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「活力ある企業」の条件②著者:赤岩 茂

【3Point】
①人間はいかなるときに動機付けられるのか
「動機付け」は外から来るのものではなく、個々人の内側の欲求が源であると言えます。ここから、単純に給与で報いるという手法の問題点が理解できると思います。昇給すれば一時的にはモチベーションは上がるかもしれませんが、長続きするものではありません。これに対して、仕事を通じてお役に立てる悦び、仕事を通じて自分が成長できると実感できる悦びこそが、動機付けの原点になると考えられるのです。

人々の動機は内発的なものですが、その目的が、より高次かつ崇高なものほど、やる気がでて、かつ、その達成過程で幸福感が得られるということなのです。経営者にとって、従業員のこの高次かつ崇高な目的を引き出すことが重視されると同時に、人生の意味や目的を個々人が自ら考える機会を持つことをうったえたり、研修を施したりするなど、全人格の人間教育が必要とされる時代になったと言えるでしょう。

②一体感を高める方法
本当に重要なものは目には見えませんが、それが重要であるかどうかを実感できるかが、成功・不成功の分岐点になるのではないでしょうか。
『荘園』人間世編に「無用の用」というものがあります。
「人は皆有用の用を知るも、無用の用を知るなきなり。」訳せば、「人はみな有用なものの価値は知っているが、無用だと思われいるものが実は大きな働きをしていることに気づいていない。」
この世界は、「因果の法則」が支配します。原因のない結果は無い、というものです。そしてこの原因は、まずは見えないところから生じることが大部分なのです。一見無駄なように見えたり、そのものが見えなかったりしている場合でも、それを大切にしていないことは、原因そのものをないがしろにしてしまう結果につながります。まして、現在は、結果を求めることに汲々とし、原因次元まで想いを馳せることは少なくなりました。例えば、悪い企業ほど、目標といえば「売上高〇億円、〇%向上」などと、結果ベースの目標しか掲げない傾向にあります。
大切なのは、「それを達成するために、どのように資源を分配し(意思決定)、行動するか」という原因次元の行動計画などがあいまいなままなのです。目先の損得に囚われることなく、長期的な視野で判断し、形になっていないものの価値を実感できるようにありたいものです。

名和高司さんの書かれた『パーパス経営ー30年先の視点から現在を捉える』(東洋経済新報社)では、株主の短期志向に合わせて経営する会社ほど、結果的に利益を上がられていないと分析されていました。
2001年以降、長期視点で経営している会社の経常利益は、2014年時点で平均的な企業の1.8倍、時価総額1.58倍だそうです。一方、短期視点の経営は、短期投資家のリターンを最大化しようとすることで、中長期的な成長を毀損してる可能性が高いのです。

③自分づくりの本質
人生とは、自分の本質を探究し、それに磨きを掛けつつ、周りに好影響を与え続ける旅である、と言えます。自分づくりとは、まさに自分の本質や個性・強みを発見し活用し、社会の一員としての役割を果たすことであり、人生そのものといっても過言ではないでしょう。

【1Action】
[発見]
「動機付け」は外から来るのものではなく、個々人の内側の欲求が源。

「仕事」が「明日のために今日の辛い労働に耐える」というインストメンタルな思考・行動様式から、「今日の充実のために夢中になれる仕事に取り組む」というコンサマトリーな仕事へと転換することで、個人の創造性も花開き、自分の個性・強いを発見し活用できるようになるのです。

[行動]
とにかく、なんでもやってみる。

「人生とは、自分の本質を探究し、それに磨きを掛けつつ、周りに好影響を与え続ける旅である」と赤岩さんは言っているように、旅の中で自分の本質や個性・強みを発見するには「とにかく、なんでもやってみる」必要があるなと感じました。

大西洋単独無着陸飛行にはじめて成功したチャールズ・リンドバーグの妻であり、また自信も女性飛行家として活動していたアン・モロー・リンドバーグは次のような言葉を残しています。

人生を見つけるためには、人生を浪費しなければならない

つまり、私たちは「浪費」や「無駄」という言葉に、非常にネガティブなイメージを持っています。でもその「浪費」こそが、自分らしい人生を見つめるために必要だとリンドバーグは言っているのです。

【1Episode】
「信念とは明確な目標を持ち、その目標を必ず達成できると強く信じること」

何事も成し遂げるには信念が必要だということが分かりました。

どのような人間になりたい、どのような人生にしたいかを考えて、その目標に対して強い信念を持てば叶うということです。
人生というロングロード・ショートライフを悔いのないものにして生きましょう!!!

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「活力ある企業」の条件(赤岩 茂)


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