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書く手を止めない~緊急事態宣言初日

新型コロナウイルス、東京都内の新たな感染者数144人(過去最多)。

なんてことの無い、晴れた、暇な日。
ここ1、2週間、ほぼひきこもり状態だったから、今日だってそんなに変わらなかった。洗濯をし、自転車を走らせた。掃除をし、料理をした。
「爆発中」の豆苗を食べた。

でも、緊急事態宣言第一日目だから、書き始めよう。
「書く手を止めないで」と、昨夜、安倍総理会見と同時に見ていた動画の中の人が言った。

今起きていることは現実なんだ。
以前、パニック映画やドラマで見たのと同じような光景がニュースで流れ、ネットで海の向こうの人たちが「甘く見ないで、Stay home!」と叫んでいる。
どうしてこんなことに。

競争に負けた、とか、時代の流れについていけなかった、とかではなく、町が元気を失っていく。
泣きたいような思いを、ほとんどの人が抱えている。

何もできない私が、今、世の中に立てるとすれば、引きこもることだけで。
自分は、そんな(程度の)人間だったんだろうか、それってプライド?見栄?誰に向かっての?

3月下旬に数日間、例えば一日の会話がスーパーのレジ係の方と一瞬やり取りするだけのような、ほぼ引きこもりの日々を送っただけで、心がしぼんだ。「もしも世界で自分だけが生き残って、何の意味があるんだろう」と、開き直りたくなる気持ちが、フツフツと湧き上がってきつつあった。

だけど、医療従事者の家族の声を聞き、スーパーで黙々と品出しをする人の姿を見て、決してその人たちを、これ以上疲弊させてはいけないのだ、自分は自分のやれることをやるしかないのだと思った。
自分がほぼ引きこもれば、患者になることを避けられれば、少なくとも患者になることを遅らせれば、代わりに見知らぬ誰かを助けられるかもしれない。

だから、ほぼ引きこもりの生活を堂々と始めた。その1日目がもうすぐ終わる。

これから、物語を始めよう。

追記:自転車でふらり寄った(やはり寄ってしまった…)ドラッグストアで、久々に使い捨てマスクが売られているのを、生で見た。買い物客が少ない時間を狙ったので、午後3時前くらい。5枚入り袋がたくさん箱に入っていて、買い物客と店員さんが「入ったのね~」「はい、ようやく~」と、和やかに語らっていた。
値段を見て、購入はやめておいた。でも、残り数袋だったら、慌てて買ってたのかな。ちなみに自宅に多少のストックはあり、普段は布マスクを毎日洗って付け替えている。


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