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「麻薬王」ペ・ドゥナ映画にハズレ無しって本当?

日本と韓国の歴史の暗部

「麻薬王」(2017年)Netflix映画です。
超豪華キャストで描く、日本と韓国の歴史の暗部、ヒロポン密輸の麻薬王の生涯です。

主演のソン・ガンホ、成り上がるまではイケイケで、転落から破滅までは狂気。しかも薬物中毒なので、もう滅茶苦茶なのですが、その姿も正面から描かれているので、ちょっと見ているのがつらい。自業自得なんだけど自分ではそう思ってない、みんなのためにやった、と思ってるのは、この男の本来の姿なのか、薬によるものなのか…

ソン・ガンホの独壇場でした。

1970年代の衣装、音楽がかっこいい

一瞬もっと古い時代?の雰囲気と思えるのですが、同じ70年代でも日本と韓国の違い?というのもあるでしょうね。その頃の韓国のことを知らないので、勉強になります。

ペ・ドゥナの衣装も豪華版でした~当時の衣装を再現するために布地から作ったらしいです。今回、足よりも肩と背中が魅惑ポイントです!

音楽がよかったです。最後のほうでソン・ガンホの狂気の振る舞いの間、「魔王」がずっと流れているところを、2匹の猟犬がウロウロするシーン、なかなかのセンス。

ソン・ガンホとペ・ドゥナの共演映画キタ!

このほかにもよく共演していますが、役柄の関係性はどの映画も見事に違います。いろんな監督さんが、あれこれ別の役を当てはめて考えるのかな?

「麻薬王」以外の共演映画
★「復讐者に憐れみを」これも救いがなさ過ぎて辛かった…
(この頃の2人は若く、メイキング映像などは、フツーのおにいちゃんとおねえちゃんっぽい。ソン・ガンホがインタビューの中で、ペ・ドゥナと当時付き合ってた彼のことをうっかり暴露しちゃう映像などが残っており、のちのち自分たちがビッグになるって思ってなかったでしょw、って感じですね)

★「グエムル-漢江の怪物」これはゆる〜い兄妹の役。だけど力を合わせてモンスターと戦います。グエムルと麻薬王の2人の組み合わせが、とにかく違いすぎて圧倒されます。両方とも観ることをオススメします。

★今、撮影中の是枝監督作品「ブローカー」も超期待!

ペ・ドゥナ初の悪役

今回は、ペ・ドゥナは麻薬王の金に引かれて彼をそそのかす愛人役、4か国語を操る才媛なのにほぼヤクザ。うっかりしていましたが、この役がペ・ドゥナ史上もっとも妖艶で、唯一の悪役でした。

どこか自分に満足していない感じを出しつつ、金持ち男をたぶらかし続け金にまみれる女。そして、ソン・ガンホの奥さん役の女優さんも上手くて迫力があるのですが、この女同士の激突シーンは見どころです。タンカ切るペ・ドゥナ、ひょー、怖っ!

もっとこんな悪役、やってほしい。
こんなに役のふり幅を持っている女優さんはあまりいないでしょうね。日本の女優で言えば、松たか子か竹内結子か?と時々思います。松たか子もカッコイイのですが、ペ・ドゥナはカッコイイのと可愛らしいのと身のこなしの良さがあるんですよね。全部できる女優さんはなかなかないです。

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