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ネパール Ⅱ ポカラ

3/6

 ホテルをぎりぎりにチェックアウト。クレジットカードが不具合で使えず、現金が一気に無くなる(旅において侮れない事態)。2泊で1700ルピー(約1900円)。

6:40頃 長距離バスの発着場所に到着。目的地も運行会社も様々なバスが10台ほど停まっている。近くの屋台でチャイとセルロティ(揚げドーナツ)を買う。熱すぎて毎度口の中火傷。ロティは冷蔵庫から出したものを焼き直してくれて、外カリッと熱々で美味しい。チャイとロティ合わせて50ルピー。

7:00 意外にもほぼ定刻に出発。昨日ツアー会社のおじさんと話した通り、ちゃんと右側前方の席を取ってくれていた。信頼できる会社だ。

何回かトイレストップで留まり、13時頃に昼食休憩約30分。ダルバートを自分で皿に取る食堂形式で、おかずが並べてあるテーブルが2つあり内容が違った。400ルピーでおかわり自由。ここのダールスープ、昨日のレストランのよりはるかに美味しかった。米もサーグ(青菜炒め)も美味しい気がする。売店でオレンジを1個買って食べる。疲れに染みるビタミンの強い味。

窓からの景色が、今まで見たことが無い種類の山間部の風景。アジアの高地に来るのが初めてだからか、馴染み無い感じ。高い山とその急な斜面に段々畑や小さい家がぽつんぽつんとある。モロッコと違い、視界に占める緑の割合が多い。

地元のコーヒー豆を使っているカフェスタンドでIced hazelnut を飲む。300ルピー。量は日本のLくらい、甘くなくて美味しかった。ヘーゼルナッツは特に感じなかった。

17時過ぎ ポカラに到着。バスから降りるや否や、市街地へのタクシーとトレッキングガイドの客引きがすごい。すべて振り切って歩いて市街地に向かい、その場でgoogle mapで探したNew annnapurna guest houseへ。

オーナーのsuryaさんは日本に十何年も住んでいたらしく、流暢な日本語を話す。シングルルームで2泊4000ルピー。ずっとドミトリーだったので一人の空間が確保されていることが嬉しい。荷解き後、suryaさんに明日のトレッキングの相談をする。ダンプス〜オーストラリアンキャンプ間のタクシーを手配してもらった。安旅の中では高い出費だが、ガイドを頼まなかった分ここは良しとしよう。効率性と安全性をお金で適度に買うことが、一人旅のコツでもある。

カトマンズのホテルでカードが使えなかったりバス代が現金だったりしたため、早くも現金が足りなくなってきた。旅後半のインド・スリランカ分の一万円札しか残ってない。持ってきた一万円札のうち一枚の角が破れていて使えなかったのが痛い。これからは手数料払ってでもクレカ払いにするしかないか…

レイクサイドの公園と商店街を散歩。街の雰囲気はカトマンズの方が好きかも。レストランの値段は全体的に高めで、人が少ないせいか観光客がカトマンズより多い(目立つ)印象。

夕食は、事前に調べたダルバートのお店 Pokhara Takaki kitchenへ。宿から歩いて15分ほど。

バートとダールに熱々のギーをかけてくれる。じゅうじゅう良い音が鳴り、香りも風味も最高。タルカリ(野菜やじゃがいもの炒め煮)が2種類、じゃがいものスパイシーカリカリ焼き。バートとダヒ(ヨーグルト)が特に美味しい。

お店が路地の少し奥に入った所にあるからか、店内の広さの割にお客さんが少なすぎて心配になるが、味は美味しい。カトマンズに着いて最初に食べたhimali kitchenのダルバートの倍の値段だが、味も品数も違うので払う価値はある。

Thakali vege thali Rs480

お店を出る頃にはすっかり暗くなっていた。レイクサイドを宿に向かって散歩し、途中の屋台でサモサとパニプリ(球体の揚げ物、中の空洞に辛い何かが入っている)を買う。サモサは1個で買えるが、パニプリは最低8個かららしい。テイクアウトでお願いすると、パニプリにつける甘酸っぱいスープ(サラサラ)をビニール袋に入れて口を結んでくれた。

名前が分からぬこれが旨い
パ二プリを部屋で食べる
冷めてても美味しいサモサ

3/7

5:30 宿を出る
日の出を目指してタクシーでサランコットに向かう。
suryaさんが朝ごはんにバナナとマンゴージュース、アルミホイルに包んだ熱々オムレツサンドを持たせてくれた。

タクシードライバーの名前はKisnaさん。寡黙だが優しい(こういう人多い)。40分ほどでサランコットに到着。石の急な階段を10分ほど登る。展望台に登るには1000ルピーもしたため断念、でもすぐ下の高台で十分な絶景だった。

6:30頃 日の出

肉眼でヒマラヤ山脈を見る日が来るとは
高地の絶景を眺めながら食べる食べ物の美味しさは世界一
オムレツサンドシェア犬

オムレツサンドを食べようとすると犬がずっとついてきたので、パンを半分あげた。階段の途中に露店が並んでいて、通ると皆ナマステと声かけてくれる。

日の出を見たサランコットを後にし、トレッキング開始地点のkandeまでタクシーで1時間ほど走る。kande~Australian camp~dumpus をトレッキング。それぞれ1時間少々離れている。kande~Australian camp間は、石の急な階段ひたすら続く道。途中にぽつりぽつりとある民家や学校がある。息をのむ絶景と静寂と日常が同時に存在することが、奇妙なほど非現実的で不思議な世界にいるような気分になる。

同じルートで歩いていた若い男性と何度か追いついたり追い越したりした後、一緒に歩く。イスラエルから来たCoenさん。4年間家族と世界中を旅していて、今は1人でネパールに3ヶ月ほど滞在している。今日はこの辺りのゲストハウスに一泊して、ポカラに戻るという。ポカラで泊まっていたホテルのオーナーに勧められたローカルバスで来たそうで、安いし空いているし良かったとのこと。

彼お目当てのゲストハウスの前でさよなら。別れ際にマンダリンをくれた。

ダンプスまで再び一人で歩く。下りが続き、一歩一歩の衝撃が膝に応える。
観光客が殆どいない、偶に地元の人と通りすがるくらい。家や、藁でできた小屋(野菜などを貯蓄する保存倉庫らしい)を作っているところに遭遇したり、絶景すぎる校庭で遊ぶ子どもたちを眺めたりと、なかなか面白い時間だった。日陰は涼しいが、日差しは焼けるように熱い。フランスのRocamadourのハイキングを思い出す気候。

宮崎駿のキャラクターにありそうな形(藁の保存庫)
絶景小学校
犬と一緒に歩いていた欧米系カップル シルエットが美しい
突然目の前に現れ消えていく犬

11時半
タクシーの運転手おじさんと待ち合わせ予定だったphediという地点に行く道を少し間違え、電話でやり取りして5分くらい離れた別の場所に迎えに来てもらった。優しい。

…後から落ち着いて考えるからそう思える余裕があるのだろうが、やっぱり距離と時間を考えると、行きのタクシー5000ルピーは高かった。もっと値切れないか、ローカルバスが使えないか確認すればよかった。タクシーを手配すれば移動先で交通手段の心配をしなくて良いし、ドライバーさんも優しいので悪くはないが、手持ちの現金が少ないことと、イスラエルの旅人の話を聞くとそう思ってしまう。まあ旅はやってみないと分からないことだらけだから、これも勉強だ。

結局、現金が足りなさ過ぎて流石にやばいという所まできたので、宿のsuryaさんにお願いして宿代をカードで払い直しさせてもらった。これで9000ルピーの現金を入手。柔軟に対応してくれて本当にありがたい。出発日にメッセージを書いて部屋に置いていこう。近くの安くて美味しいチベット料理食堂を教えてもらったので、今日の夕食は決まり。

17時頃 食堂へ。
ダルバートを食べるつもりで、suryaさんもお店の人にそう伝えてくれたけど、メニューの写真を見てやっぱりモモとチョウメンにしようかななどと迷い始める。お店に入るとすぐ、中でおしゃべりしている常連客っぽい人がここに座りな〜と言ってくれ、待っていたらすぐにダルバートを持ってきてくれた。私のために米を炊いて準備してくれていたみたい。

chikin dal bhat  350

後で振り返っても、ここのダル(豆スープ)が一番気に入ったかもしれない。ダルバートを色んなお店で食べると、タルカリやアチャールのスパイスがお店によって少しずつ違うのが面白い。米の炊き方はレストランの方が美味しい(上質な感じ)が、食堂の素朴な匂いと食感も好き。そいういえばこのお店のサーグも一番好きだった

おかわりの気前も一番良く、合計すると2皿分のおかず、ダルと米は3杯以上食べた。朝食ぶりの食事で、たくさん歩いた後であることに加え、お金の心配で頭と精神をすり減らしたので、すべての味が身体に染み渡る。

食べている時にちょうど軽く雨が降る。

宿に戻り、suryaさんとお話。敷地内で飼っている牛の親子を見せてくれて、その牛乳で作ったヨーグルトもいただく。絶妙な甘さと酸味でものすごく美味しい。他にもコーヒー、胡椒、アボカド、ライチ、日本みかん、パパイヤ、じゃがいも、にんにく、高菜、里芋など育てている。サーグに里芋や大根の葉を使うらしい。
suryaさん家族は宿の敷地内の奥の建物に住んでいる。毎年ロシアから来る団体の常連さん、ひと月前に来た日本人など、色々なお客さんの話を聞く。

明日の朝ごはんに使うじゃがいものの準備
自家製ヨーグルト
パパイヤ


3/8

今日は一年に一度のシヴァ神の大事な日 Maha shivaratri
中庭で朝ごはん。オムレツが美味しい。

トースト2枚、じゃがいもソテー、自家製ヨーグルト、パパイヤ、マンゴージュース、自家製コーヒー
同じ宿に泊まっている日本人男性と話す。ネパールには11泊、昨日はダンプスに泊まったそうで、カトマンズに戻ったらバクタプルにも泊まる予定とのこと。ネパールは初めてで、スリランカに1週間くらいいたこともあるらしい。
朝食後、すぐにチェックアウト。穏やかで良い滞在だった。

今日は特に天気が良く、ヒマラヤの雪山がよく見えた。
バス停に向かう途中、若いお兄さんを先頭に小学生くらいの子供たちが2列になって走っていた。空手の道着を着た女の子がいたから、道場の朝ランかな。両手を顔の前で合わせてこちらを見てくれた。
フェワ湖公園の入り口では、女性たちが敷物を広げて露店の準備を始めていた。

7:45 カトマンズ行きバス出発 
大きい皿にパンをずらっと並べて歩き売る人がたくさんいる。クロワッサンやパンオショコラなど。
行きのバスはほぼ満席だったが今回は4割ほどしか埋まっていない。カトマンズ発と違い、トレッキングなど終えて疲れて戻る人が多いからか、社内は静か。

13時頃 行きと同じ食堂で昼食休憩。今回は別のテーブルの方から取ってみた。

おかわり

ひよこ豆を硬めに煮たもの、炒めた米、じゃがいもと豆のカレー、麺、pagoda(野菜などを細かくして丸く成形し揚げたもの)。テーブルの端に岩塩とホールクミン、その他スパイスが置いてある。
ビリヤニとカレー、モモをおかわり。蒸しモモで、具もカレーの味。

17時頃 なぜかタメルではなく、500mくらい離れた大通りで突然下ろされる。タメルに行きたいもう1人の女性とタクシーをシェアし、中心部へ。

今日からのカトマンズ滞在は、もう一つの候補だったドミトリーのYAKETY YAK hostelに。
最初に泊まっていた宿より新しくて綺麗だし、ラウンジも部屋もシャワーも広くて良い。バスタオルも貸してくれるし、受付の人もフレンドリー。

女性用8人ドミ Rs900×4泊 

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