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社会課題とモビリティの可能性の勉強会を実施しました

こんにちは!
トヨタコネクティッド株式会社 広報グループのtommyです。

トヨタコネクティッド(TC)ではGLIP Partner Communityという取り組みを行っています。このイベントでは、社会課題の解決に携わる各界の先駆者をお迎えし、その方々が実践されている革新的な取り組みを参加者の皆さんと共有しています。そして、共有した情報をもとに参加者の皆さんの知見を拡げることで、新しい事業機会の創出を目指しているものです。

今回はMaaSを活用し、地方の抱えている課題を解決する取り組みについて参加者の皆さんと共有する機会を持ちました。7月25日実施の回のゲストは加藤卓己さん。演題は「社会課題とモビリティの可能性 ~全国各地の地域課題への取り組みを通じて見えてきた、MaaSの可能性と限界、公共交通の未来とは!?」でした。
全国の様々な自治体でMaaS事業を展開しているMONET Technologiesサービス推進室で加藤さんが経験してきた自治体との協業の事例を交えながら、Maasの抱えている社会課題について話をしていただきました。当日は社内外から23名が参加し、地方自治体との協業の中で出てきた複数の事例を基に活発な意見交換が行われました。


今回とても印象的だった話題は、日本の少子高齢化と移動の問題です。特に人口の減少が著しい地方では、移動手段の確保は大きな社会課題として顕在化してきています。最近は高齢者の方の運転免許証の返納の話題がニュースの中心になっていますが、地方では運転免許証の返納をするにも、多くの決断や準備が必要になります。都心部と異なり、車に代わる交通網も代替えの移動手段のない地域では、運転免許証を返納した高齢者たちのうち、約20%の方々が外出の機会が減り、人との接触の機会が失われているとのことでした。高齢の方は特に移動しないことで人との触れ合いが減ってしまい体に不調をきたしてしまう人がいます。移動することが医療や健康寿命の問題とも直接的にかかわっているのです。

加藤さんはこの件について、運転免許証の返納や代替え移動手段の確保という側面だけでは解決が難しい課題であると捉えているとのことでした。高齢者よりも、若い人たちに目を向けて、老化して不調が生じる前の体のケアに着目する(未病のうちに対処することが)抜本的な課題の解決になるという意見もあり、課題は捉える人が切り取る側面によって見え方がさまざま変わるという事実を、実際の事例をもとにしながら実感することができました。


コロナ過を経て、私たちの生活は大きく変容しました。これまであまり見ることのなかった医療や行政によって訪問して行われるサービスや、移動式のスーパーマーケットが登場し、個人の移動を伴わずに必要な場所で行政手続きや買い物などができる時代になってきました。この変化にともない、私たちの生活は大きく進化を遂げましたが、課題の解決に向けてはまだまだ道半ばです。私たちはMaaSの可能性は無限大だと捉えています。今後も人の移動の変化、デマンド交通の普及、行政MaaS、医療MaaSなどの進化や変容をTCとしても様々な方面から仕掛けていきたいと考えています。私たちトヨタコネクティッドは障害を持っていることや、高齢であることが理由で外出をすることに対して抵抗を感じている人たちにも、不便を感じることなく前向きに生活できる、安心・安全な社会を実現します。そして、様々な場面で顕在化している課題の解決に向けて、モビリティの可能性を探り続けたいと思います。

※TCの東京オフィスを私たちはGLIP(Global Leadership Innovation Place)と呼んでいます。GLIPはまさに“グローバルに人が集い、自らがリーダーとしてイノベーションを推進する場所”を目指しています。この場所を活用して、私たちはモビリティを通して様々な社会課題を解決すべく新しいことに日々チャレンジし続けています。


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