仕事が思うように進まないのは「仮説思考」が身についていないから
はじめまして。ウェブ制作会社ベイジでライター&ディレクターとして働いている五ノ井です。
このnoteでは、ライティング術やライティングに関連するお役立ち情報などを発信していければと思います。記念すべき1本目のテーマは「仮説思考」です。
仮説思考を知ったきっかけ
もともと仮説思考という言葉自体は知っていました。具体的な意味までは理解していませんでしたが、仕事をする中で自分なりに仮説を立ててコンテンツを提案したり、作ったりしていました。
ただ、なんとなく仮説の粒度が荒いというか、もっと質を上げられるんじゃないかという課題感を持っていました。
そんな中、出会ったのが『地頭力を鍛える』という書籍です。
この本のテーマは書籍名のとおり『地頭力を鍛える』なわけですが、著者が定義する地頭力とは、考える力のベースとなる能力のことです。なので一般的によくいわれる生まれ持った頭脳のことはありません。
そして地頭力には3つの思考力が存在するといいます。
それは
①結論から考える「仮説思考力」
②全体から考える「フレームワーク思考力」
③単純に考える「抽象化思考力」
です。
すべて大事なのですが、私が特に重要だと考えるのが「仮説思考(力)」です。
そもそも仮説思考って何?なんで必要なの?
仮説思考という言葉自体を目にした・耳にしたことのある人は多いと思いますが、具体的に説明できる人は少ないのではないでしょうか。
恥ずかしながら私は「とりあえずでいいから自分の考えを持ち、それをベースに仕事を進めること、ときに仮説を第三者に伝えること」程度の理解でした。間違いじゃないけど理解が浅すぎますよね。
この本では次のように定義しています。
仮説思考とは
いまある情報だけで最も可能性の高い結論(仮説)を想定し、常にそれを最終目的地として強く意識して、情報の精度を上げながら検証を繰り返して仮説を修正しつつ最終結論に至る思考パターンのこと
なぜ仮説思考が必要なのか?ですが、常に「結論から考える」ことによって、効率的に目的までたどり着けるからです。
逆に仮説思考がないとどうなるか?
極端に言えば、常に場当たり的で、それでいて、いつまでたっても結論を出せない仕事のやり方に陥ります(正直、私が20代の頃はそのような仕事のやり方だったと思います…)。
とはいえ身につけるのは容易ではない
仕事でうまくいかなかったり、つまずいたとき、その原因を知識や経験に求めがちです。もちろんそれもあるんですが、実は仮説思考力がないことが最大の原因かもしれません。
よく批判されますが、新しい仕事を依頼されて「やったことないからできません」と言ってしまうタイプの人は、仮説思考が欠如していると考えられます。
私が思うに仮説思考は、知識や経験が少ない若いビジネスパーソンこそ身につけるべき武器です。
もちろん、身につけて使いこなせるようになるのは、容易ではありません。というのも、仮説思考はスキル要素よりマインド要素が強いからです。『地頭力を鍛える』の著者・細谷氏も「仮説思考を身につけるには脳の大転換が必要だ」と言っています。
例えばライティングというスキルは多少受動的でも、経験すればある程度は自然に身につきます。一方で、仮説思考力はマインド要素が強めなので、ただ仕事を経験するだけでは自然には身につきにくい能力です。※『地頭力を鍛える』ではフェルミ推定という訓練が役立つとおすすめされています
どうすれば仮説思考が身につくのか?
これはあくまで私の考えですが、仮説思考を身につけるのに必要なのは「あ、自分このままだとやばいんだ」「根本的に考え方を変えなきゃマズイんだ」といった自己批判的な視点です。このような焦りが出発点となって、身につくことが多いように思います。
仮説思考のある人とない人では思考パターンが180度違います。
例えば、自分より仕事ができる人と会話をする中で、「なるほど」と言いつつ、本心では(いやいや、そんな先のこと、今わかるわけないじゃん…)などと思ったことないですか?
私の見立てでは、これは仮説思考が有無によるギャップが生じているのです。
仮説思考はライター・コンテンツ制作者に必須
私はライターとして、クライアントのウェブサイトのコンテンツ制作を支援していますが、ここで仮説思考が非常に役立ちます。というのも、基本的にコンテンツ制作は情報が少ない状況で始まるからです。
多少なりとも仮説思考があれば、手元の情報が少なくても、「きっとこうあるべきだろう」という結論(仮説)を立てられます。そのうえで、「ゴールにたどり着くには、◯◯と◯◯の情報が必要だろう」とアタリをつけて効率的に情報収集ができるようになります。
逆に仮説思考がゼロだと、
・なにから手を付ければいいかわからず、ただ時間を浪費する
・たくさん情報を収集したはいいが、結局どうすればいいのかわからない
といった状態に陥りがちです。
その他、進行ディレクション、打ち合わせのファシリテーションやプレゼンなどあらゆるシーンで仮説思考は役立つはずです。多くの人は無意識的に仮説思考を使っているかもしれませんが、意識的になることでもっと使える、仕事に役立てられるようになると思います。
ただ、上記で書いたとおり、そう簡単には身につかない能力だと思います(私もまだまだです)。
普段仕事をしていて、何か言い訳や言い分が思い浮かんだときに、「この言い分は、仮説思考が不足しているせいなのかも?」と考えられるようになると、仮説思考を獲得するキッカケになるかもしれません。あと『地頭力を鍛える』はめちゃくちゃおすすめなので、ぜひ多くの人に読んでほしいです。
長々と書いてしまいましたが、ここに書かれているのはすべて私の仮説です。なので間違っている可能性もありますので、そこはご了承ください笑
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