7*おかえりなさい
バルアトルケものがたりⅣ*7
「ただいま~~~!あ~~疲れた~~」
ドアを開ける音と、大きな声がほぼ同時に聞こえました。
「おとうさんだ!」
アリィは椅子からとびあがり、ドアのところまで走って行き、
汚れた靴を脱ごうと腰をかがめていたカイトに飛びつきました。
「うわ~~!なんだあ?アリィ!!!おかえり!」
カイトのおおきな声にルシスは目を丸くし、その様子を見てセオナルドとおかあさんは笑い、おかあさんが言いました。
「いつもこんななのよ。アリィのおとうさん。」
「ただいま。おやアリィ。おかえり。はやかったな。」
落ち着いた声に、今度はセオナルドが反応しました。
「おとうさんだ!」
ドアのところでアリィとカイトが抱き合って話しをしている後ろで、カイザがにこにこしています。セオナルドはおとうさんに抱き着きました。
「おとうさん!おかえりなさい、ただいま。」
「セオナルドおかえり、ただいま。」
「あなた、おかえりなさい。」
「ただいま。リリ。おや、あたらしい友達だな。はじめまして。」
「はじめまして。ルシスです。おかあさんも来ています。いま森の奥の奥のルプアのところにいます。」
「ルプア?ああ、りんごの木の原種のことだね。森の奥の奥にあるな。」
カイザが言い、セオナルドはルシスとスカイのことを話しました。
*
みんなで美味しいビスケットをつまみ、お茶を楽しみました。ひとここちついたあと、セオナルドのおかあさんが言いました。
「せっかくみんなが帰ってきたから、今日は庭でバーベキュウをしましょう!すぐ用意はじめるわね。」
そしてルシスに向かっていいました。
「あなたのおかあさんも、ピリルたちも誘って来てくれるかしら?」
「はい!じゃあ!行ってきます!」
ルシスは元気に飛んでいきました。
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