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【雑記】なぜプロジェクトには計画と進捗管理が必要なのか

「どうせ、計画通りに進むことなんてない」

じゃあ、最初に計画を立てて、進捗が遅れるたびに期限を先延ばしにするのと、計画を立てずに優先度に従って黙々と業務を行うのは何が違うのだろう?

おはようございます。

私は今の医療機器メーカーが1社目なのですが、4年目が終わろうとしています。

今年度に入ってから、全体計画をベースに、10人程度のプロジェクトの計画策定や進捗管理を任されるようになりました。

いざ計画を立てて進捗管理をしてみると、思うようにいかないことが多く、進捗に従って期限を先延ばしにする調整ばかりしていました。計画通りにプロジェクトを進めること、そもそも正確に計画を立てることの難しさを痛感しました。

ただ、会社全体として、計画通りに行かなかったら期限を先延ばしにして対応する。のが普通というか、計画通りに行かなくても期限を先延ばしにして調整すれば良い。というような雰囲気も感じていました。

それなら、そもそも計画なんて立てずに、業務の優先順位だけ決めて、優先順位通りに各人が業務を進めていくのと変わらないのでは?と思い、様々な文献やサイトを参考にしながら、『なぜプロジェクトには計画と進捗管理が必要なのか』というテーマでnoteに書き出してみることにしました。

1.計画を立てるとは?

プロジェクトとは、プロジェクトを成功に設定するための全ての手順を指します。具体的には、作業の範囲の明確化、目標の定義、および実行可能なタスクリストの作成が含まれます。
https://blog.mindmanager.com/jp/blog/2020/02/what-is-project-planning-and-how-will-it-benefit-your-next-project/

なるほど。そもそも計画を立てることの定義を誤解していたのかもしれません。

私の中では、プロジェクト計画とは各タスクの期限を定めることが重要で、より広い範囲の全体計画や製品リリース計画を立てているマネージャーが、各プロジェクト計画の進捗に従って全体の計画を再設定するために必要なため、設定するものという理解でした。

確かに、この1年間プロジェクトを管理してみて、進捗が遅れる原因のほとんどは、計画策定時には予測できていなかったタスクが発生した場合がほとんどでした。

例えば、想定していなかった上位者のレビューを通す必要が出てきたり、設計した外部仕様が実装的観点で実現不可能と判断されたり、ステークホルダーから新たな要求がインプットされたり。

このような予測できていなかったタスクや手順が発生すると、単純にタスク実行の工数が増えるだけでなく、手戻りが発生することが多いです。

この手戻りに関しては、あらかじめそのタスクを把握し、手順を定めておけば防げる工数に当たるのだと思います。

プロジェクトの進行中に発生する新しいタスクや手順による手戻りを減らすために、計画時に作業範囲や手順を明確にしておいて、全てのステークホルダーと認識を合わせておくことが重要だと。納得です。

これを事前に行っておくことにより、チーム内での成果物の品質についても、共通認識を持つことができるメリットがあるとも思います。

下記のように、私の中で再定義しようと思います。

プロジェクト計画とは、タスクの期限を決めることが重要なのではなく、プロジェクトで実施するタスクの範囲、達成基準と承認者、各タスクの関係性と手順を明確にすることが重要である。

2.なぜプロジェクト計画を立てるのか

プロジェクト計画そのものを再定義したことで、プロジェクト計画を立てることの必要性は見えてきました。

ここでは、誰のために、何のためにプロジェクト計画を立てるのかを再考してみます。

Takashi Suda / かんたさんのnoteを参考にさせていただきました。とても深く考察されていて、この記事だけで理解が深まりました。

1人でタスクが完結し、アウトプットを誰かに提出する必要もないのならば、実際スケジュールなんて立てなくても良いかもしれないですね。

それではなぜプロジェクトには計画が必要と言われるのかですが、、、

チームとして協力して成果物を作っていく場合には、各人のスケジュールを明確にして、自分へのインプットがいつきて、アウトプットをいつまでに出さなければならないのか。をはっきりさせておかなければ、個人で持つ期間ごとのタスク量が把握できないからと理解しました。

例えば委託契約している協力会社にプロジェクトに入ってもらっている場合、こちらからのインプットに偏りが出て、タスク量に斑が発生すると、実行するタスクがなくなる期間が発生したりします。これだとただのコストの無駄遣いになりますし、タスク量が少ないと効率低下にもつながるので防ぎたいところです。

逆に自分へのインプットが集中する時期が発生した場合、タスクを抱えきれなくなってアウトプットが遅れる、それによってあと工程のアウトプットが遅れるといった負の連鎖にもなるなと。

計画時点で各人のタスク量に斑が発生しないように、作業時期の認識合わせをしておくことで、少なくとも計画通りに全てが進行すれば、適切なタスク量を常に持ち続ける状態ができます。これが理想な状態です。

また、計画線に基づいて進捗管理をすることで、アウトプットが遅れそうな場合は、それに影響されて着手やアウトプットが遅れそうなタスクを洗い出す、それによって別の人のインプットが遅れそうな場合は、着手可能な代わりのタスクの実施時期を前倒しにすることで調整できることがメリットだと思います。

なぜプロジェクト計画を立てるのか、以下のように定義しようと思います。

チームメンバーが持つタスク量を期間を通じて均一に保てるように調整するため。

上記以外にも、プロジェクトの成果物を受け取るステークホルダーへの報告のため。アウトプット時期を明言するため。というのはもちろんあると思います。

3.自分にストレスをかけるために計画を立てる

実は私が今まで様々なことに計画を立てて、それに従ってタスクを進めるやり方を好んでいた理由はこちらです。

私って、一度計画を立てると、それ通りにできなかった時に悔しくなるんですよね。だから、計画通りに完了させようと頑張るんです。

多分、多くの人がこのような感情を持つのだと思います。なので、私は自分にストレスをかけて、自分が真面目にタスクを実行するように、あえて計画を立てています。

プロジェクトマネージャーになった時には、チームメンバーの作業効率が高く保たれるような工夫もしていく必要があると思うんです。

その一つの手段として、あえて少し厳しめのプロジェクト計画と期限を設定することもあるのかなと思っています。この場合、実際の期限は先にあるのですが、それをメンバーに明かしてはいけないところが難しかったりしますね。笑

まとめます。

プロジェクト計画を立てるとは、どのようなことをするのか?
それは、プロジェクトで実施するタスクの範囲、達成基準と承認者、各タスクの関係性と手順を明確にすることであり、それをもとに各タスクの作業時期を正確に見積もることである。
なぜプロジェクト計画を立てるのか?
それは、チームメンバーが持つタスク量を期間を通じて均一に保てるように調整するためである。
また、各人が適度なストレスを感じることで、作業効率を高く保つための手段の1つである。

それでは。


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