見出し画像

転職するつもりのない人も知っておいてほしい!エンジニアのための人材業界基礎知識2

こんにちは。きんちゃんです。
エンジニアの皆さん、キャリアの設計してますか?
私はエンジニアの皆さんのキャリア支援活動をしています。
今回は、エンジニアの皆さんに知っておいてほしい転職業界の基礎知識2について解説します。

私の自己紹介です。プロフィールや強み、提供できることについて語っています。こちらもぜひご覧ください!

前回は、転職するときに利用する手段については、
転職サイト(求人広告サイト=転職サービス=求人媒体)
転職エージェント(人材紹介サービス)
の2つがメジャーであること。
エンジニアはそこにスカウトというのが入ってくるのが特色だという話をしました。
前回のエントリはこちら。

今回は転職サイト(求人広告サイト=転職サービス=求人媒体)について
解説していきます。

転職サイトとは

転職サイトとか求人広告サイトとか転職サービスとか求人媒体とか、いろいろな名称で呼ばれていますが、ここで整理しておきます。
 求人広告、求人媒体・・・採用したい企業側目線の呼び方
 転職サイト、転職サービス・・・仕事を探す求職者目線の呼び方
と個人的には思っています。
私はあくまで求職者目線での情報提供をしたいので、「転職サイト」で統一します。
具体的なサービス名でいうと、「リクナビNEXT」「マイナビ転職」「エン転職」などがあります。

今回お話すること

転職サイトが誕生した歴史的背景、サービスの特徴、求職者にとってのメリット・デメリット、どんな方がフィットするのかなど、求職者目線にこだわってお話していきます。

転職サイトが誕生した歴史的背景

いまでこそインターネットで求人を検索できますが、昔は紙媒体でした。
正社員の転職市場に向けては、1975年にリクルートが正社員の中途採用求人を集めた『週刊就職情報』を創刊したのがはじまりと言われています。
1980年には、女性のための仕事情報誌としてリクルートから『とらばーゆ』が創刊されました。1985年には男女雇用機会均等法が施行されました。
エンジニアにとって注目すべきは、1982年にエンジニア専門の転職情報誌『ベルーフ』が創刊されていることです。(こちらもリクルート)
恥ずかしながら私、ベルーフの存在を知りませんでした。
リクルート社のホームページにもサラッとしか記載がありません。
少し検索してみると以下の記事にたどり着きました。ベルーフの創刊に関与されたと記述されておられます。

この本は物づくりの日本を知ることができる素晴らしい本で、求人誌としては勿論、日本のメーカーを中心とする素晴らしい研究開発の裏場面や、技術者に期待する人事部の話、そして圧巻は技術者を採用する為に、国内外の大手企業TOPが求人誌の誌面に登場したことだ。当時はあのビルゲイツも編集記事内で、マイクロソフトの企業理念や、日本で欲しい人物像を熱く語っていたのを覚えているし、取材もシリコンバレーなどにも及んだ。

http://core-executive.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/post_f973.html

1970年代から80年代後半にかけて、日本の製造業が強さを発揮していた時期であり、エンジニア不足が課題だったことが背景にあるのでしょうか。
それにしてもベルーフ、読んでみたい!
リクルートは、その後1988年に『B-ing』を創刊、1996年には『デジタルB-ing』、2002年に『リクナビNEXT』をリリースし、これが現在の転職サイトに繋がっているといえます。

1970年代、80年代の転職業界はどんな状況だったのでしょうか。
草創期の『就職情報』編集長を1976年から8年間務めた神山陽子氏の言葉を引用します。

会社を辞めた人を”脱落者”扱いする社会への義憤があった。堂々とやり直しができる”明るい転職”が当たり前の社会を作りたかった

引用 採用100年史から読む人材業界の未来シナリオ

高度経済成長期に終身雇用と年功序列が広がったことで、新卒で入社したら定年まで勤めあげるのが当たり前の価値観が支配していたなか、転職者には、脱落者、落伍者、変わり者のようなレッテルが貼られていたのでしょう。隔世の感がありますね。
転職を当たり前にし、さらにはキャリア形成のための手段として確立させていった先人たちに敬意を表します。(ちなみに私はリクルートの回し者ではありません。念のため・・・)

転職サイトの主要プレーヤー

総合型
リクナビNEXT、マイナビ転職、エン転職、DODAなど

特化型
type(エンジニア)、Green(IT業界)など

転職サイトのビジネスモデルと特徴

下記の図には求人広告とありますが、求人広告=転職サイトです。
・求人企業が転職サイトに前課金で掲載料を支払い、求人を掲載する
・その求人を閲覧した求職者が直接応募し、求人企業が採用する
・転職サイトは、求職者専属の担当がつくわけではなく、求人への応募や面接の日程調整、企業との条件交渉など、すべて求職者自身が行います

引用 https://navi.funda.jp/article/bizreach

前課金型のほかに、採用出来たら〇万円、という成功報酬型を取っている媒体もあります。転職サイトは、企業目線でいえば以下のメリット・デメリットがあります。
【メリット】
・大手転職サイトはブランド力があり、求職者が集まりやすい。
・一求人掲載あたりの料金なので、単一職種複数名、大量採用できれば費用対効果が高まる。
【デメリット】
・掲載料が高い。
・求人を集めるための広告であり、求職者の質を担保できない。
・希望する人材を採用できない可能性がある。

よって、金銭的に余裕のある企業(大手)の求人が必然的に多くなる傾向があります。

転職サイトの求職者にとってのメリット、デメリットは?

では求職者にとっての転職サイトを活用するメリットはどこにあるのでしょうか?
【メリット】
手軽に求人を探せる
求人は企業のホームページにも掲載されていますが、一件ずつ見て回るのは非効率です。転職サイトは求人情報がまとまっており、細かく検索もできるため、手っ取り早く情報収集するにはよいです。
人を介在しないため、焦らず自分のペースで求人を選べる
転職活動は自分自身のことですが、転職エージェントはエージェントという他者が介在します。よって、自分自身のペースを守ることのハードルがあがります。いっぽう転職サイトは他者が介在しないので、自分のペースで選べます。
掲載料が高いがゆえに、本気度が高い求人に出会える
企業側としては転職サイトは掲載料が高く、かつ前課金制が一般的であるため、採用できなくても返金されません。それでも人が欲しいから求人を出していると言えます。

【デメリット】
・求人の選択、応募、面接の日程調整、条件交渉など、すべて自分で判断して進める必要がある
メリットの裏返しで、すべて自分で判断する必要があります。
求人数も多く、すべてに目を通すことは現実的ではありません。
転職活動に慣れている人はそうそういませんが、企業側はその道のプロです。とくに面接対策や条件交渉などは、自分で対応するにはパワーがいります。
・相談相手がいないため、自分の市場価値を把握しづらい
市場価値とは、転職市場における自分の適性年収や適正なポジション、といった意味です。この感覚がないと、難易度の高い求人にばかり応募して選考になかなか通過しなかったり、逆に適正より低い年収やポジションばかり応募してチャンスを逃したり、といったことが起こり得ます。
市場価値を転職サイトのみでつかむことはなかなか難しいと言えます。

転職サイト向いているのはこんな人

メリット、デメリットを踏まえて、転職サイトに向いているのはこんな人だと考えます。
・まずは転職活動の情報収集をしたい人
・自分で求人を選べる人
・大手企業志向の人

次回は転職エージェント(人材紹介サービス)について説明します。

ご連絡、ご相談はこちらまで

twitter:@gold_career
note、Twitterともにフォロー大歓迎、すごーくうれしいです!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?