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ついにインドへ 1日目 シンガポール〜チェンナイ

これは、人生初インド旅の記録です。
ここは違う惑星なんですか?と聞きたくなるほどの刺激を日々受けてきたのでそれを忘れないための。そしてできればこの刺激的な経験を平和で平凡な日々に取り入れていきたいのです。

AIR INDIAでチェンナイへ

旅の醍醐味の一つは、人との出会い、だと思っている。
シンガポールからチェンナイに向かう飛行機で隣り合ったインド人家族に今回は助けられた。
反対隣に座っていた高齢のインド人女性とベジタリアンの機内食を食べながらおしゃべりしていると突然、

「おいしい?」と右隣のインド人男性から話しかけられた。
彼が話せる日本語は"おいしい"だけだったけど、以前仕事で日本に1ヶ月滞在していたとのこと。インド国内での支払いに便利なアプリや配車アプリOlaの存在、オートリクシャにぼったくられない方法など、役に立つ情報を色々と教えてくれた。

チェンナイ空港到着。早速軽めのハプニング発生…

チェンナイ空港について下調べはしていたものの、予期しないハプニングが起きた。

Wi-fiが使えない…

空港内にフリーWifiはあるのだけれど、vodafoneの契約者しか接続できないらしい。日本ですでにe-simは購入済みだったので、空港のWi-fi環境でアクティベートしてUber呼べばいいか、と考えていたがどうやら甘かったようだ。

チェンナイ空港はイミグレーションを通過するとほぼすぐに出口という構造。落ち着いてコーヒーでも飲みながら一息つく、みたいな場所もなかった。さてどうしたものか、と考えたものの、悩んでいても仕方ないので流しのタクシーかオート(現地ではオートリクシャのことをオートと読んでいた) でも拾おうかと外に出ることにした。埃っぽい空気と熱風にけたたましいクラクション、野良犬たちも暑さのせいでぐったりと日陰に寝そべっている。

人混みに紛れてまさに空港の自動ドアから出た瞬間、背後から"Hi"と声をかけられた。先ほどのインド人男性とその家族だった。ものすごくホッとして挨拶もそこそこに困っている事情を説明してみた。
すると、「すぐそこのタクシー案内所で僕たちもタクシーを呼ぶつもりだったから、君のもお願いしてあげるよ」とほんの10歩先にあったタクシー案内所を指差した。なんという親切!
案内所といっても、1mくらいのカウンターがあって人が2人いるだけでなんの説明もなかったから、観光の外国人にはわかるわけがない。

その案内所で行き先を聞かれ、お金を払い、チケットをもらった。そして、「すぐそこの通りのスターバックスの前で待ってて」と言われた。スターバックスは、空港とは反対側の歩道に面している。道路を渡って待つのか?渡らずに待つのか?わからなかったので助けてくれたインド人男性に聞いてみたが、「行ったらわかるからとりあえず行って」と言われてしまった。

言われた通りに、スタバの方に向かって歩く。野良犬の尻尾を踏まないように気をつけて、タクシーの客引きにも気をつけながら。
すると、「タクシー?タクシー?」と話しかけてくる男性達。
あー、やっぱり来た来た。この手の客引きには東南アジア旅行でも慣れているので軽くいなせる。「大丈夫、もうタクシー呼んでるから」と冷たく言い放った。

タクシーが来ないんです

たくさんの人が道路沿いで待っていた。結局インド人男性が言った通りだった。来てみたらどこで待てばいいかわかった。
タクシー配車係の人がいて、私の順番が来たら呼んでくれるのだろう、そう思って待っていたが、一向にくる気配もない。配車係っぽい人もいたりいなかったり。案内カウンターで受け取ったチケットをチケットを確認して見るもののタミル語で書かれているので何の情報も得られない。
困ったなあ、、と思っていると、またもや例のインド人男性とその奥さんの姿が見えた。一家はちょうどタクシーに乗り込もうとするところであった。奥さんに「私のタクシーが来ないの!」と伝えると、後ろに担当の人たちがいるから彼らに声をかけてみて、と教えてくれた。
見るとさっきの客引き達が。あれ、全員茶色の制服を着ている。白タクの客引きって普通制服なんて着ないよね… 

彼らは客引きではなくタクシーの配車スタッフだったのだ。後々調べたところ、どうやら彼らは警察でプリペイドタクシーのシステムが空港にあるらしい。

彼らにチケットを見せると、「あれ、お前さっきタクシー配車済みって言わなかったっけ?」とでも言いたげな顔で私をみてきた。
" It's too complicated"とヘラヘラ笑って誤魔化す。だって実際わかりづらいし。
ほんの数秒でタクシーは割り当てられた。その後数分でタクシーもやってきた。車に乗り込みとりあえず一安心。車窓からインドの街並み観光でもしようかしら、とゆっくり座っていられたのは束の間のことであった。

助けてくれたインド人家族の皆様には感謝しかない。
特に優しそうな奥さんの表情が印象的で今も忘れられない。
少し下がり眉の、笑っていても恥ずかしそうな困ったような顔の奥さん。
優しさが佇まいから滲み出ている人でした。
そして見知らぬ土地だとちょっとした優しさがこんなにも身に染みるんだということを久々に思い出しました。

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