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「センス8」ペ・ドゥナ映画にハズレ無しって本当?

見たこともない世界観

「センス8」みたいなドラマは初めて見ました。
世界8都市(シカゴ、ロンドン、ベルリン、ムンバイ、サンフランシスコ、ソウル、ナイロビ、メキシコシティ)に住む8人の主人公(多すぎる~)が、
ある日突然、思考や感覚を共有してしまい、一緒に謎の組織に追われ戦うストーリー。
始めは一生懸命見ているのにさっぱり理解できず、途中でやめようかと何度も思いました。ところが、めげずに見ているうちに3、4話ぐらいから、急にわかるようになってくる!

わかった後は面白いわ、かっこいいわ、ジーンとするわ、世界8か国のお国自慢4K撮影(っての?)が美しいわ…
主人公の8人のうち2人がLGBTであるにもかかわらず、本筋には全く関係なく自然なありよう。アジア枠&美女枠で入ったのかな?と思っていたペ・ドゥナ演じるサンが、めっちゃ武闘派でほとんどの男よりも強いという。既成ジェンダー概念をアクションでぶっ飛ばし!すっきり~

時代の先を行ってる、ウォシャウスキー監督

「マトリックス」のウォシャウスキー姉妹が総合監督(マトリックスの時はウォシャウスキー兄弟だった)だけど、撮影監督は国ごとに別々で、各国につき約20日間ぐらいずつ8か国をすべての俳優がツアーで一緒に回ったんだとか。資金も時間も潤沢~ドラマなのに、一回ずつが映画クオリティ。

8人が忙しなく入れ替わり、どこをどうつなげて、誰と誰をいつどこで交わらせるか?立体パズルのようで、ラナ・ウォシャウスキー監督の頭の中はどうなっているのでしょう?

時代の先を行っちゃってるけど、優しい人なんだろうなと思いました。
SFっぽいのに、「離れていても、つながっている」というメッセージがストレートで、コロナの今とても響くものがありました。

ペ・ドゥナ的には、アクションと英語と

いつの間にこんなに鍛えたの?どんなにか筋肉が付いたでしょ?と思い、まじまじ見ていましたが、確かに肩や首の付け根のボュームすごかったけど、腕は相変わらずスレンダーで同じ時期にモデルのお仕事もこなしていたご様子。さすがです。

ペ・ドゥナは、「センス8」の少し前にウシャウスキー監督の別の映画(「クラウドアトラス」か「ジュピター」でしょうか)でハリウッドに招かれたとき、ハリウッド進出を全く考えておらず、英語も話せず、その時マネージャーもいなかった。友達や兄弟に手伝ってもらい契約を進め一人で外国へ。その映画の後、英語とアクションを猛特訓して「センス8」に出演したそうです。

外国で、違う言語で演技をして、ブラジャーとパンツ1枚ぐらいの裸(ほぼ全編にわたり囚人服かほぼ裸)でアクション、男の人と戦いまくる。見ているだけでビビります。これをこなせる女優はなかなかいないでしょう。
自分でハリウッドを目指してきた人ならともかく、特に準備なく監督に呼ばれて行って、ここまでやってしまうのか?
アクションと英語もですが、どれだけ自分をオープンにできるか精神的な強さが必要だったでしょう。あの可愛いドゥナが???いや、だんだんたくましくなってきてるから、やっちゃうんだろうな、とも思う。

やっちゃって正解。彼女のアジアの女優としてのそのままの魅力を世界にアピールできている作品でした。さすがにseason3まで契約するのかは迷ったみたいで、「妊娠などで出られなくなったら、途中でサンを死なせるから心配しないで」と監督に説得されたらしいです。サン、死ななくてよかった・・・
外国での緊張続く苦労が終わってからは、自信が付いたでしょうね。直後の韓国ドラマ「秘密の森」では、表情の余裕、柔らかさがあって、ギャップに驚愕しました。

コロナ時代のオリンピック、やるならこれで

オリンピックは、(もう間に合わないけど)センス8方式がいいんじゃないかと思いました。世界中の映画監督やクリエーターが世界の国々でアスリートのドキュメンタリーやノンフィクションドラマを美しく撮って配信する。速さや強さを競うのは一回お休みにして、スポーツを美しく多様に国際色豊かに見せてくれたら、見てみたいです。おうちで。

今日のトップ画像は迷いました。(noteのみんなのフォトギャラリーの中から使うことにしているので)センス8の中で好きなシーン、8人リモートお誕生日パーティをイメージしました(笑)

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