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「3分間コーチ」を読む

こんにちは。へびそるです。
今後のキャリアに絶賛葛藤中の40代です。
今日は、「3分間コーチ」を読む、と称して、コーチングに関する思いを綴っていきたいと思います。
画像の出典:Christos GiakkasさんによるPixabayからの画像

こちら私の自己紹介です。お時間許す方は覗いていってくださるとうれしいです!


「3分間コーチ」を読む

最近、コーチングに興味が湧いています。
もともとキャリア支援をするなかで、カウンセリングに関心を持っていましたが、対人支援という括りで見ると、カウンセリングもコーチングも横並びに存在する感覚で、自然に興味を持つようになりました。

対人支援だけでなく、チームマネジメントを担う立場でもあり、試す場がすぐ目の前にあるという点で、取り入れやすい印象もあります。

「3分間コーチ」を手に取ったのは、チームマネジメントをやるようになったことがきっかけだったと記憶しています。
そこで初めてコーチングに出逢ったと言えます。
このエントリでは、「3分間コーチ」のなかで印象的な個所を引用しながら、コーチングへの理解を深めていきたいと思います。

三分がむずかしければ、一分でもいい

これに対し、<三分間コーチ>は、次の<二つの時間>をとることを最優先させた、きわめてシンプルなマネジメント手法です。

ひとつは、部下について考える時間をとる。
もうひとつは、部下と的を絞った短い会話をするための時間をとる。

三分がむずかしいのであれば、一分でもいい。とにかく部下と関わる時間をつくることを最優先させたマネジメント手法です。

引用「3分間コーチ」p4,5

マネジメントといえば難しいイメージがあった自分にとって、一分でもいいから部下と関わる時間をつくる、という考えは、「自分でもできるかも」と思わせるのに十分でした。
同時に、世の中のマネージャーは、わずか一分でもメンバーと話す時間をつくれていないのか、ということに複雑な心境でした。
もちろん、メンバーとたくさん話そう!と思っているマネージャーはたくさんいますしそれが普通だと思います。
でも、それができていないからこそ「一分でもいいから」となる。
そこには「理想と現実」のギャップ、断絶があるのだと思い知らされます。

マネージャーには人間に対する知識が必要

もし、ほんとうに事業計画どおりに業務を遂行をしようとするのなら、業務関する知識以上に、人間に対する知識が必要です。

引用「3分間コーチ」p18

運輸業のマネジャーは、自分の上司によく言われたことを思い出すそうです。
「もし、お前に言われたとおり部下が動くのなら、お前はいらない」

上司には、そのアイデアやプランを翻訳して部下に伝え、部下の行動に結びつけ、行動を修正し、目標に向かわせ続ける能力が求められるのです。

引用「3分間コーチ」p51

会社という組織でマネージャーとして仕事をしていると、上からひたすら降ってくるあれやこれやのタスクを、いかに処理するかという効率化やフォーマット化などを模索しがちですが、そうではないよと。
人間の心理を知ること、どうすれば動いてもらえるか、を知ることが大事だと。
これって、自分も経験していることです。
背景や目的が説明不足の状態でタスクを無茶ぶりされてフォローもないと、なんだかな~と思ってしまいます。機械じゃないんだよなと。
だからすごく納得感がある。
といいつつ、自分がメンバーにそれをやってしまっているときがあります。そして思う通りのアウトプットが出てこないと、「なんでわかってくれないんだ!」と感じる。自分勝手ですよね・・・(笑)

三分の時間を、その人のためにとる

当たり前のようですが、コミュニケーションの内容をとやかく言う以前に、そもそもコミュニケーションがない、もしくは、圧倒的に少ない、時間をとりたくても時間がとれない、話すきっかけがつかめない、というのが、多くの上司の現状ではないでしょうか。
このため、<三分間コーチ>は、まず、部下のために時間をとる、そのための知恵に重点を置きます。

三分の時間を、その人のためにとる。
ついでではなく、その人と話すという目的を持ってつくることです。

何をどんなふうに話すかなんてことはあとでかまいません。条件がそろえば、会話は必然的に起こりますから。それよりも、まず、三分の時間をとることです。なぜなら、三分の時間をその人のためにつくること自体が、「きみはチームの大事な一員だ。きみの成長を望んでいる。きみは認められている」というメッセージを送ることになるからです。

引用「3分間コーチ」p25,26

いきなり多くを望まず、あれこれ悩まず、話すネタも考えなくていいから、とにかく「三分の時間を作って話す」

今、その場で、その瞬間に

部下との時間をとるのに、わざわざアポをとったり場所をとったりする必要はありません。廊下で立ったままでも、相手のデスクの横でも、ときには電話でもいいでしょう。<三分間コーチ>にとって大切なもうひとつのポイントは、仕事の動きを止めないこと、業務の流れに沿って行うことです。

引用「3分間コーチ」p26

メンバーの言動に気になる点があり、声をかけよう、と思ってタイミングを逃してしまった経験は私にもよくあります。後から話しても、本人の腹落ち度合いは中途半端になってお互いに消化不良になります。
話したいことをためないで、いまその場でその瞬間に、声をかけることの大切さを説いています。
考えてみれば、スポーツのコーチは、選手のそばで動きをみながら、その場その場でコーチングをしているイメージです。

二つの時間をつくる

ほんとうは部下の全員とゆっくり話をしたい、でも、現実には時間はあまりありません。それでも、できるだけ多くの人と話すためには、躊躇しないことです。
職場で近くを通ったとき、すれ違ったとき、目の前を歩いていたとき。そのチャンスを逃したら、次はいつあるかわかりません。その場で躊躇せずに、声をかけます。
そのためにも、いつでも時間から声をかけられるように、話しかけられるように、この人とはこう話したいということを、部下全員分、準備しておくのです。
部下のデータベースをつくることで、日報を読むことで、毎日部下一人ひとりのことを考えることでーその積み重ねがコミュニケーションを交わす起因になります。
三分間の<コーチング・カンバセーション>の時間をつくる。
同じように、部下について考える時間をつくる。
この二つの時間はお互いに連動しています。
そして、この二つの時間をつくることが、あなたのチームを、そして、組織を変えます。

引用「3分間コーチ」p36

チームマネジメントの心得や手法についてはいろいろ見聞きしてきた自分ですが、都度都度取り入れたり、効果が無くてやめたりと、中途半端で、自分の核となる習慣にはなっていませんでした。
メンバーと話す→メンバーのことを考える このサイクルをひたすら回していく、ということは、シンプルだし腹落ちします。
例えば私は月1回1on1をやっていますので、

メンバーのことを考える→メンバーと話す→メンバーのことを考える→1on1でじっくり話す→メンバーのことを考える→メンバーと話す→メンバーのことを考える→1on1でじっくり話す・・・・

と1on1を起点に(考えること、話すことを起点でもいいですが)組み立てていけば、うまく習慣になっていきそうな気がします。

朝の三分間コーチング

たとえば朝、今日一日のビジョンやスケジュール、TODOについて、三分間コーチングを行うだけで、その日の業務の効率はずいぶん違います。

引用「3分間コーチ」p41

朝礼はやっていますが、メンバーのために何を話すか、まで正直考えられていなかった気がします。いい仕事をメンバーにしてもらうために、何を伝える、確認するのかを再考する必要がありますね。

セルフトーク

というのも、たしかに、三分間の会話はそこで終わりますが、その後も、自分の内側で会話は続くからです。三分間のコーチング・カンバセーション、その後に続く自分との会話が人を生産的、つまり創造的にしていきます。
実は、<三分間コーチ>の特徴は、会話そのものというより、三分間の会話と次の三分間の会話の<間>にあります。

引用「3分間コーチ」p42

上司から入れた鋭い一言が、会話が終わってからも自分のなかで繰り返し反芻されることはよく経験します。そのときには自問自答が起きているのだと思います。いわばセルフトークが起きている状態です。
会話そのものではなく、会話のあとのセルフトークが、人の行動を決定する、とあります。コーチングはあくまで行動のきっかけにすぎない、そのきっかけや促しをすることがコーチの役目なのですね。

コーチングでは、アドバイスしない

コーチングでは、基本的に「アドバイス」はしない、問題解決もしない、ただ、問題とのつき合い方をコーチします。これにより、部下のそれぞれが、現場で起こることに、毎度上司の指示を仰がなくても自分で対処できるようになるのです。

引用「3分間コーチ」p54

これはどういう意味でしょうか。コーチングではアドバイスはしない、問題解決もしないことは理解できます。では問題とのつき合い方とは?

ヒントが別のページにありました。

先にも触れましたが、どんな問題であっても、上司は、アドバイスしたり、代わりに問題を解決したりしないほうがいいのです。そうではなくて、部下が問題や課題をどう扱うかをコーチします。
□その問題に対して、正面から向き合っているか、それとも後ろ向きか?
□今起こっている事態をどのように解釈しているか?どの角度から見ているか?
そして、課題や問題を解決するために必要な知識やスキル、リソースをすべてあげてみて、その部下に必要なものを備えさせます。

引用「3分間コーチ」p85,86

なるほど。取り扱い方、つき合い方というのは、
・その問題を解決するのに必要な視点を与える
・どの角度からみるとといいかを示唆する
・解釈の仕方を示唆する
ようなものなのでしょうか。

メンバーから声をかける仕組みをつくる

コーチングの時間をつくるもうひとつの方法は、こういうときには部下のほうから声をかけてくれるよう、あらかじめ具体的に示しておくことです。たとえば、部下が営業に出かけるとき、帰ったとき、自分に声をかけるよう言っておきます。

引用「3分間コーチ」p99

いつでも声かけてね、だと声はかけられない。具体的に示すことが大事だと。営業から帰宅した際に声をかけるようになっていれば、上司からすればそこを捉えてコーチングでき、部下からすれば、話すタイミングがあらかじめ設定されていることで、上司に声をかけるタイミングを気にしなくてよくなる。

メンバーはエモーショナルワークで疲れている

まず、上司であるあなたから部下に対して具体的な質問をすることです。その質問を通して、部下は質問の仕方を学びます。
そのようにして、部下が質問できるようにするのが上司の仕事です。

引用「3分間コーチ」p107,108

コミュニケーションは、基本的に対等な立場で交わされるものです。たとえ上司、部下の関係であっても、コミュニケーションを交わすときにはできるだけ自由な関係が望ましいのです。そうでなければ、コミュニケーションによってもたらされる成果が薄まってしまうからです。

引用「3分間コーチ」p113

メンバーに対して、自分本位で質問をしていないか?メンバーの成長につながるような質問の仕方をしているか?メンバーに気を遣わせていないか?
メンバーにイエスと言わせるような関わり方になっていないか?
考えさせられます。

アクノレッジメント(承認すること)

<アクノレッジメント>では、うまくいっていること、これからうまくいきそうなことを部下がやったとき、そのことを指摘します。ほめるのではなく、事実を事実として伝えます。そうやって、方向性を示します。

引用「3分間コーチ」p114

「相手に現れている違いや変化、成長や成果にいち早く気づき、それを言語化して、相手にはっきり伝えること」がアクノレッジメントとのこと。
ほめるのは気が引ける場合でも、これならできますよね。
・みんな約束通りできていますね
・あなたの提案はそのまま通したよ
・あなたの考え通りになったね
・自分から言いに来たんだね
自分ならどんなシチュエーションがあるのか、考えてみます。

そもそもメンバーは話さない

彼は言いました。
「わたしの仕事は、彼らが話してみたいと思わせること。そして、彼らが話すことを通して、自信を持って仕事ができるようにすることです。だから返事はなくても、とにかく声をかける。そして、少しずつ彼らについて知っていって、そして、少しずつ話をするようにするんです」

引用「3分間コーチ」p128

上司の仕事は、部下に仕事をさせることではありません。部下を自分から進んで仕事をやろうという気にさせることです。

引用「3分間コーチ」p132

上司である立場として身に染みます。
自分に報告があることを当たり前と思っていないか。報告がないことをメンバーのせいにしていないか。メンバーには仕事をさせるものと思っていないか・・・。
違うんですね。自分が上司としてふさわしい存在であれば、メンバーのほうから話しかけてくれたり、報告が自然にあがってくる。仕事をしたい、という雰囲気になっている。

要望する

多くの場合、上司は、要望する代わりに、上から命令するか、会社の方針だからと相手に迎合するか、こうすべきではないかと正論を述べます。そうやって、部下を動かそうとします。はっきりと要望することを避けようとします。上司もまた、部下からの「ノー」を恐れているからです。
しかし、ほんとうの信頼関係は、してほしいこと、してほしくないことを要望することによって築かれます。そもそも、コミュニケーションとは、相手に要望することなのですから。

引用「3分間コーチ」p135

メンバーにおもねることはする必要はなく、してほしいことはきちんと言うべき。上司としての指示で動かそうとするのではなく、人としてあなたに要望する。なぜならば、それがあなたと私の信頼関係構築に繋がると思うから。反発を恐れず、相手に対して正面から要望するのは、意志をきちんと伝えるうえで必要な行為ですね。

長文となりましたが、ここまでお読みいただき、ありがとうございました!


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