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Z世代米国在住ハーフ女子と話していろいろびっくりしたこと

「ミシガン州立大学の子が那須に来てるけど、英語倶楽部でお話ししたい方いるかなー?」
那須に住んでいると、こんな話がたまにある。
先月も急にメキシコ人来たし、驚くこともなく英語倶楽部のメンバーを集い(今回は平日で1人しか来れなかったけど)いつものスダコーヒーさんへ。
20代前半のアメリカ人(日本人の若い世代と話す機会も少ないが)と話せるなんて!とちょっとテンションも上がり、アメリカの「今」を若い世代はどう見ているのか、いろいろ質問してみた。
とても興味深かった彼女の話をまとめてみる。
*この内容は、ミシガン州に住むバングラデシュと日本のハーフの20代前半、大学を4月に卒業したばかりの女性の個人的な話(意見)です。

Z世代は集中力が短い(スワイプ世代)

映画を2時間座って見ていられない。ちょっとでもつまらないとすぐにスワイプしてしまう。
「TikTokに代表されるショート動画を見ることに慣れている世代だからかも。だから私はTikTokのアプリを消したの」
人付き合いでもそうらしい。

1人と深く関わる(パートナーがいる)のはオールドファッション(古い?!)

大学の授業もオンラインがまだ多く、実際に会わないクラスメートも多くいる。デートをするのもめんどくさかったり、1人とじっくり深く付き合うのは苦手な人も多いらしい。
彼女には台湾人のパートナーがいて、長く付き合っているらしいけど
「私は付き合うことに関してはオールドファッション(古い考え)だと思ってる」と言うくらい。
1人と長く付き合うのはもう古いのか?!

政治、宗教、人種的な話は基本的にしない

アメリカ人って政治とかの話をして議論をするイメージとか、自分の意見を言い合ったりするイメージがあるけど、最近はそうでもないらしい。
誰かと意見が違って、それを強く主張することはネガティブなイメージがあるようだ。何か聞かれても「えー、よくわからないな」って言って誤魔化すこともあるらしい。
ただ、相手の意見が自分と同じだということがわかったら、「そうだよね!私もそう思ってた!」と一気に話すこともあるって。
なんか、ちょっと日本人っぽくない?
SNSの影響で、写真を撮られたり、「あの子こんなこと言ってた」みたいなことを拡散されるのは嫌だから。
でも、大学生の間でイスラエルやガザに関するデモなんかは時々あるらしく、そのメンバーたちの間でいざこざがあることもある。
学生の間での温度差が大きそうだ。

どちらを支持するかと言われればトランプ

こういったわけで、今年大統領選挙だけど、選挙の話を友達同士ですることもあまりないそうだ。
とはいえ、情勢としては若者の間でもトランプ優勢。
戦争が無くなるかも、ロシアや中国とうまくやってくれるかも、メキシコからの移民問題もうまく進むかも、と期待している感じもする。
そして、若者にとってはバイデンは年寄りすぎる、らしい。だよね。

18歳を超えればホームセンターで銃が買える

銃問題は私が思っていたよりももっと身近だった。
Walmartというチェーン店のホームセンターにも売り場があって、18歳過ぎてれば誰でも買えるって!!!私が住んでた30年くらい前は無かったよー!
銃を買うためには、購入できるお店で犯罪歴がないかとか精神疾患がないかというチェックを受け(自分でチェックするだけ!)4時間くらいの取扱講習と4mくらい離れた的を打つテストがある。10発中8発当たれば合格。
それで終了。携帯許可証がもらえる。(ミシガン州の場合)
州によって多少の差はあるものの、全ての州で購入可能。
自己防衛のために買う人がもちろん多いというけれど、そうなの?普通なの?
ここ数年、アメリカで銃による事件が増えたよね、って思ってたけど、実は10年前くらいから増えているとのこと。
実際にミシガン州立大学でも事件があったり、治安の悪い地域に行くと発砲音が聞こえたり、道端で車が燃えてたりするらしく、もう日常茶飯事ですよ・・とあきらめ顔。

カナダの一部が移民問題で大変なことになっている

ミシガン州はカナダに近いから、よくカナダにも行くという。
しかし最近はミシガンから近い都市に移民が増えて、モスクがたくさん建ち、スピーカーでコーランを1日5回大音量で流す、ということが起こっているという。
他にもいろんな移民問題があって、今年は移民だけでなく留学生も減らす方向だというカナダ。
アメリカは南ではメキシコからの不法移民、北ではまだカナダだけど、そのうちアメリカの北でも不法移民問題、起こりそう。

深刻化する中絶禁止問題

数年前から大きな問題になっている中絶禁止法の復活。州によって法律が違うアメリカでは、中絶禁止法も州によって定めていいことになっている。
ミシガン州では禁止ではないのだけれど、禁止の州からミシガンに来て中絶するということで、ミシガン州の医師が免許を剥奪されたり、中絶をした女性や少女が刑罰を受けることになるという。
これには宗教も大きく関わってくるため、アメリカではセンシティブな話題ではある。でも望まない妊娠をした時の選択権が州法で決まっていて女性に無いのは辛い。
この話題の時の彼女の表情からも、この問題が解決策の見つからないものであることが察された。

実は彼女が日本に滞在している理由が、「ミスユニバース」の候補者になっているから。(今候補が30数名いて徐々に減っていくらしい)
バングラデシュと日本のハーフで、アメリカで生まれ育った彼女の母国語は英語。スペイン語も含む4ヶ国語を話す。
昔のミスコンとは違い、最近のミスユニバースでは美しさだけでなく、教養や社会問題に対する考え方、自身の未来や社会貢献についてなど、多方面から評価される。
今時ミスコンねぇ、と思ったりもするけれど、ミスコンに出る女性たちは美しさだけではない。
彼女は社会問題や政治、経済や戦争、女性の社会進出についてもしっかり意見を持っている。
アメリカの現状を理解して、それがどう自分たちに影響しているか、どういった未来を描けばいいのか、よく考えている。
たまたまスゴイZ世代と会って話したのかもしれない。
でも「これからいちご狩りに行くの〜」って言ってる彼女は子供みたいにも見えたし、初めての経験を通してきっとたくさんのことを学ぶんだろう。
また5月末に那須に来たら、また英語倶楽部で集まろう。
彼女がミスユニバースの選考に残ってるといいな。






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