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第二十一景 牛乳の話

今日は午前4時に起きた。山に登るためだ。週明けに職場に行くと、いつも決まって、どこの山に登ってきたと聞かれるのだが、起床時間を伝えると頭がおかしいと笑われる。早い時には午前2時に起きたこともある。

登る山は家から近いので、今回はそれほど早く起きなかったつもりだが、それでも早いと言われるかもしれない。

結果から言うと、今日は頂上まで登ることが出来なかった。腹が痛くなってしまったのだ。昨日は食べ過ぎないように気をつけたのだけど、出発前に飲んだホットミルクがいけなかったのだろう。

最近また牛乳を飲むようになっていたので、大丈夫だと思っていたが、見通しが甘かった。酷い時にはカフェオレかなんかに入っている牛乳にも反応することがある。

デート中にもよくトイレに行くので、あなたといるとデートをしているのか、トイレに付き添っているのか分からなくなるとも言われたことがある。もっともな意見だ。

腹が痛くなるからといって、牛乳が嫌いなわけではない。むしろ好き飲み物の部類に入る。

小さいころから、我が家のおやつに出てくる飲み物といえば、いつでも牛乳だった。友達の家に行けば、コーラであったり、オレンジジュースであったり洒落たものが出てくる。当時はそういった飲み物を飲むことが出来る友達たちが羨ましかった。

朝昼晩、それとおやつに牛乳を飲むものだから、冷蔵庫には5~6本のパック牛乳が常備されていたし、事あるごとに牛乳を飲んでいた。だからと言って僕の身長は高いわけではない。身長にカルシウムは必要ないらしい。

牛乳単体のうまさは言うまでもないが、驚くのはその柔軟性と自在性だ。牛乳をこんな風に評価するのは僕だけかもしれないが、本当にどんなおやつにも合う。

クッキーが出てくれば、一口かじっては牛乳で流し込む。絶妙だ。さらにはひたして食べてもいい。どら焼きのあんこにも合う。これもひたして食べれば、生地が更に柔らかくなって食べやすい。

とにかくなんにでもつけて食べた。あんこにもチョコにも合う万能な飲み物であることに疑いはなかった。

僕の中で牛乳を組み合わせた食べ物の中で一番うまい食べ物といえば「柿の種」だ。柿の種?と思われる方もいるかもしれないが、あの柿の種だ。亀田製菓でもいいし、浪花屋でもなんでもいい。

紹介する必要はないかもしれないが、食べ方を紹介しよう。まず柿の種1袋を用意する。皿でも、お椀でもいい。それに開ける。そして牛乳を注ぐだけだ。

ここでかき込みたい衝動に駆られるがちょっと待つ。柿の種をまとう調味料が溶け出し、牛乳がオレンジ色に染まった頃が食べ頃だ。見た目は気持ち悪い。

ちょっとしんなりした柿の種の食感。そして甘じょっぱい牛乳のコクが口いっぱいに広がる。たまにかりっとするピーナッツがこれまたうまい。シリアル感覚で食べることが出来るから、あんまり食欲がでない朝ごはんなんかにもおすすめだ。

カップラーメンの牛乳つけめんも紹介したいが今日は時間が来てしまった。見た目にとらわれず、美味いものが食べたい人はぜひ試してみてほしい。きっと口の中は幸福感に包まれることだろう。

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