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どんな相手も思い通りに動かせるワザ

しゅんしゅしゅんです。

「そのネクタイ、おしゃれですね」

こんな感じで、商談時に相手を褒めることができる人は、まあまあ存在するのだと思います。別にネクタイでなくてもいいのですが、相手の何かを褒めて気持ち良くなってもらうってことですね。

ただ、こんなのは普通すぎて、相手の心には響きません。

では、どうすれば他の人達と差がつく「褒め」ができるのか?

それは、相手がしていたネクタイの色や柄を覚えておいて(メモしておいて)、次に会った時に相手を褒めるキラーアイテムとして使うのです。

「いつもオシャレですよね。今日のネクタイも素敵ですけど、この前されていたあの〇〇色の渋い感じのもすごくお似合いでしたよ」

という褒め方をするのです。

これで相手にグサッと刺さる。「そんな褒め方はされたことはない。よく見ていてくれたな」と、とっても気持ち良くなるのです。

…さすがメンタリストDaiGoですね(笑)

そう。メンタリストとして有名なあのDaiGoさんの本を読んでみました。

冒頭にご紹介したワザのように、人間心理を読み解き、誘導する術についていろいろと書かれているのですが、ワザだけに終始するのではなく人間心理の本質に触れまくっています。役に立つだけでなく、知的好奇心が満たされ、想像のはるか上をいく面白さでした。

営業・販売・事業開発などフロントにたって、コミュニケーションを生業にしているビジネスパーソン必読の書ですね。

ところで、仕事柄こういった人間心理系の本はよく読むのですが、いつも思うことがあります。

それは、ラストワンマイルのほんのひと工夫が大きな差を生むなってことです。

特に人間心理術・コミュニケーションスキル系は、聞いてみたら「なんだ、そんなことか」「ああ、それなら知ってる知ってる」なんだけど、できている人、やっている人はごくわずか、の分野だと思います。

お金も時間もかからないほんの少しの工夫が大きな差を生む分野なのに、もったいないですよね。

例えば、相手の信頼を勝ち取る手法のひとつに、「あなただから打ち解けるんだけど~」「君だから話すけど~」があります。人は誰でもこういわれると嬉しいもんです。「信頼されている」と感じてもらうことで、相手の信頼も勝ち取っていくわけですね。

これなんかは、めちゃ簡単です。

僕もビジネスパートナーとの会話では意図的に使います。「〇〇を教えてほしい」「〇〇は開示できますか?」と言われた時に、その〇〇の情報は協業相手であればお伝えしてもよいと社内で整理されている情報だったとしても、わざと「〇〇さんだから教えるんですけど、実は…」と伝えたりします。

そうすると「こちらも話さないと悪いな」と相手も思い始め、交換条件的に思わぬ情報が引き出せたりします。私的な情報や秘匿情報は話せば話すほど、「こんなに開示しているのだから、私はこの人のことを信頼しているはずだ」と認知的不協和の効果が生まれ、どんどんこちらを信頼してくれるといった効果も生み出していきます。

このように、商談初期・交渉初期・協業初期の頃は、自分から私的な話を打ち明けたり、組織の内情を意図的に開示したほうがいいですね。

他にも、頑張った演出をすることで恩を感じてもらう手法もあります。

相手からの簡単な依頼を普通に答えるのではなく、わざと時間をかけたり、いろんな方面まで調整した感じを出すのです(あからさまにアピールしたり、あまりにモタモタして「仕事が遅い人」にならない範疇で)

恩はやがて信頼につながっていきます。頑張ってくれたのだから、こちらも頑張ろうと恩返しの心理が働きます。恩の応酬が続くことで信頼関係はできあがっていくのです。

宿題への回答期限も一緒です。回答期限をわざと長目に伝えて、早目に出す。「え、もうできたの?」「そんなに頑張ってくれたの?」と相手の期待値を調整しておいて、わざと良い方に裏切るってことですね。相手の基準を上回ることが大切です。

いくつか例をあげてきました。なんだか嫌だと感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、何でもかんでも正直に対応するのも、さすがにもったいないと思いませんか?

営業・販売・事業開発などフロントにたって、コミュニケーションを生業にしている人は、ささいな言動の工夫を積み重ねて、積み重ねて、信頼関係を早期に立ち上げ、膨らませ続けているのです。フロントとしての責任と矜持をもって。

フロントなんて誰でもできると思ったら大間違いですし、フロントも大変なんですよ。

と、最後にフロント代表として、えっへんしておきます。

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