させたんですよ!
これはもう飛び上がるくらい嬉しかったよ本当に飛び上がったんだから!
比喩じゃなくてマジで!

そーなったからにはもうアレですよ。お年玉貯めてアレですよ!
おもちゃ屋さんに駆け込んで買うのはもちろんアレ!
ドリ@ムキャスト?セ@サターン?64?
そりゃ〜もうあなた!ソフト数ではナンバーワン!(だと思う)
プレイステーションですよ!
もちろん親に内緒ですよ!バレたら地獄ですよ!

最初に買ったのはパワプロ'98決定版と、名前も思い出せない謎のRPGだったけどもう楽しかった…楽しすぎた…。
「友達を家に呼んでお泊り会」を装った夜通しプレステパーティーとか、
やりたくてやれなかったカタルシスがここで大爆発!

高校3年生の夏(2000年夏)なんて受験勉強そっちのけで「ぼくのなつやすみ」に没頭、虫相撲楽しかったなぁ…またやりたいなぁ虫相撲…。

沖縄の大学に進学した時ももちろん携えて海を渡りましたし、
湿気と虫とヤモリだらけのキャンパスライフに彩りを与えてくれましたし、
本当感謝しかないんですよ、プレイステーション様には。

そんなプレステ様ですが、一番の思い出は大学3年、2004年の秋。

毎年10月初めの3日間で行われる大学の文化祭。
私が所属する某サークルでは、毎年焼きそばを焼いて運営資金を稼ぐ風習があったのですが、その年はそれに加えてヨーヨー釣りで稼ぐという方法を見出しましてね。『@個釣ったら豪華景品!』みたいな形で客を釣るという作戦、あれってめっちゃ儲かるんですよ!オススメです。
その豪華景品棚の頂点に、取られるはずがないと信じ我がプレステ様を飾りつけましたところ、案の定地元の少年たちが「プレステ欲しい〜!」とガシガシヨーヨーを釣るんです。しかしなかなかプレステが貰える数まで到達するやつはいない。ムフフ。

しかしね、小学生男子をなめちゃいけないね。あの人たち毎日通ってくるんですよ。金をどこからか稼いでね、来るんです。
毎日会うから覚えちゃうんですよね、顔も、名前も、
なぜそのプレステが欲しいかも。

そんな中迎えた最終日、他のお客がいない中1人で挑戦していた少年がね、ヨーヨーあと一つのところまで迫りましてね、店番してた私も「あ、これヤベェな」ってなってたんですよね。
少年も緊張ですよ。ドキドキの一瞬ですよ。もうビッチョビチョのこよりの先についた針をそっと水につけ、輪ゴムに通し、最後になるはずのヨーヨーをそっと、水面から離した、その瞬間…。

ヨーヨーがね、落ちたんです。ポチャッと…。

「あ…」

見つめ合う21歳の女と小学生(推定11歳)の少年。

少年の目に水分がたまり始めるのが見えた瞬間、私は商品棚に飾られた愛するプレステ様を奪い取り、少年の腕に押し付け「いいよ、他に誰も見てないから持って行きな」って言っちゃったんですね。

少年ね、ご家庭の事情でゲーム機を買ってもらえなかったんですけど、
どうしてもプレステが欲しかったらしく、中古で汚くてもいいから絶対手に入れる!って言ってたんですよね。正直「ふ〜ん頑張れ〜」って思ってたんですけどね。少年の頑張ってる姿を見てるうちに「あ、この子、昔の自分だ」って、なんかね、勝手に投影しちゃってね。

んで本体だけだと何も出来ないから、つって高校時代に死ぬほど頑張ってオールAの選手をたくさん作り上げた超貴重な「パワプロ'98完全版」もあげてしまいまして。
少年最初ポカンで目を見開いたまま「え?え?いいんですか?」つってその後何もしゃべられなくなっちゃって、そのまま我が愛するプレステ様とパワプロ'98完全版を抱えてめちゃくちゃ深いお辞儀をしてダッシュで去って行きました。

というわけで唐突にお別れとなってしまったプレステ様との思い出、
#プレステの思い出  のハッシュタグのおかげで懐かしい気持ちにさせて頂きました、本当にありがとうございました。

まだ昼だけどお酒飲んじゃおうかな〜ムフフ。

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