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4*ノーム

バルアトルケものがたりⅣ*4


セオナルドとアリィは声の主のほうへ向かおうとしました。セオナルドの胸のあたりまでの草が二人の行く手を邪魔しています。

二人は、木の周り1メートルほどのところについた踏み跡をたどり、声のする方へと行きました。



りんごの木の根元には、セオナルドの膝くらいまでの背丈の小さなノームがたっていました。

ノームはひげも生やしておらず、とても若く見えます。緑色のベストに白いシャツ、こげ茶色のズボン。赤いとんがり帽子はひしゃげていて、寝起きなんだということがすぐにわかるほどでした。

「起こしてごめんなさい。僕たちはこのりんごの木を調べに来たんです。」

セオナルドは言いました。

スカイがもどってきてくれるといいな。

少し離れたところから木を眺めているスカイを視界の端にとらえながらそういうと、ノームは不機嫌そうに言いました。

「せっかくいい気分で寝ていたのに。なんだ?りんごの木がどうしたんだい?」


そこでスカイが草をかき分けながらもどってきました。

「ほんとうにみごとなルプアの木ですね。いままで見たなかで一番です。」

スカイの言葉にノームは機嫌を直したようで、うれしそうにわらいながら言いました。

「そりゃあそうだ。僕がめんどうをみているんだから。」




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