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アマゾンのすごい会議

しゅんしゅしゅんです。

「パワーポイントの資料は禁止」

この言葉にひかれて、ひさびさに会議系の本を手に取りました。実は、パワポで資料を作るのが好きなのです、僕。

1回バーっと作って、そこから「簡にして要」(必要なことは全て書いているが、不必要なことは一切書いていない状態)にしていくのが好き。

なんだかアーティスティックに作品をつくってる気分になるんです。作り終えたあとに、スライドショーで流してみて、一人で悦に入ったりしてます。そして、オブジェクトをちょっとずらしたり、フォントや色を微妙にいじったりする。

自分の中の99点を100点にするような作業。わかっているんです、無駄だということは。でも好き。もはや趣味。noteやっている人ならわかってくれる人もいるのでは。いや、いないか。

おかげで資料作成の仕事はよくまいこんでくるんですよ。ノンデザイナーパワポ職人なんで、それはそれで副業で稼げる自信があります。

まあ、そんなことは置いておいて、アマゾンではパワポが禁止なんですって。全ての会議資料はワードで、かつ1ページか6ページの2パターンしかだめ。

ワードを使う、つまり文章形式で書くということなんですが、必須条件は「その場で読んですぐに理解できる文章で書く」こと。むずい条件。

ちなみに、会議冒頭15分は参加者が黙って資料をよむ時間で、そのあとに質問や議論が始まると。アマゾンでは15分で黙って資料をよんで、ひとつも質問が出ずに決議されるのが優秀な提案であり資料だとされているらしいです。

文章形式にしている理由は、2つ。

ひとつめは、箇条書きの多いパワポは行間をよませるから人によって解釈の差が生まれるし、口頭説明を前提とした資料は後から読む時に内容を正確に理解することが難しいから。

ふたつめは、文章だと読んだ時に辻褄が合わない部分が出てこないように最初から整合性をとって論理飛躍がないように作らないといけないから提案自体の質もよくなるけど、パワポは箇条書きでそれっぽい資料を作りやすく提案自体の質の向上につながらないから。

つまりは生産性をあげるために生み出されたルールということです。

そして、1ページと6ページという上限ルールを決めている理由は、長々と冗長な文章を書かせないため。(簡単な報告であれば1ページで、大がかりなプロジェクトは6ページ)

面白いですね。文章形式かつページ数制限(=文字数制限)はとってもいいと思う。

特にページ数制限を設けているというところがいい。文章は短くする時にこそ無駄がなくなって分かりやすくなりますもんね。

大体の提案は、背景→課題→原因→対応策(メリデメ含む)→結論(想定投資対効果含む)→スケジュール→(必要に応じて)プランBやリスク対策といったところを必要項目とすればいいと思いますが、ワード1ページとか6ページだと必然的にこの項目以外の内容は省かざる負えないし、めちゃシンプルにかかんといかん。

でもこれって結局パワポでも一緒だと思って。

1スライド1メッセージというパワポのルールがありますが、本来はパワポも不必要なスライドは省いて、1スライド毎にちゃんと示唆や意見を洗練させた短文で書くものです。

「資料作成に必要以上に時間をかけずに、提案の質を向上させて、聞いている人がわかりやすくかつ会議に出なかった人が読んでも解釈のズレがでないようにする」=「仕事の生産性をあげる」が目的で、ワードとかパワポとかってのは手段に過ぎない。

つまりパワポが悪でワードが善だってことではなくて、大切なのは、結局は目的に正直にあれってことだなと。

これを機に会議術系の本を何冊か読みました。

会議術系の本で大体言われるのが、「資料は極力なくそう(時間をかけるのはやめよう)」「(コロナも相まって)会議は極力少なくしよう」「会議には意思決定、議論拡散、伝達の3つの目的しかなくてとくに情報伝達会議はやめよう」この3点が多いのだけど、「本当か?」と思う。

この言葉尻だけを捉えて、導入しても大したことにならないと思う。会議ってわかりやすく悪にしやすいから、目的というか本質を捉えないともったいないと思う分野だ。会議ってなかなかすぐれものよ。

ここらへんはまた次のnoteに。

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