寝なければと思う睡眠は苦しく、落ちる睡眠は心地良い

最近、夜が寝苦しい。

数日前はとんでもなく蒸していた。羽毛布団をかけて眠りについたが、湿度が高く、おぼろげだが二時ごろにはすでに布団を投げ出していたことを覚えている。傍から見れば凄まじい寝相だったのではなかろうか。必然、眠りは浅く、なんだか首回りが痛かった。

昨日はぐんと気温が下がった。数日前の蒸し暑い雨とは違って、しとしと降る雨だ。数日前の教訓を生かして快適な睡眠を、と思って毛布一枚で寝ていたら肌寒くて、明け方、三分の一ほども覚醒していない思考で毛布を跳ね除けて、足元の羽毛布団を引っ張り出し、安眠を得た。


思えばずっと睡眠に問題があった。横浜で一人暮らしを始める時、わざわざ実家で使っていた枕を持って行ったくらいだけれど、実はその枕が合っていないような気がする。幼いころからずっと使ってきて、身体は成長しているのだから、そのうち合わなくなるのは当然か。といっても、高校くらいからほとんど身長なんて伸びていないはずなのだけれど…と勝手に自嘲が入る。余談だけれど実家から枕を持ち出したせいで、最近実家に泊まる時には自分用の枕がない。

睡眠に問題がある上に、自分は睡眠に問題を抱えると極端に能力が低下することを知っている。最低でも7時間睡眠を確保していないと、とりあえず集中力が減る。目が良く見えない。メンタルの持続が短くなる。気分が落ちやすくなる。

帰宅後に昼寝(夜だけど)してしまうのも良くない習慣だと知っている。ただ仕方がない。眠いのだもの。眠いと帰宅してからの人間的な行動が不可能になる。なので30分ほど仮眠を…と思うけど結局起きられず、満足するまでアラームのタイマーを延長し続ける。自堕落の極みを見ているようだ。

ついでに神経質なところもあるので、隣室の入居者の話し声など聞こえたりすると眠れなくなってしまう。物音が気になって眠れず、時間が経つほどに眠らなきゃいけないと、睡眠が義務になって焦りを募らせ、寝床の上でひたすら睡眠時間を削る。そんな時はイヤホンで音楽を流したりしながら眠りにつくのが良い。スピーカーでは物音が聞こえてしまうので良くない。イヤホンが良い。優しい曲でなくても、ジャカジャカした曲でも、聞き慣れた曲だったら意外と眠りにつけたりする。そもそもイヤホンで音楽を聴くという行為って、外界と自分を容易に遮断してくれるし、外出先であろうと知らない土地であろうと、自分とイヤホンの間に「いつもの空間」を作り出せるから好きだ。ほんと感性が思春期の少年みたい。二か月後には28歳なのだけど、大丈夫だろうか。ただしイヤホンで耳に痛みを感じたりもしてしまうので、完璧な方法というわけでもない。Amazonで「睡眠用」と謳っている安いイヤホンでも買ってみようかな。案外、音質が悪いとそれが気になって眠れなかったりするのだろうか。

他所の布団とかも良く眠れない。ちゃんと睡眠をとれなかったのに、よく朝の首都高を抜けて帰ってこれたな、とか思ったりする。そもそも仮眠をとるという名目だったのに、結局眠れてなかったじゃない。ため息が出る。



日記的なエッセイ的な文章だって、そもそも自分の心に良いようにと書き始めているので、今こうして睡眠時間を削ってまで書くものではないかなと思ったりする。ただ毎日書くと決めたからにはちゃんとこなす。いつまで書くのだろう。一年間だろうか。継続は力なり。何の力になるかは知らないけれど。


さて今夜は何をかけて寝よう。寝付くときには毛布の方が良さそうだけれど、結局明け方には羽毛布団を引っ張り出す羽目になりそうだ。寝る前に窓を開けておいて、室温を下げてから羽毛布団で寝ようか。今夜はよく眠れると良いのだけれど。余計なことを思い出してはいけないから、できれば朝には憶えていない夢だと良い。

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