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第五十四景 マッチングアプリ大戦記 episode7

「7人目 Sさん ミドサー ?似」

これは去年の今頃の話。お隣の県の人で、よく分からないけどマッチングした人。この時の基準はよく覚えていないけど、正面の笑った顔が素敵だった。

難なく1回目のランチアポに誘い出すが、2日前にキャンセルを食らう。当然予約していたし、おいしいものを食べたい気分だったので、ひとりで予約した店に突撃した。

長野の善光寺の近くにある、HAKKO MONZENという、山之内町にあるHAKKO YAMANOUCHIの系列店であった。山之内の店に行ったことがあって、アポ向きの店だったので気になっていた。

外観は古民家で、中はいい感じのお店だった。「発酵イズム」というグラスが可愛くて、売ってくれとお願いしたのだが、その時はまだ販売していなった。今は販売もしているらしいので、行く機会があったら買いたい。

そのあとは、善光寺の商店街みたいなところをぶらぶら歩いた。もう一つ行きたかった店があったことを思い出し、そのコーヒー屋に向かった。

ここも民家を改築したお店で一回が注文スペースで、二階がイートスペースになっていた。階段が急で、二階の床はところどころ軋み、年季を感じたが、趣のある店内で飲むコーヒーと食べたチーズケーキは美味しかった。

アポキャンセルの怒りなど忘れて、結局ひとりで長野市観光を楽しんだ。

そのあと、経緯は忘れてしまったけど、再戦を申し出たら、あっさりOKをもらえたので、イタリアンランチアポに行くことになった。

店の前で待ち合わせをすることになり、10分待ったのだが、なかなか来ない。そもそも待ち合わせをする時間をLOの30分前に指定されたので、焦りで頭がおかしくなりそうだった。

マイペースなのか、朝に弱いのかよく分からないが、時間にルーズな人は少し苦手だ。店の前で、うろうろしていると、相手と思しき人が近づいてきた。青いコートを着ていて、目の周りがキラキラしていた。年齢の割にメルヘンチックな感じの服装だった。

彼女の前職が同業だったので、妙な親近感が湧いたが、ほわほわしていて掴み切れない人だったし、服装が自分にそぐわなかった。そんなこんなで、パスタを食べ終わったが、営業時間を過ぎていて、店の人がソワソワし出して、時間ということを告げに来た。

会計の時に、予約の電話賃ということで、店の人が10円を包んだ封筒を渡してくれた。その心遣いが嬉しかったし、雰囲気もよかったし、料理も美味しかったので、そのことには大変満足した。

彼女といることで、時間に追われそうな未来が想像できたし、個人的にはもっと余裕を持って行動したい。

2回目アポの約束は取りつけたが、お店を決める時に返事が無くなって、そのままになってしまった。

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