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小さな無人販売所の話 - 4 <農家しか知らないおいしい食べ方ある?>

無人販売所のお客様にもよく聞かれる「この野菜どうやって食べたらおいしい?」
野菜農家は美味しい秘密の野菜の食べ方を知っている、と思われている。
でも、それは幻想です(笑)

もちろん、私たちは毎日野菜を食べる。
味見という仕事もあるし、SNSでの発信のためにいろんな料理もする。
でも秘密なんてないし、クックパッドよく見るし、農家しか知らない食べ方も残念ながら、無い。

とはいえよく聞かれるので、私がよく答える野菜の食べ方を2つご紹介。

食べ方1:生で食べる
ほとんどの野菜は生で食べられる。
食べられないのは芋系(ジャガイモ、さつまいも、里芋)とか、アクの強そうなほうれん草とか茄子とかも加熱した方がいい。
生で食べる時は、まずはそのまま。そして塩とオリーブオイル。
今なら、カブ、大根、人参、白菜、キャベツ、春菊、ケールなど。
「白菜のサラダに春菊生で混ぜると、美味しいですよ」って言うと
「えー!白菜サラダって?春菊生で?食べたことないです!」って方も多い。
夏のズッキーニを生でサラダにするのも、まだまだ認知度が低い。


食べ方2:焼いて食べる
わりとなんの野菜でも焼いて食べちゃう(笑)
今なら、大根、人参、カブ、白菜、キャベツ、里芋、サツマイモもフライパンで焼く。
オリーブオイルや米油などで焼いて、パラっと塩ふって。
胡椒はけっこう香りが強いので、野菜の味を確認してからお好みでどうぞ。 
「焼き大根?!焼きカブ?!」って驚かれることまだまだありますね。

とんがりキャベツ ハーフカット焼き

生か焼く、の2択です。
シンプルすぎてすみません(苦笑)

野菜って生鮮食品だから、鮮度がいいほうがより美味しいものが多い。
たとえば那須だと5月の「レタス」
レタスは採ってすぐ食べるのが断然美味しい。
何日も経ったレタスは味も香りも薄くなって、苦味も出てくる。
(レタスは採れたてをしゃぶしゃぶ推ししてます)

人参は掘り立てが人参の香りが強い、そして人参は冬が甘くて美味しい。
里芋は掘り立てが水分が多くて柔らかい。
トウモロコシも枝豆も採り立てをすぐ茹でたら香りがよくて甘味も強い。
確かに収穫したてと時間が経った野菜の味の違いを知ってるのは、農家だからかも。
野菜の味が強く出るからこそ、鮮度がいい野菜を食べてほしい。

先日「おいしいとは」をテーマに話しているBase Side Farmさんのpodcastを聴いた。シリーズで5話あったのですが、その中のひとつが「心のレスキューフード」の回。
そうそう、と、うなずきながら聴いた回。

「おいしい」の基準はひとりひとり違っていて、それをどこで誰と食べたか、どうやって食べたか、という情報も「おいしい」に関わってくる。

疲れた時に食べておいしかったり、
大切な人と一緒に食べておいしかったり、
生なのに、焼いただけなのにおいしい、っていう予期せぬ野菜の味の力強さに驚いたり、
こたろうファームを応援してくれる気持ちでおいしくなったり。

「先週買った大根、おいしかったわー」
「今年のカブもおいしいねー」
「おいしかったから、また来たよ」
無人販売所での会話は「おいしい」がたくさんある。この会話も「おいしい」につながっていると思う。

Base Side FarmさんもPodcastで話していたけど、私たちは朝から畑で働いて、夜まで袋詰めとか事務仕事がある時は、夕食前には疲れて何もできない時もある。
売れ残った野菜がたくさんあったり、販売前に味を確認したい野菜があったりすると、「とりあえず生で。あとさっと焼いて、塩ふって食べちゃえ。」って日も多くあるのが農家の調理担当の毎日。
きっと家庭の調理担当の皆さんも、同じように疲れて何にもしたくない日もあると思う。でも心のどこかで「あー、なんか野菜食べたいな」って思うこともあると思う。
そんな時「生でおいしい、焼くだけでおいしい、食べたらなんだかちょっとホッとする」そんな野菜を届けたい。

こたろう野菜が誰かの<心のレスキューフード>になる時があったなら、それがこたろう野菜の「最高においしい食べ方」に違いない。



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