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第105回全国高校野球決勝戦について

今年も夏の甲子園が終わりました。
いや~~~、面白かった☆

正直、最近まで高校野球、っていうか野球にはあまり興味がなかったのですよ。子供の頃は好きだったんですけどね。
やっぱりWBCの影響でしょうかね。メジャーリーグもNPBも高校野球にも興味が出てきました。

決勝戦は驚き驚きでした。
戦前の僕の予想は仙台育英でした。力強さが感じられました。
しかし結果はご存じの通りで。

まさかあそこまで点差をつけられて仙台育英が破れるとは思いませんでした。慶応あっぱれです。

ところで慶応と言えばこんな記事が。

慶応の応援が一部で批判されているらしいんですが・・・

ぶっちゃけ、何が悪いのかわからない。
なので記事とコメントを詳しく見ながら考えてみようと思います。

「うるさい」

>「うるさい」など批判も見られます。
そりゃうるさいですよ。それが応援っていうものでしょう。慶応だけじゃない。規模の大小はあるでしょうが、どこもそうですよ。ましてや決勝戦。熱が入るのは当然のことです。それがイカンというなら誰が、どこでどうやって線引きをするんでしょうか?

「「相手のアウトで大歓声」に疑問も」

だからそういうもんでしょ?応援って。野球はゲームじゃないですか。自分側に有利な状況になれば喜ぶのは当然じゃないですか。今までもそうだったじゃないですか。何で今頃そんな話しになるんでしょうか?

ただし、相手選手がケガをしたとか、そういう時に喜ぶのは論外ですが、そういう話しではないでしょ?

「応援に力を入れたら応援合戦になりますね」

手を抜けと?そんなの応援じゃないでしょう。
グラウンドの選手と同様、スタンドで全力を尽くすのが高校野球の応援だと思うんですけど間違ってますかね?
スタンドにはベンチに入れなかった野球部員もいるわけですよ。気持ちを抑えろなんて出来るわけありません。

「スポーツマンシップは応援側にも必要」

今回の慶応の応援のどこがスポーツマンシップに反していたのか?ただ一生懸命応援していただけのこと。
彼らは別に汚い言葉を吐いたり、フェンスを越えてグラウンドに入ったりボールに手を出したり、ルールを破ったわけではありません。ただ全力で応援していただけです。
確かに人数は多かった。有名校だし、上の大学も大きい学校だし。
ただそれを制限しろというのでしょうか。これについては後述します。

「あまりプレーに影響するような声援、応援は少しどうかと思います」

それも含めての野球、高校野球です。
野球というスポーツは完璧に平等な状態でプレーは出来ません。
風も吹くし雨も降る。いかに整備された甲子園であってもイレギュラーバウンドは起こる。でもそれらを受け入れなければなりません。
観客の応援は野球をとりまく「環境」のひとつです。

はたして規制は可能なのか?

では、もしこれを本当にどうにかしようと考えたとして、じゃあ、どうすればいいのか?

「応援が実際に選手への「妨害」になってしまっているレベル」
「「応援」の範囲を超えてしまっているのではないでしょうか」

その「妨害になるレベル」「応援の範囲」って何でしょうか?
それを、誰がどう判断して決めるのでしょうか?
そして線引きがされたとして、それを応援団はどうやって確認し、守っていくのでしょうか?
現実的ではないと思いますし、応援にも気持ちが入らなくなり、それはもう「応援」として意味をなさないと思います。

人数制限について

応援団の人数を制限せよ、という意見もあります。
なるほどアルプススタンドに入れる人数に制限を設けるということですが、
仮にそれで入れなかった人はどうなるのか?おそらく内野席や外野席に回ることになるでしょう。彼ら彼女らには「声を出すな」というのでしょうか?
また、応援団ではないけれど、個人的にその高校を応援しているお客さんもいるわけです。その人達にも声を出すな、と言うのでしょうか?

声を出して応援出来ない辛さ、寂しさはみんなコロナ禍で痛感したはずです。それをまた強いるというのでしょうか。

制限は難しい

繰り返しになりますが、全力でやってこその応援です。
うるさい、というのであれば、他競技のように「鳴り物禁止」にしてしまうか、
それでもプレーに影響を与えるのが問題だというなら、いっそ無観客にしたり、テニスやゴルフのように「お静かに」という看板を上げますか?

そんな高校野球、面白いですか?

ぶっちゃけ、なぜ批判されるのか?

ここからは個人的な感想であり、異論もあると思いますが、
なぜ今回、こんな批判が出るのか?を考えてみるに「仙台育英贔屓」の空気があったと思います。

昨年、初めて白河の関を優勝旗を持って越え、2連覇のかかった仙台育英に対し、長髪の件などで否定的な意見も出されていた慶応。それも有名大学の系列校。
「東北から来た仙台育英がんばれ」な空気があったことは否定できないのではないでしょうか?
そんなところへもってきて圧倒的な慶応の応援。そしてこの結果。不満の矛先が応援へ向かうのも人間の心理なのかなと思います。

この記事を書こうと思った訳

高校野球の応援と聞いて思い出す話があります。
鹿児島県・奄美大島の大島高校です。

大島高校は第86回選抜高校野球大会に「21世紀枠」で初出場しました。
同校として初であるとともに、鹿児島の離島として初めての甲子園出場でした。
関西の奄美コミュニティは湧きあがりました。僕も本当に嬉しかった。
早速、奄美関係者の間で応援参加者を大々的に募り、試合当日、一塁側アルプススタンドは蛍光グリーンのジャンパーでびっしり埋まり、その応援はものすごいもので、話題になりました。
試合は敗れてしまいましたが、選手の頑張りとともに、応援団の頑張りに感動して涙が出ました。

その時は称賛こそされ、今回のような批判はありませんでした。
おそらく「遠い南の島からやってきたチーム」に対し暖かい雰囲気があったのでしょう。

それだけに、
今回批判を受けている慶応の応援団、そして選手が可哀そうでならないのです。
さらに言えば、仙台育英の選手・応援団に対しても失礼だと思います。

長くなりましたが、一言でまとめて言えば

応援ぐらい思いっきりさせてやってよ

と思うわけです。


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